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レーヴァティン

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第九十五話 中央部その七

「あの装備と補給もだな」
「そや、その三つが揃ってるとな」
「もうそれだけでかなり有利だな」
「相当下手な作戦立てん限りな」
「勝てるな」
「そや」
 まさにというのだ。
「普通に戦ってもな」
「その普通が大事だな」
「普通が出来ないとな」
「問題外にしてもな」 
「数と装備、補給を揃える」
「それが戦争ってやつか」
 戦争に勝つ為に必要なものだというのだ。
「そして確かな戦略を立てる」
「もうここまでくるとな」
「戦術、戦場の采配はな」
「相当下手でない限り大丈夫だな」
「そういうことや、ほな中央部を統一したら」
「北に行くか」
「そうしよな、北は都市国家同士がしょっちゅう小競り合いしていてな」
 小規模の武力衝突、それが行われていてというのだ。
「どの勢力も軍事力は消耗してる」
「しかもです」
 源三も言ってきた。
「目はです」
「俺達には向いてないか」
「はい、お互いを敵とみなして」
 そうしていてというのだ。
「我々のことにはです」
「ノーマークでか」
「戦力も向いていません、それならば」
「好都合だな、それじゃあ」
「はい、中央部を掌握したなら」
「北に兵を進めるか」
「そうしましょう」
 源三は久志に述べた、そしてだった。
 中央部掌握の為の軍略も話していった、それはもう間近に迫っていてそれでしきりに攻めていった。そのうえで。
 中央部は何なく統一された、久志達は一戦も交えることなくそれを達成した。久志はここで仲間達に言った。
「幸いだったな、一戦も交えずにな」
「中央部を掌握出来たわね」
「ああ、まあ中央部はローマ以外にこれといった街はなくてな」
「私達の評判もよかったから」
「だからだよな」
「他の都市も降ってくれたわ」
 使者を送るだけでというのだ。
「有り難いことにね」
「あのモンスター退治も評判上げてくれてるな」
「そうよ、あれがね」
 まさにとだ、留奈は久志に話した。
「功を奏したわ」
「そうだよな」
「それでね」
「俺達は無傷で中央部を手に入れてな」
「その分人口も国力も増えてね」
「軍の規模も大きくなった」
「今は半島第一の勢力よ」
 紛れもなくだ、そうなったというのだ。
「そうなったわ、けれどね」
「それでもか」
「北も南も諸都市国家は」
「自分達のことを考えてか」
「小競り合いばかりよ」
「まさに統一してくれと言わんばかりだな」
 久志は腕を組んで述べた。
「今の半島の状況は」
「そうでしょ、だったらね」
「答えは出たな」
「そうよね、それじゃあ」
「特に争いの激しい北からか」
「今あそこはどの都市国家も軍事力は疲弊しているから」
 軍事的にそうなっているというのだ。 
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