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星河の覇皇

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第七十部第二章 同士討ちその十一

「募集する様にしますし」
「連合市民が多くなりますと」
「どうしても待遇が問題になりますね」
「市民には市民の待遇」
「それが絶対条件ですから」
「厳しい訓練はともかく」
 これは常に先陣と後詰を務める軍隊だから当然というのだ、八条にしても。その意識は正規軍に対するのと尖っていた。
「命を重視することはです」
「忘れてはいけないですね」
「これからは」
「義勇軍にしても」
「その様にしていきましょう、それと」
 八条はさらに話した。
「軍服ですが」
「義勇軍のですね」
「それも変えますか」
「そうしていきますか」
「はい、私の考えはです」
 義勇軍のそれはというと。
「ブルードレスを考えています」
「かつての海兵隊の様な」
「そうした軍服をですか」
「考えていますか」
「そうです」
 この時代では連合各国の特殊部隊等の軍服になっていた、連合の軍隊の軍服は宇宙軍が海軍の編成を素にして考えられたので海軍のそれを踏襲しているが海兵隊は元々海軍の部隊だったので特殊部隊といった陸上でも戦う部隊の軍服になったのだ。
「その様にです」
「されますか」
「義勇軍は海兵隊ですか」
「確かによく言われてきましたが」
「軍服はそちらにしますか」
「海兵隊のものに」
「そう考えています」
 まさにというのだ。
「同じ中央軍で命令系統も同じですが」
「正規軍ではなくですね」
「彼等の先と後ろに立つ軍隊」
「だからこそですね」
「海兵隊の様な位置付けですか」
「そうです、ですから軍服もです」
 そちらもというのだ。
「そうしたいですが」
「そうですか」
 ここでだ、統合作戦本部の軍人達は自分達の軍服を見た。それは黒を基調とし所々に金色があるブレザー、正規軍のそれだ。
 その軍服を見てだ、八条に言った。
「我々と軍服を変えるのですね」
「別の軍隊にしますか」
「そうしますか」
「その様に」
「どうでしょうか」
 八条がこう言うとだ、軍人達は。
 やや微妙な顔になりだ、彼に答えた。
「一つ問題があります」
「正規軍とのですね」
「軍服が違うことによりです」
「亀裂が生じると」
「今も亀裂があります」
 このことを言うのだった、八条に。
「ですから」
「そのことを考えるとです」
「やはり問題があります」
「軍服が違うとそれで意識が変わります」
「正規軍も軍服を統一しているので一体感がありますが」
「それがです」
「変わりますので」
 それでというのだ。
「ですから」
「それで、です」
「軍服を変えることもです」
「問題があるかと」
「そうですか」
 八条は彼等のその言葉を聞いて言った。 
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