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星河の覇皇

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第七十部第二章 同士討ちその十

「やはりです」
「彼等は連合市民でありません」
「そして戦争のことを知っていますので」
「矢面に立ってもらっていましたが」
「それをですね」
「人名を重視したです」
 義勇軍の将兵達のそれをというのだ。
「作戦にしていきましょう」
「これまで以上にですね」
「損害を出さない様にする」
「そうしていきますか」
「はい、ただ海賊やテロリストはです」
 外縁部、これから征伐するこの者達はというのだ。
「所詮はです」
「軍隊ではないですね」
「所詮はならず者ですね」
「そうでしかないですね」
「結局は」
「はい、装備は我々とは比べものにないです」
 八条は海賊やテロリスト達のそれについてこう評した。
「我々を蒸気船とすればです」
「相手はジャンク船ですね」
「ようやく帆船になった様なものですね」
「技術は隔絶したものがあります」
「所詮は無法地帯の賊ですね」
「そうです、数も少ないです」
 彼等の一つ一つはだ。
「確かに地の利は彼等にありますが」
「しかしですね」
「それでもですね」
「彼等はですね」
「装備も数も貧弱な賊徒」
「軍隊からしてみれば」
「そうです、エウロパ軍と比べますと」
 エウロパ戦役の相手であり今も敵fである彼等はというのだ。
「どの組織も比較にならないまでに弱小ですが」
「しかしですね」
「そうした相手でもですね」
「損害は出ない様にする」
「そうしていきますね」
「そうです、例えどうした相手でもです」
 戦うからにはというのだ。
「油断をせずにです」
「損害は最低限にしてですね」
「目的を達成する」
「そうすべきですね」
「そうです、ですから」
 だからと言うのだ。
「このことはお願いします」
「はい、それでは」
「彼等についてもそうしていきます」
「義勇軍も募集の方法を変える」
「長官はそうもお考えですね」
「難民はもういなくなります」
 サハラからの彼等とだ、八条は実際に軍人達に話した。
「サハラが平和になりますので」
「もうこれからはですね」
「戦乱がなくなりますので」
「それにより難民が生じなくなる」
「だからですね」
「はい」 
 だからこそというのだ。
「これからは連合市民やマウリア市民からもです」
「募集してですね」
「外国人部隊的な」
「そうした軍にしますね」
「そう考えていてそれをです」
 八条はさらに言った。
「閣議にも提出します」
「政策として」
「その様にされますか」
「難民がいなくなればです」
 難民から構成される軍隊はというのだ。
「成り手がいなくなりますね」
「そして軍の存続自体の問題にもなる」
「必然的にそうしたことになるので」
「だからですね」
「ここは」
「そうです、エウロパ市民と犯罪者以外からです」
 そうした連合内外で好ましく思われていない者達は別として、というのだ。 
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