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八条学園騒動記

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第五百二話 撮影の後でその七

「だからね」
「ああ、昼は暑いけれど」
「夜はね」
 昼とはまさに真逆にだ。
「寒いのよ」
「そうだったね」
「連合は生態系壊さない限り徹底して緑化してるけれど」
 水を持ってきて木を植えてだ、とかく連合は乾燥帯についてはそうして緑化を進めて人が住める様にしているのだ。
「それでもね」
「砂漠はね」
「お昼は暑くて」
 特に日差しのせいでだ、砂漠の砂も熱を持ってだ。
「それで夜はね」
「一気にだね」
 今度は砂が冷えるのだ、水分の全くない砂は熱しやすく冷めやすいのだ。
「冷えるね」
「それも外で寝たら凍死する位よ」
 だから砂漠で寝ようと思えばテントの中で毛布に包まれないと駄目なのだ。
「そうしたところでハーレムの服は」
「辛いっていうんだ」
「あのね、あれはそうそうはね」
「着ないものなんだ」
「あと踊り子みたいな服は」
 これもというのだ。
「あくまでそうした時だけで」
「お仕事限定だね」
「それだけだから」
「普段着じゃないんだ」
「何度も言うけれどゲームみたいな服は」
 ゲームの踊り子はその身なりでいつも過ごしているがというのだ。
「あんなブラと褌だけだとね」
「あれ褌かな」
 ジョルジュは踊り子の服の下の部分が褌と言われて首を傾げさせた。
「そうかな」
「あれは褌でしょ」
「そうは思わなかったけれど」
「よく見ればそうよ」
 ジュリアは自説をさらに述べた。
「あれは褌よ」
「そうだったんだ」
「それでブラと褌だけだとね」
「砂漠で普段いたら」
「お昼はよくてもね」
「夜は寒いんだね」
「夜が大事でしょ」
 まさにこの時こそというのだ。
「身体を冷やさないことよ」
「遊ぶし寝るし」
「そう、だからね」
 そうした時だからだというのだ。
「夜こそ身体を冷やさない」
「だからなんだ」
「アラビアンナイトの時のバグダートにいても」
「ハーレムとか踊り子の服じゃないんだ」
「そうよ、ちゃんとした服を着て」 
 そのうえでというのだ。
「楽しく暮らしたいわ」
「それで冒険とかもなんだ」
「したいわね、カリフにもお会いして」
「アラビアンナイトに出て来るカリフっていうと」
「ハールーン=アル=ラシードね」
「さっき名前が出た」
「あの人よ」
 まさに彼だというのだ。
「まあ作中美化されてるらしいけれど」
「アラビアンナイトでは出番多いしね」
 千話の中で五十話位に出て来ると言われている。 
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