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うちはオビト逆行物語 改 〜逆行?何それ美味しいの?〜

作者:もっちゃ
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幼少編
  うちはオビト逆行物語『対ガイ』

 
前書き
副題【オビトがガイに実力を発揮する話】

ご注意願います。
この作品は二次創作品となっており、本誌への多大なるネタバレを含みます。
更に辻褄や都合を合わせる為に作られた出しゃばるオリジナルキャラクターや、本誌に合わせた恋愛、過剰なるグロテスク等の表現をしております。

以上の事を踏まえた上での閲覧をお勧め致します。


第十三話目です!
因縁の対決、VSガイ!そしてやっとチート状態で逆行した甲斐が有る話です。ここで挽回してみせますよオビトくん。
ガイ「よろしくな、オトビ!!」
オビト「…オビトだ。」 

 
第三次試験に向けての修行は、カカシやリン達にメニューを組まれながらの不自由なものになってしまった。アスマとカカシと共に修行、さらに自主練、それに加え任務と遂行していた自分は休んでいないと判断され(自分で言い出せなかったのも悪いが)、ミナト先生の了承を得て実行されることになった。
正直柱間細胞があるから疲れ知らずなのだが、そう説明しようにも分かるはずも無いだろう。便利なものではあるが面倒臭いのが本音だ。
「ったく、ホントに大丈夫だって何度も言ってんのにな?シスイ。」
「兄さんが大丈夫でも、皆さんは心配なんじゃないかな、兄さんって聞く限り結構無茶してるし。」
たまにはゆっくりするのも丁度いいんじゃないの?そう言って笑うシスイに思わず釈然としない気持ちにとらわれる。何故弟に窘められているのか、俺困らせるような事言ったかな?そんな我儘ったらしく言ってないと思うぞ?
「休んでてもなぁ…考える事しかしなくなるし、どっちにしろ変わんねって。」
「…なんかさ、兄さんっていっつも急いでるって言うか、何かに必死だよね。」
急いでる、何かに必死…そりゃ、そうもなるだろ。だって、もう1年と無いんだ。俺が卒業してまだ数ヶ月、13歳のあの神無毘橋の戦いまで数ヶ月と、ないんだ。
弟との…シスイとの時間だって、少ないんだ。
「…じゃあ今日は俺じゃなくてシスイが必死になる番だな。」
修行付けてやるよ、と言ってやれば、さっき諭していたはずの弟が嬉しそうにホント!?と目を輝かせるのだ。こんな風に誤魔化せるのも何時までだろうか、この子の成長を楽しみにしながらも、怖い自分であった。

第三次試験、当日。結局俺の修行は終始管理されっぱなしだったが、カカシやリンと共に居られる時間が多かったことには感謝している。なんだかんだ二人とも一緒にいれたなら結果オーライなのかもしれない。
「よっ、バカカシ〜!」
「…はよ、なんでお前そんな能天気なの。」
能天気にやらねばこっちがやってけねぇっての。個人戦であのガイとブチ当たるんだぞ。正直どの位の度合いで本気を出せばいいのかわかんねぇし、俺そこまで器用じゃないんだからいつボロが出るかと思うとヒヤヒヤしてんだよ。
「うん!二人とも今日も仲良しだね!でも今日が最終試験だからね。気を引き締めるように。」
「…仲は良くないですよ、先生。」「仲は良くねぇよ!」
同じタイミングで似たような発言をして思わずカカシを睨む。カカシもカカシでこちらをジド目で見てくるも、嫌味一つも言わないらしく、ただそれだけの時間が一瞬だけ続いた。
「二人とも頑張ってね!今日は精一杯サポートするから!」
リンの応援してくれる声におう!とカカシとの睨み合いを辞めて笑顔で返すと、カカシの方向からため息が聞こえた。

『第三次試験の内容を発表する。』
出てきたのはまたもやトーナメント表。相手はガイ、それに勝てばアスマ、最終的にはカカシ(まぁアスマもカカシも勝てばの話だが。)と戦うことになった。正直危うい。いや、本気を出せば大丈夫なのだろうが、その加減が難しいのだ。DやCランクの任務をやるのとは大違いだ。非常にやるせない。
「ガイ、か…。」
やだなぁ、と何度も思った事を口には出さずにそのトーナメント表を見ていると、同情からなのなか肩をぽん、と優しく叩いた。
お気の毒に、そんなふうに言ってそうな表情でこちらを見られてもどうしたらいいのか分からない。むしろ虚しくなる、やめてくれ。
「初戦からお前らの試合を見なきゃいけないの、なんかヤなんだけど。」
苦虫を噛み潰したような表情に早変わりしたその顔を見てこれは同情ではないと察した。ただ単に嫌味なのだ。そうだな、お前はそういうやつだった。

「両者向かい合って、始めっ!」
ガイが駆け出すと同時にオビトはすぐさま印を組んだ。先手必勝、まずは奴を容易に近づけさせない。
「火遁、豪火球の術!」
ごぅ、と大人二人は入れそうな豪火球を吹き出せば、ガイは思わず足を止め避けた。
「な、なんて大きさなんだ…!」
思わず声を漏らすガイに今度は手裏剣を手に取り駆け出す。そう言えばこのデカさを見せたのはアスマだけだったか。カカシも驚いてたら少し気分がいいな。顔を見ることが出来ないのが残念ではあるが。
「火遁、鳳仙花爪紅!」
手裏剣に鳳仙花の術を纏わせたその術はイタチのものだった。鳳仙花の応用術、ただ手裏剣に纏わせたように見せて、実は結構スピードも威力も上がっている。
自分の修行で身に付けたものとはいえ、これから出会うことになるアイツの術を借りるのはなんか釈然としない。これから起こることによって変わりはするだろうが、予定では会う予定のないイタチに何もしてやれる事などないのだが。
炎を纏った手裏剣達はガイに向けて真っ直ぐ、だが不規則に飛んで行く。上忍レベルの術だが、全て避けられたら相当驚きである。
ガイは体を動かさない。その場で静止したままの奴に何か秘策があるのかとチャクラをねって準備をしておくと、ガイはため息を一つ吐いてから両腕を肩辺りまで上げ勢いよく自身ごと回った。
「木の葉つむじ風!」
勢いよく回った外の周りには小さな乱気流が発生し、鳳仙花爪紅の威力を殺傷、そのままスピードも緩みガイの前に着くまでには彼の足元に手裏剣が転がり落ちた。
最後の1発を落としたのを確認したガイは、乱気流を起こすのをやめ、再び構える。
…まさかここまでやるとは、正直思っていなかった。
「…やるじゃねぇか、ガイ。」
悔しい気はする物の、やはりジジイの教育のせいで自然と笑顔になる。まだ幼い頃の自分でよかったが、あの頃の笑顔は我ながら下手くそだった。
「お前もな!」
どうせまた名前すら覚えられていないガイにキレるべきか。お前という総称で呼ばれてしまう己を恥ずべきか。どちらにせよ名前を覚えられるのは俺が里を出た後だ。知ったこっちゃない。
再びガイがこちらに向かってくる。今度はどう出るか、少し楽しみになっている自分がいるが、負ける気は無い。勝つ。勝って少しでもリンに辛い思いをさせないようになるんだ。
ガイは傍まで寄ってくると上段蹴りを入れる。それを避けると、ガイはいつの間にか背後に回っていた。さっきのは囮か、と体制を整えようと背中を捻るもそれよりもガイの動きの方が早かった。上段蹴りと下段蹴りの合わせ技をくらい、一瞬視界が眩む。
「木の葉旋風!」
最後の強烈な一発をくらい宙に投げ出される。床まで数メートル、着地は容易だが、相手が何をしてくるかわからない。まだ倒しきれていないことをガイの奴は分かっている筈だ。
…仕方ない。使うしか無い、か。
目にチャクラが行くイメージで、ゆっくりと瞳を閉じて開く。やはり万華鏡には劣るものの、写輪眼はいい。と場違いに思いながら着地をするとガイは呆然と目を白黒させた。
「め、目が変わった…のか?充血してないか、ソレ。」
「…充血なんて言ったヤツ初めてだぞ。里の人間なら知っとけっての。」
里外にまでその名を知らぬ者はいないというのに、コイツは興味が無いのかそんなに深刻に考えてないのか…まぁ、別にいいが。
「この眼の名は写輪眼だ。まぁ、精々よく見ておけよ。」
これから、それはそれは物凄い頻度で見る時が来るからな。 
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