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八条学園騒動記

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第五百一話 青春のコスプレその八

「今も。演じている声優さんはずっと同じ人です」
「その声優さんの代表作だな」
「出世作で」
「代表作か」
「そのうちの一つです」
 そうなっているというのだ。
「代名詞の一つにもなっていますよ」
「十年も演じているとそうなるな」
「はい、そうしたキャラなんですよ」
「じゃあ声優さんと一体化しているか」
「そうも言われていますね」
 演じている人間がキャラと同一化しているというのだ。
「実際に」
「声優さんにとっても特別なキャラだな」
「自分の声優人生を決めてくれたキャラとも言ってます」
「そうだろうな、じゃあな」
「今からですね」
「被写体になってくれ」
 ジョルジュに笑顔で言った。
「今からな」
「そうさせてもらいます」
「お待たせしました」
 ここでその遅れていた女子部員も来た、そうしてだった。
 カメラ部の部員はアニメキャラになっているジョルジュを撮影した、その撮影の中部長は彼に注文した。
「女の子らしいな」
「そうしたポーズをですね」
「もっとしてくれ、ただな」
「ただ?」
「健全なポーズだ」
 このことも心掛けてくれというのだ。
「いいな」
「いやらしいポーズにはですね」
「ならないでくれ」
 このことは気をつけてくれというのだ。
「いいな」
「はい、そこは気をつけます」
「さもないとクレームがくるからな」
「風紀部の方から」
「特に白い風紀部に睨まれると厄介だ」
 ロシュフォ―ル先生の下にいる彼等のことにも言及した。
「それもかなりな」
「あそこ厳しいですからね」
「間違ったことはしないがな」 
 それでもというのだ。
「けれどな」
「厳しいですからね」
「嫌らしい画像なんてあげたらな」
 コスプレのそれをだ。
「ことだからな」
「ポーズはつけても」
「大人しくだ」
 そこは絶対だというのだ。
「いいな」
「はい、僕もそうしたことはしないですから」
「下着も見せるなよ」
「あっ、上も下もそのままです」
 下着はというのだ。
「どっちも」
「そっちは変えてないんだな」
「はい、トランクスです」
「男の娘はな」
 本物の彼女達についてだ、部長はまた話した。
「下着も水着もな」
「水着もですか」
「ああ、女の子のものだよ」
「下着は見えないですが」
 服を上に着るからだ、だが着たそのままで人前に出る水着はどうか。ジョルジュは考える顔になって言った。
「水着は」
「そこはな」
「ちゃんとですか」
「隠す風な水着があってな」
「それで、ですか」
「見ただけじゃわからないんだよ、胸なんかはな」
 部長はそちらの話もした。
「パット入れればいいだろ」
「そういえば」
「だから女の子が着るデザインの水着も大丈夫なんだよ」
「凄い話ですね」
「それだけ男の娘がメジャーなんだよ」
「普通の存在ですか」
「連合だとな、ただイスラエルだと違うからな」
 その連合でもこの国は違うというのだ。 
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