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レーヴァティン

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第九十一話 商人達の会合その四

「商いもだ」
「そういうことだな」
「そしてです」
 今度は良太が言ってきた。
「悪徳商人がいますが」
「そうした連中か」
「お気をつけを」
 香織が言った彼等にはというのだ。
「こうした寄り合いは大店ばかりですが」
「悪事で大店になった」
「そうした場合もありますので」
「だからだな」
「そうした者達はです」
「注意しないとな」
「そういえばです」
 謙二も英雄に目を鋭くさせて話した。
「大坂の悪徳商人は結構成敗してきましたが」
「それでもだったな」
「こうした寄り合いに出る様な」
 大坂を仕切る様なだ。
「その様大店は」
「まだ成敗していなかったな」
「ここはです」
「この寄り合いに出ている店のことを知るべきか」
「今回は」 
 自分達にとってはじめての寄り合いであるこの度はというのだ。
「出来るだけ静かにしていて様子を見る」
「それがいいな」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「まずはそれぞれのお店を調べ」
「悪い奴の店はか」
「成敗してです」
「潰していくな」
「そして悪どく儲けたものは」
 それはというと。
「全て没収し」
「巻き上げられた人達に戻すか」
「そうしましょう、正しく儲けた分も取り上げますが」
 成敗の一環としてだ。
「その分はです」
「俺達の銭とするな」
「所詮悪党です、徹底的に奪ってもです」
「構わないな」
「悪党に容赦をしていますと」
 良太も言うことだった。
「止むを得ないで行った場合はともかく」
「進んで悪事を働く外道はな」
「また同じ悪事を働くだけです」
「だからだな」
「徹底的に奪い」
 そしてというのだ。
「処刑すべきです
「その罪に応じてな」
「それがいいかと」
「俺は最初からそうしてきている」
 躊躇なくとだ、英雄は良太に答えた。
「外道にはな」
「容赦したことはないな」
 幸正が問うた。
「そうだったな」
「そうしたことを行った記憶はない」
「そうだな」
「だからだ」
 大店についてもというのだ。
「今回もだ」
「容赦なくだな」
「やっていく」
「そうするか」
「じゃあ全部の大店を調べるたい」 
 香織も言ってきた。
「隅から隅まで」
「そしてだ」
「そのうえで次の寄り合いから」
「話にも積極的に入る」
「そうするたいな」
「悪い店は潰してだ」
 そうしていってというのだ。
「味方になりそうな店はな」
「取り込んでいくとよ」
「そうする、だが俺は推挙は得たいが」
 それでもというのだ。 
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