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レーヴァティン

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第八十八話 大坂に戻りその九

「一番確かな力っちゃな」
「そうだ、この二つを持つとな」
「他の力にも勝るっちゃな」
「力が正義とは言わないが」
「力がないとっちゃな」
「現実もつかみにくい、特にこうした世界ではな」
 統一された政権がなく群雄割拠の状況ではというのだ。
「まずはだ」
「お金と軍勢を手に入れてっちゃ」
「それをは池にしてだ。
「大坂を手中に収めるっちゃな」
「そして旗揚げだ」
 それを行うというのだ。
「そうする、あらゆる手段を使ってな」
「まずはお金と軍勢っちゃな」
「この二つを手に入れる、そして旗揚げをしてだ」
 それからのこともだ、英雄は話した。
「次はだ」
「法でござるな」
 智も応えた。
「それを定めるでござるな」
「そうなる、この世界は群雄割拠だ」
 この島もとだ、英雄は述べた。
「そして大坂も商人達の合議でまとまっているが」
「堺や都もでござるな」
「そこで力を得て掌握するにはな」
 まさにというのだ。
「金と兵だ」
「その二つを手に入れて」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「街を掌握してからな」
「法を定めるでござるな」
「法も力がないと守らせることは出来ない」
 この現実もだ、英雄は指摘した。
「そうだな」
「はい、拙者達の世界でも警察があり」
「そして法がある国を護る自衛隊と海上保安庁があってな」
「護れるものでござる」
「武力があってな」 
 確かなそれがだ、ここで英雄は暴力とは言わなかった。彼は暴力は心がない力だと考えているからだ。
「だからだ」
「この世界でもでござるな」
「そうした力がないとだ」
「法は護らせられないでござるな」
「若し法がないとだ」 
 そうした社会は何かというと。
「それは世紀末の世界だ」
「漫画でよくあるとね」 
 香織も自分達の世界のことから述べた。
「そうした世界は」
「そうだな」
「そうした世界はとよ」
「何もなりはしない」
「ならず者達が暴れているだけだと」
「弱い者達は虐げられてだ」
「酷い社会になるたい」
「だから法律が必要だが」
 それに加えてというのだ。
「さらにだ」
「その法律を守護る力とね」
「必要だ、そしてその力はだ」
「お金と軍勢たい」
「そうなる、あと奉行所もだ」
 これもとだ、英雄は話した。
「置く、それもすぐにな」
「警察ですね」 
 謙二が言ってきた。
「要するに」
「そうだ、警察も置いてだ」
「街の治安を守る」
「そうする、また警察力も法を護る」
 法を支えるだけでなくだ。
「そうしたことまでしてな」
「治めていきますね」
「これからもな、しかしな」
 ここでだ、また言った英雄だった。 
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