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レーヴァティン

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第八十八話 大坂に戻りその四

「俺達の勢力に迎え入れる、そしてだ」
「そのうえでじゃな」
「戦力にしていくが」
「そうでない相手だけぜよ」
「戦をする、それでだ」 
 久志はさらに言った。
「僧兵を持っている寺そして寺社だが」
「はい、その政ですね」
 僧侶の謙二が言ってきた。
「所謂宗教について」
「そうだ、その政もな」
「考えていくべきですね」
「何故僧兵を持っているか」
「そこから考えることですね」
「寺社も領地を持っている」
 この世界でもそうだ、日本でも戦国時代までは寺や神社も領地を持っていて神社の宮司が豪族だったり寺が多くの荘園を持っていたのだ。
「しかしだ」
「そこをですね」
「変えていく、寺社に檀家を置かせ」
「そのうえで」
「領地はなくす」
「領地は我々が持ちますね」
「そして寺社の安全は俺達が保証する」
 自分達が持っている武力でというのだ。
「そうする」
「そうすればですね」
「寺社もだ」
 その彼等もというのだ。
「僧兵なぞ必要なくなる」
「宮司が豪族になっている勢力の兵達も」
「そうなる、そしてその兵達はだ」
「我等のものとしますね」
「そうしていく、僧兵も侍もな」
 その彼等もというのだ。
「全てな」
「こちらの兵をしますね」
「そうしていく、寺社には領地に替わる生活の糧を出してな」
「檀家ですね」
「領地と交換の形でな、そして」
「領地と自分達を守る必要をなくして」
「僧兵を貰う、僧兵達は僧籍のままでいいが」
 つまり僧侶のままでいいというのだ、僧兵もまたその寺にいる僧侶なのだ。このことは彼等が起きている世界の過去も同じだ。
「こちらの兵に入れてだ」
「統率しますね」
「俺達の兵としてな」
 まさにというのだ。
「そうしていく」
「そうですか、では」
「その様にしていく」
「寺社については」
「俺達に権限を集め」
 そしてというのだ。
「政を行っていく」
「中央集権とね」
 香織は英雄の政への話を聞いてそれだと指摘した。
「つまりは」
「そうだ、まさにだ」
「うち等に権限を集めていく」
「そのうえで政を行っていく」
「そうしていくとね」
「俺達十三人の力に加えてだ」
 そうしてというのだ。
「武力も備えてな」
「政ばしていくとね」
「そうだ、まずは何といってもだ」
 このことについては英雄も久志達と同じ考えだった。
「武力が必要だ」
「それが一番確かな力とね」
「金と並んでな」
「だからたいね」
「この二つを揃える」
 まずはというのだ。
「そうしてだ」
「権力の後ろ盾とするとね」
「結局この二つが力になる」
 権力、それの源になるというのだ。 
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