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星河の覇皇

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第六十九部第二章 軍と警察その三十二

「私もそうで」
「あの方もそうなるでしょう」
「人は誰もがですね」
「いずれかの愛の神の導きを受けます」
 若しくは全てを司る神のだ。
「そうしたものなので」
「だからこそ」
「あの方もです」
「伴侶を得られますか」
「ましてあの方は八条家の方で」
 朴はさらに言った。
「しかもです」
「ご嫡流ですね」
「尚且つご嫡男です」
 一番最初に生まれたのだ、五人兄妹の中で。
「ですから」
「どうしてもですね」
「結婚をしなければなりません」
「そうしたお立場ですね」
「八条家は名門です」
 連合の中でというのだ。
「千年以上続き連合屈指の資産も持つ」
「そうした家の方だからこそ」
「次期総帥でもありますし」
 その八条家が経営している八条グループのだ。
「そうしたお立場ならば」
「必ずや」
「伴侶が必要なので」
「そうなりますね」
「そうです」
 朴は金と違い八条に強い思い入れはない、好きな人物ではあるがだ。だからこうして冷静に言えるのである。
「ですから」
「安心していいですね」
「先生も」
「そうですね、しかし」
「先生としては」
「そう思っていたので」
 これで充分に通じた、二人の間では。
「未練はないですが」
「お気にはですね」
「しています」
 そうしたことだというのだ。
「まだ」
「そういうことになりますね」
「それでなのですが」
 ここで話題を変えた金だった、今度の話第はというと。
「一つ思うことは」
「そのことは」
「私は韓国に戻れば大学の学長の席が用意されていますね」
「そして、ですね」
「大統領にもですね」
 韓国のである。
「そうしたお話も出ていますね」
「今は小さいですが」
「そうですね」
「どうされますか」
「今は考えられません」
 そこまではという返事だった。
「どうしても」
「そうですか」
「今は内相の責務に専念していますので」
「そこまでは、ですか」
「大学の学長についても」
 そのこともというのだ。
「考えられないのです」
「先のことはですか」
「どうしてもです」
「では」
「大統領のお話は」
 とてもというのだった。
「考えられません」
「では」
「はい、そうしたお話が出ましても」
「断られますか」
「それは私のお話には思えません」
 とてもという言葉だった。
「今現在は」
「韓国からそうしたお話がきましても」
「断るつもりです」
 今の時点ではというのだ。
「考えられないので」
「今はまだ来ていません」
 そうした話を持って来る者はというのだ。 
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