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星河の覇皇

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第六十九部第二章 軍と警察その三十一

「まことに」
「そうですね」
「しかしです」
「恋愛にあまりにも疎く」
「だからです」
「お相手の方が得られない」
「少なくとも今は」
 そうなっているとだ、金は朴に話した。
 しかしだ、朴は金にこう言ったのだった。
「ですがこうしたことは」
「縁ですね」
「そうです、縁があれば」
 それでというのだ。
「神様が引き合わせてくれますから」
「愛の神がですね」
「そうなりますので」
「そうですね、どの神jかはわかりませんが」
 連合は多くの宗教が存在し多神教もその中にかなりある。金はそうした宗教の愛の神、そのほとんどが愛の女神のそれのことを脳裏に浮かべて話した。
「その神の引き合わせで」
「結婚するのが人ですね」
「そうなりますね」
「では」
「あの方もです」
「神の引き合わせで」
「相手を得られるのでは」
 こう話すのだった。
「やはり」
「そうなりますか」
「人の力はです」
「そうですね、どれだけのものでも」
「小さいものです」
「神の御前では」
「非常に」
 金も朴も人はそうしたものだと見ている、むしろ金の考えを朴が受け継いでいると言うべきか。
「そうしたものですから」
「だからですね」
「あの方が恋愛に疎くとも」
「そのお相手は」
「神が引き寄せられます」
「そこは人にはわかりませんね」
「そうしたものだと思いますが」
 こう金に話すのだった。
「私は」
「確かに。私も忘れていました」 
 これが金の返事だった。
「人の力は弱く」
「恋愛は、ですね」
「人の力ではどうしようもない一面が強いです」
「それも非常に」
「他のこともそうですが」
「恋愛、そして結婚は」
「人の力を越えていることが多いです」
 不思議な場面で不思議な人と会い不思議な流れになる、そうしたことがままにして起こるものだからである。
「ですから」
「思えばです」
 また言った金だった。
「私にしましても」
「はい、韓国に戻られれば」
「そうなりますので」
「それもですね」
「急に出たお話で」
「周囲から」
「少し前までは」
 とても、というのだ。
「想像もしていなかった」
「そうしたお話でしたね」
「しかしです」
「こうしてですね」
「具体化しています」
 自身のことにも思いを馳せて言うのだった。 
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