星河の覇皇
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第六十九部第二章 軍と警察その二十六
「さもなければ同じです」
「治安も万全でない」
「そうした状況が続きますね」
「特に辺境の」
「今回の作戦対象地域の問題ですね」
「まさに」
「こうした問題を考えますと」
「やはり中央政府は必要ですね」
こう二人で話すのだった、八条も同じ意見だった。
そしてだ、金はあらためて言った。
「エウロパ程ではなく」
「今よりもですね」
「強い位です」
こう八条に話したのだった。
「それも少し」
「今以上に」
「その程度でいいですが」
「それでもですね」
「中央政府の力は強い方がです」
まさにというのだ。
「いいと思います」
「それが連合の状況をよくする」
「とかく連合は各国の権限があまりにも強いです」
それが問題だというのだ、金は中央政府の閣僚であるという立場であるがそれと共に中央政府の権限を拡大すべきという集権派なのだ。
その立場からだ、彼女は言うのだ。
「建国当初、千年前からです」
「連合の問題は続いていますね」
「集権か分権か」
「その二つの問題が、ですね」
「連合の問題であり続けていますが」
「内相はより集権すべきとお考えですね」
「権限を中央政府にです」
少しであるが今以上にというのだ。
「そうすべきです」
「そしてそのうえで」
「連合という国家を守るべきです」
「中央政府の専横」
八条はあえてこの言葉を出した。
「言われますね」
「千年使われている言葉ですね」
「各国の暴走と共に」
「その綱引きです」
言葉においてもそれがあったというのだ。
「連合の政治は」
「中央政府と各国政府の」
もっと言えば各国政府間でもだ、そして政府だけでなく議会や裁判所に他にも政治的に影響のある組織や団体が影響を及ぼし合う非常に複雑な世界が連合の政治の世界だ。
「ですから」
「言い合いますね」
「どうしても」
「しかしですね」
「中央政府はより強く」
例えそれが専横と呼ばれてもというのだ。
「あるべきです」
「各国の権限よりも」
「中央政府が上位にあるべきです」
その権限がというのだ。
「そうあるべきです」
「だからこそ」
「今回の作戦もです」
それもというのだ。
「連合の為に」
「中央政府で、ですね」
「行いそして」
「成功させるべきですね」
「若し失敗すれば」
この場合での失敗は損害が多ければというのだ、作戦は成功してもそれで政治的評価が上がるとは限らないのだ。
だからだ、金は言うのだった。
「損害を出してはいけない」
「成功と共に」
「私も謀略をです」
「よしとですね」
「しましたし」
「中央政府の権限はですね」
「確かであるべきです」
今以上にというのだ。
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