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八条学園騒動記

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第四百九十二話 再びざわざわその四

「しないんだよ」
「店員さんとしては」
「そうなんですね」
「そうだよ、それでその勘をな」
 まさにそれをというのだ。
「持っておく為にしたんだけれどな」
「それでそのざわざわの漫画が原作のゲームをですか」
「やっておられたんですか」
 二人はおじさんにあらためて尋ねた。
「そうだったんですね」
「さっきまで」
「原作も好きだしな」
 そちらの漫画もというのだ。
「やってたんだよ、いや実際な」
「やってみてですね」
「よかったんですね」
「ああ、勝ち方は大事じゃないんだ」
「おじさんにとっては」
「そうした麻雀じゃないんですね」
「進めない麻雀だよ」
 雀荘に来てくれているお客さんの為にだ。
「あえてな」
「それでお客さんが戻ってきたらですね」
「すぐに交代ですね」
「そうだよ、一緒に打つお客さんの腕もな」
「見てですか」
「合わせないといけないですか」
「ああ、けれどたまにとんでもない強さの人が来るんだよ」
 麻雀の打ち方の腕でもそうしたものはどうしてもある、だからプロも存在しているのだ。連合では各国にプロが存在している。
「プロの中でもな」
「それこそざわざわの漫画みたいに」
「そんな人がお客さんで来ますか」
「ああ、俺は麻雀七段だけれどな」
「七段ですか」
「お強いですね」
「名人が来たりな」
 段位以上の位にある人がというのだ。
「そういうことがあるからな」
「名人っていうと」
「どれ位ですか」
「十段、段位の最高位よりもな」
 さらにというのだ。
「上の人なんだよ」
「そんな人が来てですか」
「勝負になったりするんですね」
「うちの店もいるけれどな」
「名人の人が」
「その人がですか」
「その人じゃないとな」
 店の名人の人でないと、というのだ。
「相手にならないんだよ」
「そんな人も出て来てですか」
「それで、ですか」
「怖いな、その名人ってのはな」
 おじさんはその人の話もした。
「店長でもあるけれどな」
「お店のですか」
「その人が名人さんですか」
「日本の麻雀界でも有名な人でな」
「名人には名人」
「そうなっているんですね」
「ああ、段位とかを超えてる人もいるけれどな」
 麻雀のその腕がだ。
「まあ大体の基準だな」
「その人の腕の、ですね」
「麻雀の」
 アルフレドとビアンカもそれはわかった、武道でも段位というものがその強さのパラメーターになっているからだ。
「それでなんですね」
「名人になると」
「凄いぜ、ちなみにうちの店長は二十歳で十段になってな」
 段位の最高位になってというのだ。
「三十で名人になった人だよ」
「それ凄いんですよね」
「二十歳で十段も」
「かなりな、だから有名なんだよ」
 日本の麻雀界でもというのだ。 
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