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八条学園騒動記

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第四百九十二話 再びざわざわその二

「多重責務者の人って凄いわね」
「凄いなんてものじゃないな」
「人間としてどうかというか」
「野放しに出来ないな」
「そんな人達なのよね」
 常人には想像出来ない、斜め上と言うべき愚行を繰り返すのだ。母親が息子の借金を返す為に必死に集めた金を競馬で全てなくしあらたに借金を作る様な輩がだ。
「もう駄目過ぎてね」
「何をしても駄目というな」
「そんな人達なのよね」
「ある意味凄いな」
「けれどああした人達って」
「実在するか」
「そうみたいよ」
「あんなのだとな」
 アルフレドは眉を顰めさせて言った。
「誰が何をしてもな」
「駄目よね」
「借金を作るべくして作った」
「そうよね」
「会社の金をギャンブルに使った人もいるな」
「犯罪よね」
「しかも逃げる為に一日中電車に乗っていた」 
 そうしていたというのだ。
「もうそれはな」
「只の現実逃避よね」
「そんな人は本当にだ」
「もう破滅すべきしてするわね」
「しない筈がない」
 それではというのだ。
「絶対にだ」
「破滅する人よね」
「救えないな」
「救おうとしてもね」
「勝手に自滅する」
 そうするというのだ。
「本当に自分でな」
「それじゃあね」
「救える筈がないな」
「お金出してもそのお金で借金返すどころか」
「そのお金をギャンブルに使ってな」
「さらに借金を作る様じゃ」
「何をしても無駄だ」
 それこそとだ、アルフレドは言い切った。
「救おうとするだけ無駄だ」
「破滅するしかない人ね」
「何を言っても聞かず理解せずしかもだ」
 アルフレドはさらに言った。
「法律やルールもそんな人もいるしな」
「そうした人も破滅するしね」
「あの漫画は多重責務者の話だが」
「何か多重責務者になる人ってね」
「なるべくしてなるな」
「あんまりにも酷くてね」
 その人間性がだ。
「駄目でね」
「白痴というかな」
「そんなレベルの人ね」
「禁治産者か」
「それね。禁治産者って言うべきね」
 ビアンカもこう述べた。
「ぼーーーーっとしてるどころじゃないわね」
「ああ、屑とも言うな」
「カスとかね」 
 この時代もこう言うしかない人物はいる、アルフレドとビアンカが話すその漫画に出て来る多重責務者達だ。
「言うわね」
「本当にな」
「そんな人になったら」
「それこそな」
「どうしようもないわね」
「反面教師にしような」
「私達もね」
 ビアンカは厳しい顔で言った、そうしてだった。
 そのざわざわという音で有名な漫画を原作としたゲームを観るとだ、やがてそこに三十代と思われる今起きたばかりという顔のおじさんが来てだった。
 ゲームをはじめた、するとそのゲームは随分上手で。 
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