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星河の覇皇

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第六十九部第二章 軍と警察その十八

「そうします」
「それでは」
「各国政府の外務省とはですね」
「各国政府の大使館は領事館の様なもので」
 規模的にである。
「外交官はいますが」
「マウリアにもですね」
「いるだけです」
「主な仕事は貿易等ですね」
「各国政府の外交は連合内に集中しています」
 そしてお互いに外交を繰り広げているのだ、連合は各国が外交権を持っているがその力の行き先は連合内部の各国間の外交に集中しているのだ。
「ですから外交官も僅かで」
「中には、ですね」
「大使一人だけという場合もです」
「ありますね」
「そうした状況ですので」
「各国政府にはですね」
「こうした話は出来ません」
 話をしてもそれが可能なだけの力がないからである。
「ですから」
「中央政府外務省とですね」
「お話をしてです」
 そのうえでというのだ。
「情報収集を進めるべきですね」
「そうなりますね」 
 こう二人で話した、そして。
 八条はあらためてだ、デ位カプリオに話した。
「今度は外務省と協同ですね」
「そうなりますね」
「一つの省庁でことを進めることは」
「そうはいかない場合が多いですね」
「どうしても」
 それは、というのだ。
「国家全体のことになりますと」
「そうですね」
「今は大使館に駐在武官もいますが」
「かつてはいませんでしたね」
「はい、中央軍の武官は」
 国防省も中央軍も存在しなかったから当然だ、各国から中央政府の要請で武官を出していたのである。
「いませんでした」
「マウリアには」
「連合内部にも」
 中央政府外務省は連合内の各国にも大使館を置いている、そして各国に対しても外交を行っているのだ。
「この場合はです」
「武官を置く必要はありませんでしたが」
「今は置いていますね」
「そうしています」
 多分に儀礼的である、連合内におけるそれは。
「今現在は」
「そうですね、そして今は」
「マウリアにも駐在武官を置いて」
「そのうえで」
 まさにというのだ。
「武官を増やし」
「諜報員もです」
「エウロパへの情報収集を強化していきましょう」
「外務省とも協同して」
「出来れば」
 ここで可能ならばという言葉も出た。
「エウロパに直接ですね」
「潜入するか、ですね」
「工作員を作りたいですね」
「エウロパの要人に」
「出来れば」
 こうした話をするのだった。
「そうした者を置き」
「重要な情報を次々に入手する」
「そうしたいものですね」
「あくまで出来れば、ですね」
「連合はこれまではです」
 エウロパ戦役前までの連合のことも話された。
「エウロパの工作員に買収された者も出ていました」
「中央政府も各国も」
「そして、でしたね」
「多くの情報を奪われていました」
「そうでしたね」
「しかしですね」
「今度は」
 エウロパにやられたことをというのだ。 
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