| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十七話 合格発表その十六

「詰所にも人が必要だけれどね」
「人手が不足してるからですか」
「私が入らせてもらってね」
「学校に通いながらですか」
「そう、ひのきしんもさせてもらうの」
「それでなんですね」
「私が入らせてもらうの」
「その辺り先輩らしいですね、じゃあ詰所に行けば」
 ここで笑って言った阿波野君でした。
「毎日先輩とお会い出来ますね」
「えっ、それどういうこと!?」
 今の阿波野君の言葉に思わず瞬時に聞き返しました。
「私と毎日会えるって」
「だって僕毎日詰所に行ってますし」
「それでっていうの?」
「はい、毎日先輩とお会い出来ますよね」
 私が詰所にいるならというのです。
「楽しみにしていますね、毎朝登校前にお伺いしたりとか」
「来なくていいわよ」
 思わず怒って言い返しました、お口を大きく開いたので八重歯が見えたかも知れません。
「別に」
「駄目ですか?」
「そうよ、何で来るのよ」
「いや、今も毎日詰所に来てますから」
「だからっていうの」
「はい、毎日お邪魔させてもらうので」
 まだ言う阿波野君でした。
「宜しくお願いしますね」
「全く、そうしたところは変わらないわね」
「いいところは変えていかずにどんどんよくしていくべきですよね」
「何処がいいところなのよ」
「おみちに熱いところでしょうか」
「そうしたことは自分で言わないのっ」
 思わず怒ってしまいました、また八重歯が出てしまいました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧