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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2225話

 それは、6月も末に入った頃にジオン軍から提案されたものだった。
 いつものように、クレイドルにある政庁の会議室。
 そこで俺は、ルナ・ジオンの幹部が参加する会議に参加していたのだが、その時に出た話だ。
 ちなみに、何故俺がルナ・ジオン軍の幹部だけが参加するような会議に俺が……そして大抵シャドウミラーからのメンバーが数人参加しているのかといえば、ルナ・ジオンがシャドウミラーの保護国という扱いだからというのが大きい。
 保護国である以上、こういう重大な会議に俺達が参加するのもありらしい。
 この辺は政治班の面々が決めた事なので、俺からは何とも言えない。
 それに、実際この手の会議に参加する事により、UC世界における世界情勢とかそういうのが分かりやすくなっているのも事実だし。
 ともあれ、そんな会議に参加して……

「高機動型ザクと、ヅダ。……まぁ、機体の性能的に似ていると言えば似てるんだろうが。その2機種で模擬戦をやる、というのは向こうも思い切ったな」

 ちなみに、この高機動型のザクというのは、かなり面倒な事に何種類も存在している。
 まず、試験高機動型ザクと呼ばれているRP型。いわゆる、高機動型ザクのプロトタイプと呼ばれている機体だ。
 そして、高機動型ザクのR-1型。こちらはいわゆる、先行量産型と呼ばれる事が多いらしい。
 そして今回ヅダと模擬戦を行うのが、正式な高機動型ザクのR-1A型。
 今の時点で高機動型ザクと呼ばれるのは3種類もある訳だ。
 ……そのうち、もっとバリエーションが増えたりするんじゃないだろうな。
 ともあれ、高機動型ザクは現時点でも3種類ある。
 もっとも、RP型はあくまでもプロトタイプという扱いで、量産はされていないらしいのだが。

「ジオン公国にしてみれば、ニュータイプ研究の件もあって私達……正確には私達の後ろにいるシャドウミラーとの関係が悪くなるのは、面白くないのでしょうね。だからこそ、こうやってルナ・ジオンとの交流を深めようとしている」
「そうですな。ですが、姫様の仰るように完全にルナ・ジオンとの関係を友好的にしようと思うだけではありますまい。高機動型ザクとヅダ。その似通った機体で模擬戦を行い、ジオン軍の技術力やパイロットとしての質も、ルナ・ジオンには決して劣っている訳ではない。そう示して、自分達だけが一方的にやられている訳ではないというのを見せたいという思いもあるのでしょう」

 ラルのその言葉には、納得出来るものがある。
 他の者も、そんなラルの言葉に頷いているのを見れば、それは明らかだろう。
 同時に、それはこっちにとってもうってつけの状況ではある。

「それで、具体的なルールに関しては?」

 俺の問いに答えたのは、ジェーン。
 いつものように笑みを浮かべ、口を開く。

「MS3機での模擬戦となります。場所は宇宙空間。武器は射撃武器にはペイント弾を、近接用の武器にはペイントが付着するようにとの事。模擬戦用のシステムを使うので、基本的にイカサマの心配はないかと」

 MS3機というのは、ジオン軍のMS小隊が3機編成だからだろう。
 その辺は、黒い三連星を見れば明らかとなる。
 にしても……3機か。それは、ルナ・ジオン軍にとっても都合が良い筈だ。
 現在のヅダのテストパイロットで、トップ3はジャン、クスコ、マリオンの3人だ。
 開発当初からヅダに関わり、操縦技術の腕も確かなジャンに、ニュータイプとして覚醒している2人。
 勿論それ以外にもヅダのテストパイロット達はいるのだが、操縦技術というか強さの順番で数えれば、その3人がトップなのは間違いない。
 とはいえ、それで安心出来る訳でもないが。
 ジオン軍だって3機という縛りがある以上、当然のようにエースパイロットを用意してくるだろう。
 それこそ、赤い彗星、真紅の稲妻、白狼を始めとして異名持ちのエースパイロットはまだ何人もいる。……とはいえ、今までの様子から考えると、シャアが来るという事はなさそうな気がするが。
 もしシャアが来れば、当然のようにルナ・ジオンの面子と会話をしなければならない筈だ。
 だが、シャアは今のところ何故か俺達に接触する様子はない。
 それこそ本気で俺達と接触する気があるのなら、セイラの建国宣言を聞いた後で、いつでもクレイドルまで来る事が出来た筈だ。
 もしくは、何らかの方法でセイラに連絡をするという方法もあっただろう。
 だが、今のところシャアがそのような行動をする様子は一切ない。
 それはつまり、シャアが現在セイラと接触するのを避けているからと考えるのが自然だろう。
 ……勿論、この模擬戦をやる上でセイラが直接出向く訳ではないのだから、それを考えれば、セイラと直接接触する可能性はまずないのだが。

「そうなると、どうするんだ? 受けるのか?」
「ええ、受けるわ。……ジオン軍が自分達の用意したMSで技術力と兵士の精鋭ぶりを示そうというのであれば、それはこちらも同じ事。ルナ・ジオン軍には精鋭が揃っており、そこで開発……いえ、改修と呼ぶべきかもしれませんが、それを見せつけるに十分なデモンストレーションとなるでしょう」

 そう言い切るセイラを見れば、自分達が勝つという事を大前提としているように見える。

「……ジャン達の能力は分かるから心配してないけど、ヅダの方は問題ないのか?」

 以前ヅダに乗ったジャン対クスコ、マリオンという模擬戦を見た。
 あのような模擬戦をやっていたという事は、当然ながらヅダの改修は最終段階に入っていたのだろう。
 そして実際、アンリは俺の言葉に頷く。

「うむ。既に先行量産型は完成しており、今はその機体で色々とテストをして、何か問題ないかを確認しているところだ。唯一の問題としては……武器の開発が遅れているという事だな」
「武器? ああ、そう言えば前にヅダの研究所を見に行ったとき、ヅダの専用武装を開発してるって言ってたな。なるほど、開発が遅れてるのか」

 俺が見たヅダの模擬戦においても、そう言えばザクマシンガンとかヒートホークとか使ってたな。

「武器の開発に使う労力をヅダの改修に集中させて、まずはMSを完成させる事に集中していたらしくてな。それでも、幾つかの武器は完成間近という話を聞いているが……完成したからといって、テストもなしに使う訳にはいかんしな」

 アンリのその言葉には、納得せざるを得ない。
 実際に武器の方だけに集中して、ヅダは完成しませんでしたなんて事になったら、洒落にならないし。

「まぁ、武器に関しては……正式に量産される時までに完成していればいいし、最悪の場合は機体を量産した後で完成して、それから配るといった真似をしてもいいだろ。幸い、使う武器はない訳じゃないし」

 これで、もしヅダが使えるような武器が何もない場合は、それこそ急いで武器を開発させる必要もあっただろう。
 だが、ザクマシンガンやザクバズーカ、ヒートホークといった具合に、現在のルナ・ジオン軍においてはヅダが使える武器は幾らでもある。
 ましてや、ジオン軍の武器でなくても……

「ん? そう言えばザク系の武器が使えるのは俺の目で見て分かってるけど、SEED世界やW世界で使われているMSの武器は使えるようになってるのか?」
「それは……どうだろうな」

 ラルが俺の言葉に首を傾げ、急いでヅダの改修作業をしている研究所に通信を繋げる。
 元々模擬戦の一件を知らせる必要がある以上、向こうと通信を繋ぐ必要があったので、それがちょっと早くなっただけだろう。

『はい……って、ラル大尉!? 一体、どうしました?』

 見覚えがあるが、直接話した事のない技術者が映像モニタに映し出され、ラルの顔を見て慌てて敬礼し、緊張した様子で尋ねる。
 まぁ、技術者にしてみれば、いきなり自分よりもかなり上の存在が……それも、ルナ・ジオンを建国するという意味ではまさに建国に携わった重臣とでも呼ぶべき存在がいきなり映像モニタに映し出されたのだから、驚くのは当然だろう。

「少し、ヅダの件で聞きたくてな。……まず、最初に言っておく。近々ジオン軍が新たに開発した高機動ザクとヅダにより、3対3の模擬戦が行われる事になった」
『なっ!?』

 ラルの言葉に、その技術者は驚き……そして同時に、嬉しそうな表情を浮かべる。
 ヅダの開発に関わっていた者にとって、ジオニック社のザクは宿敵とすら言える。
 そんな相手の新型機と、ヅダの改修機が模擬戦をやるというのだから、それを嬉しく思うなという方が無理だろう。
 ましてや、ヅダの開発チームの中にはザクが採用されたのはジオニック社の政治的な理由だと思っている者も多いらしいし。
 ……正直に言わせて貰えば、幾らザクよりも性能が高いとはいえ、そこまで隔絶した訳でもなく、ましてやその機体がコンペの中で空中分解するような機体は……もし俺がジオン軍でどの兵器を採用するのかの権限を持っていても、ちょっと採用に躊躇するのだが。
 もしこれで、ヅダの性能がザクの数倍もあるのであれば、ヅダを採用して改修を待つという選択肢もあっただろう。
 だが、ヅダの性能はザクよりも優れているとはいえ、そこまで決定的に優れている訳ではない。
 であれば、ザクを採用するのは当然だったし、当時のジオン軍の判断は決して間違っているとは思わない。
 まぁ、それを正直に口に出せば、こっちとしても色々と面倒な事になりそうなのでそれを言う事はないが。

「それでだ。ヅダの方は先行量産型の数がある程度揃っているという報告は来ている。だが、武器の方はどうなっている?」
『そ、それは……』

 武器の件を言われて言葉に詰まる様子を見ると、恐らく……いや、間違いなくまだ武器の開発は完了していないのだろう。
 さっき言われていたように、まずはヅダの完成を重要視したというのは正しかった訳か。
 それを理解しているのか、ラルは技術者を責めるような真似は特にしない。

「別にその件で責めようとは思っていない。そもそも、現時点でヅダが完成していなければ、模擬戦自体が出来なかったのだからな」

 ラルの言葉に、映像モニタに映し出された研究者は見るからに安堵していた。

『ありがとうございます。そう言って貰えると非常に助かります。ジオン公国にいた時は、納期がかなり厳しかったり、使える権限や資源の類も少なかったりして……苦労してましたから』

 しみじみと呟くその声は、聞いている者にどれだけ苦労していたのかというのを理解させるような、そんな声だ。
 まぁ、ジオン公国としても、ジオン軍としても、ツィマッド社としても、空中分解などという結果を見せて、ザクにコンペで負けたヅダにはそこまで力を入れるような真似は出来なかったのだろうが。
 寧ろ、よくそこまで温情を見せたなという思いの方が強い。
 もっとも、そうして持て余した結果として、ルナ・ジオンに当時の開発チームが譲渡される事になったのだろうが。

「そうか。それで、武器の方の現在の進行度はどのような具合だ? 言っておくが、無理に開発を完了させて、結果として模擬戦の途中で破壊される。そのような事にならぬようにな」
『分かっています。……武器としては、今の時点で明確に完成していると言えるのはヒートソードのみです』
「ヒートソード? ヒートホークではなく……ああ、なるほど。イフリートのデータからか」

 ラルが俺の方に視線を向け、納得したように頷く。
 現在イフリートを所持しているのは俺だが、その整備やら研究やらといったことは、ヅダの開発チームの面々にも任されている。
 当然イフリートについては色々と調べ、それで使える場所はヅダにも流用されてるのだろう。
 もっとも、イフリートは地上用のMSで、ヅダは宇宙用のMSだ。……正確には、ヅダは地上でも使えない訳ではないが、本領を発揮出来るのが宇宙である以上、取りあえず宇宙用のMSと表現してもいいだろう。
 そうである以上、イフリートを解析しても、そのままヅダに流用出来るような場所はそう多くはない。
 だが……純粋に機体の性能としてならともかく、武器ともなれば話は違ってくる。
 イフリートの武器は、ヒートソードとショットガン、それと頭部バルカンとスモークディスチャージャーだ。
 その辺りの武器は、研究して改良し、ヅダ用に流用するのは難しい話ではないだろう。

『はい、ラル大尉の予想通りです。イフリート用に開発されたヒートソードを、熱伝導率の上昇や。熱くなるまでの時間を幾らか短縮しています。他にもショットガンの方を改良してヅダ用に調整し、照準等を改良しています』

 その言葉に、取りあえず武器の心配はいらないと、皆が安堵するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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