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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)

作者:あちゃ
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旅の扉

<いざないの洞窟>

かなりの時間を浪費して再度この行き止まりへと戻ってきたアルル達。
此処で番をしているかの様に佇む老人に、魔法の玉を見せつけるアルル。
「どうよ!今度は持ってきたわよ!」
「ふむ…では、魔法の玉を其処の壁にセットして玉から伸びる紐に火を点けなさい」
アルルは言われた通り壁に魔法の玉をセットする。

「火は俺が点けようか?」
ウルフが申し出るが、
「ううん、大丈夫よ!私もメラを憶えたから」
そう言うとメラを唱えて火を点ける。

(ジュ~~~~~~)
そしてリュカが何となく感づく。
「………なぁ、爺さん…あの玉を使った所を見た事はあるのか?」
「壁が崩れて無いだろう!今回が初めてだ!」
「………!!ヤバイ!!!アルル、早く魔法の玉から離れろ!」
リュカは慌ててアルルに近付く!
そしてアルルの身体を抱き寄せ魔法の玉を背に蹲る!
「みんなも伏せろ!!!!」

(ドガーンンンン!!!!!)
強烈な爆発音が洞窟内へ響き渡る!



「み、みんな無事?」
耳鳴りが止まない状態のハツキが無事を確認する。

「お、俺は大丈夫…」
「儂も…大丈夫じゃ…」
そして尤も爆心地に近かったリュカとアルルに視線を向ける…
リュカはアルルに覆い被さるようにして動かない…
慌ててハツキとウルフは駆け寄る!

「大丈夫!?しっかりして!」
「わ、私は大丈夫…」
リュカの下にいるアルルが無事を告げる。
そしてリュカもノッソリと起きあがる!
「…ふ…」
「「「ふ?」」」
リュカが何かを言おうとしている…

「…ふ…ふざけんな!!何が魔法の玉だ!爆弾じゃねぇーか!!だったら『魔法の爆弾』とか『爆弾の玉』とか『爆』の字を付けとけよ!だいたい魔法は全然関係ねぇーじゃねーか!!」
リュカの怒りは収まらない。
「だいたいテメークソ爺!どういう物かも分からないで偉そうにしてんじゃねー!死にかけたぞコノヤロー!!」
一緒に被害にあった老人にまで怒鳴り出す。

「ま、まぁまぁ…落ち着いてリュカさん!」
宥めるアルル。
「ほ、ホラ、リュカさん…道が開けましたよ!」
宥めるハツキ。
「リュ、リュカさん…先を急ぎましょう!新天地には美女が居ますよ!」
宥めるウルフ。
リュカは怒りが収まらないながらもウルフの『美女』の言葉に反応し、新たに開けた道へ進み出す。
グッジョブ、ウルフ!





いざないの洞窟内部は、所々穴が開いており危険極まりない造りになっている。
そんな洞窟内を進行中、アルルがお礼を言い出した。
「リュカさん。さっきはありがとう。おかげで怪我一つしませんでした」
「うん。アルルが無事ならお礼はいいよ…」
「リュカさんこそ怪我は無いですか?」
「あぁ大丈夫…このマントはね『王者のマント』って言ってね、結構丈夫なんだ!『王者』なんて僕には似合わないけどね」
「そんな事無いです!リュカさんにとっても似合ってます!…その…か、格好いいです」
「ありがとう。でも以前、友人が…『王者?お前は違うだろ!』って言ってやがった!」
「その友人て…男の人ですか?」
「あぁ、ヘンリーって言う空気の読めない馬鹿だ!」
友人が男だと知って何故か安心するアルル。

そんなやり取りを聞いていてヤキモチを妬くハツキ。
「リュカさん!そのマントは凄いマントなのかもしれませんが、一応怪我がないか見せて下さい!私が治療しますから!ほら、背中見せて下さい!!」
ハツキは此処ぞとばかりにリュカの服を捲る!
そして強引にリュカの服を捲り出てきた背中を見て言葉を無くす…
傷だらけ…リュカの背中は傷だらけなのである。
それも全て古傷…鞭で打たれ、木材で殴られた傷…

「ごめんなぁ~…酷い背中だろ!?君達若者に見せる背中じゃ無いよね…」
言葉を無くし固まる3人に優しく謝るリュカ。
リュカの過去を聞き、酷い時間を過ごしたと想像をしてはいたが、証拠の傷を見て考えの甘さに落ち込む3人…
そんな3人を見て元気づけようと歌い出すリュカ。
そして戦闘が始まり、落ち込む余裕を奪い去られる。


幾度かの戦闘をこなし洞窟内を奥に進むと、3又に別れたエリアに到達した。
進むべき道がどれだか分からない…
「俺は左が怪しいと思うな!」
と、ウルフは左。
「私は真ん中が正解だと思います」
と、アルルは中央。
「う~ん…取り敢えず右から攻めませんか?」
と、ハツキは右。
自動的に決めるのはリュカ。

「別に僕はどの道でもいいよ。違ったら引き返せばいいんだし…」
「いいえ、リュカさんが決めて下さい!」
「そうだよ!戦闘は拒否ってんだから、こう言う所で活躍してよ!」
「さぁ、選んで下さい!ウルフかハツキか私か!」
「え~…じゃぁ、ハツキの選んだ道」
リュカは考えることなく選択する。

「何でハツキなんだよ!」
「そうよ!私、勇者なんですよ!」
「リュカさんは私の事が好きなんですよ!ね!?」
不満顔のアルルとウルフ、満面の笑みのハツキ。
そしてめんどくさそうな顔のリュカ。
「別にさぁ…好きとか嫌いとかじゃ無くて…オッパイの大きい人を選びました。以上!」
リュカは不平を言う3人を無視して、自分の選んだ道へ突き進む。

暫くすると行き止まりになっており、其処には旅の扉と呼ばれる青く美しく渦巻く装置が存在した。
「うん。やっぱりオッパイの大きさと物事の真実はイコール関係にある」
リュカの意味の分からない納得に、納得のいかないアルルとウルフは他の通路の確認を要求する。
しかし、
「めんどくさいからヤダ!」
と拒否られ、サッサと旅の扉に入ってしまったリュカを追いかける事で断念せざるおえなかった。


旅の扉を抜け洞窟より外へ出た一行は、辺りが夜の帳に包まれている事に驚いた。
「あれ?もう、夜!?早いなぁ…」
「本当ね!そんな長時間洞窟内に居たつもりは無かったけど…」
「夜動くのは危険だし、野営の準備をするか…」
リュカの提案は採用され、一行は野営の準備に取り掛かる。
新たなる土地に足を踏み入れた事への感動もなく、ただひたすら休む事だけを考えるアルル達…
リュカの影響力か、それとも天然なのか…




 
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