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八条学園騒動記

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第四百八十七話 ざわざわとその八

「家でもしているし」
「そうですか」
「そっちにはお金かけてるし」
「楽しまれているんですね」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「小学生の時から今もね」
「UFOキャッチャーは」
 アルフレドはこのゲームにも言及した。
「されますか?」
「あのゲームね」
「そちらは」
「するけれど」
 それでもという返事だった。
「あまりね」
「されないですか」
「やっぱり私が遊ぶのは」
「シューティングや格闘ですか」
「そしてアクションね」
 こうしたジャンルだというのだ。
「そっちをね」
「楽しまれますか」
「そっちはね」
 UFOキャッチャーはというのだ。
「ぬいぐるみは好きだけれど」
「それでもですか」
「あれは苦手だから」
「そうなんですか」
「あまり上手に獲れなくて」
 中のぬいぐるみやおもちゃをというのだ。
「だからね」
「あまりですか」
「しないのよ」
「そうですか」
「私にとっては難しいから」
 だからだというのだ。
「あまりしないでね」
「シューティング等にですか」
「いくの、特にね」
「特に?」
「私戦闘機のゲームが好きなの」
 主人公がそれであるものがというのだ。
「そうしたシューティングがね」
「多いですね、そうしたゲームも」
「シューティングの定番の一つよね」
「はい」
 その通りだとだ、アルフレドも答えた。
「戦闘機が主人公のゲームは」
「それをするのがね」
「一番お好きですか」
「ゲームセンターでもね」
 部長はアルフレドに笑顔で話した。
「機体をカラーリング出来るゲームもあるし」
「その時は何色にされますか?」
「赤が多いかしら」
「赤ですか」
「赤い彗星ね」 
 この時代にも続いているロボットアニメの最初の作品で出て来たキャラクターだ、乗機を常に赤く塗装していたのでこう言われているのだ。
「あれをイメージしてね」
「あの、その赤は」
 赤い彗星と聞いてだ、アルフレドは部長に微妙な顔になって話した。
「元は」
「元はっていうと」
「エウロパですよ」
「そうだったの」
「あの赤い機体のモデルは」
 それはというのだ。
「レッドバロンですから」
「赤い男爵ね」
「リヒトホーフェンです」
「ええと、何時の時代のエウロパ人なの?」
「第一次世界大戦の時の」
「そうだったの。私その戦争は知ってるけれど」 
 それでもというのだ。
「そうした人がいたことはね」
「知らなかったんですか」
「その頃に飛行機が出たことは知ってるけれど」
「リヒトホーフェンはですか」
「知らなかったわ」
「一次大戦で一番有名なエースです」
 アルフレドはそのリヒトホーフェンのことを話した。 
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