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戦国異伝供書

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第十四話 北陸へその一

                第十四話  北陸へ
 武田家の軍勢と三河口で分けた織田家の軍勢はまずは彼等を徳川家の領地から去らせ織田家の領地に入ることも防いだ。
 このことは彼等にとって喜ぶべきことだった、だが。
 戦はそれで終わりではなかった、信長は戦を終えた彼等にすぐに言った。
「次はじゃ」
「上杉ですな」
「あの家ですな」
「あの家が来ましたな」
「越後から越中を進みじゃ」
 そしてというのだ。
「能登に向かっておるがな」
「能登の七尾城ですな」
「あそこにいる畠山家を攻めて」
「それからですな」
「七尾城は堅城、しかし相手が相手じゃ」
 攻めている者が上杉謙信だからだというのだ。
「すぐに攻め落とされるわ」
「謙信殿は城攻めは不得手と言われていますが」
 ここでこう言ったのは川尻だった。
「しかしですな」
「それは外での戦と比べてでな」
「城攻めもですな」
「並の者より遥かに出来る、しかもじゃ」
 信長は川尻にさらに話した。
「畠山家は今主が幼く家臣達もじゃ」
「分かれていますな」
「家の中で」
「そうなっていますな」
「だから騒動が絶えぬ」
 このことも問題だというのだ、今度は家臣達に話した。
「だからな」
「それで、ですな」
「そこを上杉家に衝かれ」
「すぐにですな」
「攻め落とされるわ」
 七尾城をというのだ。
「そうなるわ」
「そうなりますか」
「では、ですな」
「武田家との戦を終えましたが」
「我等は」
「すぐに北に向かう」
 今自分達がいる三河からというのだ。
「まずは越前に入りな」
「そしてですな」
「あの城に入り」
「そしてですな」
「上杉家との戦ですか」
「越前は必ず守るが加賀もじゃ」
 この国もというのだ。
「最悪でも手取川から南はじゃ」
「守りますか」
「そうしますか」
「必ず」
「そうする、上杉の軍勢は武田と同じかそれ以上に強い」
 謙信が率いるこの軍勢はというのだ。
「特にな」
「上杉謙信殿といえば」
 ここで佐久間が言ってきた。
「まさにです」
「毘沙門天を信仰しておるがな」
「まさに毘沙門天の様な」
「恐ろしい強さですな」
「あの武田でも勝てなかったのじゃ」
 信長は先程自分達が戦った武田家のことを話した。
「特に川中島ではな」
「多くの将を失うところだったとか」
「真田源次郎の奮闘がなければな」
 幸村がいなければ信玄の弟である信繁も軍師である山本勘助も危ういところであった、そして多くの兵も倒れるところだったのだ。
「まずは」
「左様でしたな」
「だからじゃ」
 それでというのだ。
「七尾城も攻め落とされるしな」
「我等も」
「油断するとじゃ」
 それでというのだ。 
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