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仮面ライダーエグゼイド この手の中

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第二十六章

 スナイプはグラファイトと闘っていた、彼にとっては因縁がありしかもかつては敗れた相手だ。
 かつては生死の境を彷徨うまでの敗北を喫している、しかし今は。
 グラファイトの動きを完全に見切っていた、攻撃を的確にかわしつつ肩から砲撃を浴びせていく。そうしてダメージを確実に与えていき。
 徐々に追い詰めていった、それが遂にグラファイトへの勝利に近付いていき。
 グラファイトはスナイプが一歩退いたうえでの一斉射撃で遂に爆発四散した、スナイプはその爆発を見届けてから一言で終わらせた。
「グラファイトはあいつであってこその強さだった、心のない相手なら何でもない」
 これで終わらせた、まさに今のスナイプにとって心のないグラファイトなぞ敵にすらならなかった。
 ブレイブはラヴリイカバグスターと一騎打ちに入っていた、その攻撃は以前と同じく派手でいて掴みどころのないものだった。 
 しかし今のブレイブにはその攻撃がはっきりと見えていた、それでだった。
 その攻撃は完全に見切ったうえでかわし剣での攻撃を的確に加えていく、そうしてダメージを全く意識せず攻め続けるラヴリカバグスターを遂にだった。 
 唐竹割りにして倒した、だがブレイブはその勝利にも全く驕るところも慢心も見せず当然の様に言うだけだった。
「何でもない相手だ」
 今の彼にはそうだった、ただそれだけのことだった。
 エグゼイドも闘っていた、彼の相手はクロノスでありクロノスは以前のまま時間を止めようとする。しかし。
 エグゼイドには効かない、それどころかクロノスはありとあらゆる攻撃を繰り出すがその攻撃を全てだった。
 エグゼイドはかわし防いだうえ彼の一撃を浴びせていく、この状況にクロノスは次第に焦りを感じていた。
「どういうことだ、私の攻撃が効かない」
「もうわかっていますから」
「わかっているだと」
「はい、貴方の攻撃は」
 攻撃をかわし反撃を加えつつ言うのだった、拳も蹴りも防ぎエネルギー波を出してもそれもだったのだ。
 エグゼイドは全てかわす、そうしてかわした直後に。
 彼の攻撃を浴びせる、クロノスの耐久力はかなりのものだったがその一撃一撃が強烈で次第に。
 クロノスはダメージで動きを鈍くしていった、彼自身その状況に気付いていて次第に焦りを感じだしていた。
 そしてだ、こう言ったのだった。
「何故だ、何故私が」
「追い詰められているかですか」
「神の力を備えた私が」
「貴方は何も変わっていません」
 エグゼイドはクロノスにこの事実を突きつけた。
「一度僕達に敗れた時から」
「あの時からだというのか」
「そうです、全く」
 それがクロノスだというのだ。
「変わっていません、しかし僕達は違う」
「私を倒した後もというのだ」
「まず貴方を倒したのは運じゃなかった」
 エグゼイドはクロノスの攻撃をかわした、拳を見切り身体を少し右に動いてかわしそうして彼の胸に一撃を浴びせてからの言葉だ、
「皆の力が合わさり、そして実力で勝った」
「私の力を超えていたというのか」
「既に。そしてこのフォームに僕一人でなれる様にもなった」
 パラドはパラドで戦いだ。 
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