| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

真説魔法少女リリカルなのはエトランゼ改

作者:ケン009
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

1部 稀有な人生の始まり
1章 人生何があるか分かったものじゃない
  はじまり

 僕はここで死ぬのかな?
その方が楽だし
死んだほうがまし・・・
この容姿が憎い
この女の子みたいな容姿が・・・
銀髪の長い髪の毛
女の子と間違えれれる容姿
抵抗するのも無駄

 僕には親はいない
変態な大人たちの相手をしているだけの人形
アルコール臭い大人たち
なんで嬉しそうに僕に女の子の服を着せて喜んでいる大人たち
何人の大人たちにたらい回しにされたんだろう
僕のご主人様が僕の首を絞めている
苦しい・・・
くる・・・しい・・・
息も苦しくなりかけたところで
死んでも良いと思った僕だったんだけど・・・
頭が真っ白に・・・

 頭が爆発したように・・・
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
僕自身で何かが変わる
僕が僕じゃなくなり、すべてを思い出した。
思い出した瞬間
おれを馬乗りにしていた大人が吹き飛ばされた。
白のスーツに白の帽子を被った大人がなにかをいいながら、俺を買った大人たちをぶちのめしていた。
俺は、2度死んだ!
一度目は転生前
二度目は今だ!
首を絞められ、死因は絞殺
死にたくない気持ちが俺を俺自身を思い出させてくれた

「大丈夫か嬢ちゃん」

「眼は確か?俺は男だ!」

「そうかすまないな、大丈夫そうだな」

「助かった」

 多分この人は、仮面ライダーWの左翔太郎の師匠でもある
鳴海荘吉だと思う。

「名は?」

「綾」

 苗字は知らない
源氏名かもしれないが俺はこの世界では綾と呼ばれてた。

「綾か・・・良い名だ」

「女性名だけどね
おじさんは?」

「おじさんか、そんな年は行ってないつもりだったんだが
俺は鳴海荘吉
探偵だ」

「探偵さんか、俺をどうするつもり?」

「どうもしないさ」

 俺は、下に落ちていた時計を掴み、荘吉さんに向かって投げた。
彼はかわすまでもなく、そのままおれを見ていた。
時計は、そのまま荘吉さんに当たるのではなく外れ
その奥でさっきまで荘吉さんに殴られ倒れていた
俺を買った男が起き上がってきたので、そいつに当たった。

「助かった坊主」

「綾だって言っただろおやっさん」

 女みたいな体つきだ
9歳ぐらいだからそんなものか
いくら資質が高かろうと今の俺は児童だ
何もできない
どうしたものか、思案してたら

「綾、これからどうするつもりだ」

「小学生の年齢なんだから孤児院みたいなところに厄介になるしかないでしょ」

「お前がいいのなら」

「何?」

「知り合いにな、子供ができない夫婦がいるんだが」

「人柄は」

「良いと思うぞ」

「施設に行くよりはましか、
その夫婦ペドとかじゃないよね」

「安心しろ、人柄も良い人だ」

「おやっさんは?」

「おやっさんとは俺の事か?」

「だけど、ダメだった?」

「綾の好きなように呼べ
俺は危険とともに生きてるからな
たまになら遊びに来い」

 確か・・・大阪に妻子がいる
危険な仕事だから離れてるんだろうか

「その人の名前は?」

「南條隆行さんと栞さんだ
旧姓は霧生栞さんだな」

 南條隆行さん
聞いたことない名だ
でも・・・霧生栞って・・・

「あの数年前にアイドルやってた」

「あぁ」

 この世界にはいないけれど、
山口百恵さんみたいに結婚と同時に引退したんだっけ

「それ本人たちは了承済みなの?」

「今から話に行くところだ」

「俺に聞くよりまず先方の了承を得ないと」

「こういうのは大人の意見よりまずは子供の意見を聞く方が先だ」

 おやっさんが頭をなでようとした瞬間
俺は無意識のうちにそれをかわしてハイキックをしたんだが、
おやっさんはそれを寸でかわしていた。

「良い蹴りだ!急になでようとしてすまなかったな」

小学3年程度だから掘られることはなかったのだが、
それ以外はペドの奴らに奉仕させられた記憶がある。
俺は無意識のうちに攻撃をしてしまったみたいだ
おやっさんもそれがわかってるからか、
蹴りをしたことは気にしてもいない感じだった。

 おやっさんに保護されて一か月
色々な手続きをした。
養子縁組で先方の人の子になることになった
南條これが新しい俺の苗字らしい
ただいま南條夫婦はアメリカにいるので、
帰国してから初対面する予定だ
奥さんの栞さんとはビデオチャットで話をしていたので
この人たちなら安心だと直感で分かった。

 おやっさんが 
風都の少し海沿いにある場所にバイクに乗って向かっていた。
久しぶりの海で
やはり気持ちがいい

 風都をはなれ1時間ぐらいに隣の市に来た
ガードレールにようこそ海鳴市へと書いてあった。
海鳴って・・・あの海鳴
人外魔境
忍者がいて
吸血鬼や狼人間や怪しい組織があったりする
その舞台に話の舞台になった地名が海鳴市
そういえば転生する前に魔法と武術は鍛えておけと言ってたけれど
納得だ!
武術はわかるが魔法ってのは・・・
なんでだ?
ゲームをやっておけばよかった。
帰ったら世界地図を見させてもらおう
俺が生きていた世界との違いがわかるかもしれねえ
どうやら目的地に到着したみたいだ。
店の名前は『翠屋』
結構雰囲気がよさそうな喫茶店だ。
俺は、おやっさんにエスコートされながら中に入った。
入る前に、準備中と書いてあったのだがよかったのだろうか

「来たか荘吉」

 多分この店のオーナーなんだろう
若いのだが、すごい穏やかな人だ。
でも立ち姿がすごくきれいだ!

「悪いな士郎、来てるか」

「まだだ、その子が」

「そうだ」

 あぁそういうことか
この間聞いた南條家の人との顔合わせでこの店を使わせてもらったってところか

「あら綺麗な子ね」

 奥の調理場から若い女性が顔を出した。

「桃子、この子に失礼だぞ
それにこの子は男の子だ」

 俺は凄くビックリした
初見で俺を男だと見破るのは初めてだから
少し釣り目な感じだが、サラサラな銀色の髪
体はなぜか引き締まって入るのだが、服を着ると華奢な体つき
子供だから仕方ないのだが・・・
俺は士郎と呼ばれた男性の方を見る。

「そんなに不思議かい?」

「あ・・・ええ初めて言われましたから、
おやっさんでさえ女の子と間違われましたから」

「そうかい、まぁ昔取った杵柄でね」

「ごめんなさい、私の名前は高町桃子
桃子さんって呼んでくれると嬉しいかな」

 桃子と自己紹介した人は、俺の目線に合わせて自己紹介をしてくれた
俺が女の子と間違われるのは身長が低いせいもある
123CMの身長しかないからだ

桃子と自己紹介してくれた女性は、
栗色の髪の女性
多分20代前半の大学生な感じな人だ
多分バイトの子かな
でも呼び捨てにしてたから、
似てないけれど妹か親戚筋の人かな?

「綾です。苗字はありません
でも、今日から南條となります」

「南條 綾くんね
よろしく、会った記念にこれをどうぞ」

 カウンターに出されたものは、紅茶とシュークリーム
俺はカウンター席に座り、それを食べたのだが・・・
すごく美味しくて、あまりのおいしさに声を上げてしまったぐらいだ!

 おやっさんと士郎さんは久しぶりに会ったのか何かを話していて、
桃子さんはTVのスイッチを入れてくれた
多分俺が暇にしない配慮なんだろう
そこで速報が入り
俺は驚愕してしまった。

 旅客機が墜落した
その名簿に・・・
南條夫妻の名前が・・・

「おやっさん!」

「どうした綾、大きな声を出して」

「旅客機が落ちた・・・その名簿に隆行さんと栞さんの名前が・・・」

「本当か」

 おやっさんは、手持ちのスマホで情報を観覧していた。

「すまん士郎、行ってくる」

「おやっさん、おれも」

「つらいぞ!来るか」

「俺の親だから」

「わかった」

「桃子さん、シューすごく美味しかったです
ありがとう」

「ええ」

 俺はそれだけを言い
おやっさんについていった
中部国際空港に行って、おやっさんが手続きをしてくれて
新たな情報を入手してくれていた。
旅客機は山に墜落してる映像が流れていた。
ここのロビーも人がたくさん集まってきた
泣き出すもの、うなだれるもの沢山の人が落胆していた。
それでも、俺は生きていてと祈りながらそれを見ていた
飛行機は爆発もなくすんでいたのだ
きっとパイロットが懸命に操縦してくれたのだろう。
おやっさんは少し寝ておけと言って、また情報集めに向かってくれているのだが
俺はそんな気になれずTVに釘付けだ
それから12時間後に新たな死亡者のリストが流れた
俺はその時大声を出して泣いた。
死亡者リストに
南條 隆行
南條 栞とあった。

「すまん」

 俺は赤い目でおやっさんを見た。
もともと赤い目なのだが、泣いていたのできっともっと赤い目なのだろう

「おやっさんが謝る必要ないよ」

「これを」

 おやっさんはアタッシュケースを俺に出してくれた。
アタッシュケースのチャームに
『南條綾』と書かれていた。

「開けても?」

「あぁお前のものだ」

 中は服が数着と青色と赤色のダイヤのリングが一つずつ合った
そして手紙が一通と大きな封筒が中にあった。
俺はおやっさんを見ながら手紙に手に取った。

『拝啓 綾ちゃん
手紙でごめんね
今テロに遭遇してしまって
もしかしたら会えないかもしれないので私が手紙を書いておきます
ビデオで話してみて私は綾ちゃんの親になりたいと思いました。
隆行さんは録画をしたそれを見てすごく喜んでいました。
時間はそんなに残されていないみたいだから
封筒に必要な事項は入れてあります
それは鳴海さんに頼んでね
ここに一組のリングを入れておきます
一つはあなたの物
もう一つはあなたが生涯を共にしたい人に送ってください
ごめんね
お母さんあなたにあいたかった・・・』

 最後の方は涙で紙が湿っていた
俺はおやっさんに無言で手紙を渡した

「遺言だ、封筒を見させてもらうな」

「うん、気持ちの整理」

「了解」

 それから数日の間
海鳴のホテルで泊まった
俺のためにおやっさんが動いてくれていた。
俺は少し気晴らしに外に散歩をした
これが運命の変わり目と知らずに・・・ 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧