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オズのガラスの猫

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第九幕その四

「そのうえで」
「次はシュークリームですね」
「そうしましょう」
 こうペッパーさんに言いました。
「是非」
「わかりました、それじゃあ」
「全部食べましょう、まずは」
「河豚料理を」
「こちらもかなり出したけれどね」
「そうですね、ただ私はこの体格ですから」
 大柄なそのお身体のことを笑ってお話するジンジャーさんでした。
「食べる量が多くて」
「それでなのね」
「皆さんもいますし」
「全部食べられるのね」
「これまで食べものを残したことはないです」
 一度もというのです。
「ですから安心して下さい」
「それじゃあね」
「今から」
 こうお話してです、実際にでした。
 皆で河豚料理を食べますがペッパーさんはとりわけでした。
 河豚料理をどんどん食べてです、気付けばどのお鍋もお皿も空になっていて後は骨だけが残っていました、そのうえで。
 皆はペッパーさんのリクエストのシュークリームを食べることになりました、ここで思わず言ったのはガラスの猫でした。
「いやあ、見ていてね」
「見事な食べっぷりだったわ」
 つぎはぎ娘もこう言います。
「本当にね」
「そうよね」
「ええ、こんなに元気に沢山食べる女の人はね」
「そうはいないわ」
「見ていてーーです」
 チクタクも言います。
「惚れ惚れーーしまーーした」
「全くよ、お陰であたし達もね」
 また言うガラスの猫でした。
「いい心の栄養になったわ」
「私が食べるのを見て」
「あまりにも元気よく美味しそうに食べるから」
 だからだというのです。
「見ていて気持ちよかったわ」
「それで満足したのね」
「とてもね、いつもそれだけ食べてるの」
「そうよ」
 その通りという返事でした。
「いつもね」
「そうなのね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「朝昼晩とそうなの」
「ええ、いつもって言ったでしょ」
 ペッパーさんはガラスの猫ににこりと笑って答えました。
「だからほんとうにね」
「毎食なのね」
「こうして食べてるの、そして食べてね」
「そうしてなのね」
「農作業もしているの」
 香辛料を作っているというのです。
「毎日ね」
「食べてそれがエネルギーになっているのね」
「私のね」
「それは何よりね、それでご主人は今日は」
「山に狩りに行ってるわ、それでいつもね」
「獲物を持って帰ってくれるのね」
「それもかなり沢山のね」
 ペッパーさんはガラスの猫にご主人のこともお話しました。
「そしてその獲物を私がお料理して」
「二人で食べてるのね」
「沢山ね」
「ううん、食べるのが大好きだってわかるわ」
「そうでしょ、私は食べるのが大好きよ」
「それでなのね」
「そう、そのお料理にはね」
 それにはというのです。
「私の畑の香辛料を使うの」
「ここでも香辛料ね」
「香辛料を使うとお料理の味が違うのよ」
 食べることはしないガラスの猫に合わせてこう言いました。 
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