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GOD EATER STUDIUM

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第一部 少年たち
第四章
  人手不足

 
前書き
ブラッドで登場するなら皆さんは誰がいいと思いますか。 

 
「なぜ、ブラッドに応援を呼べんのだ」
 カンは憤っていた。例のアラガミは感応種と呼ばれる特異的なアラガミである。感応種の特性として周囲のオラクル細胞の流れを支配する。普通のゴッドイーターは、対峙すると神機のオラクル細胞の流れを組み換えてしまう。神機の制御不能となるため、感応種を討伐できるゴッド―ターは限られていた。感応種の討伐チーム、通称ブラットのみ戦闘を成立させることができた。
「そちらの事情に合わせることはできないだと。いい加減にしろ、こっちだって命を張ってしてるんだぞ」
 カンは、無線を握り潰しかねないほど、腕には力が入っている。
「なんだと。無駄だと、おまえら、一般人の命は救う価値がないっていいたいのか」
 激怒し、怒鳴り上げる。ついにカンが無線を握り潰した。近くにある机を勢いよく蹴りあげる。大きなため息を吐き、うなだれるように椅子に座る。
「隊長、フェンリルからの支援は駄目だったのですか」
 部下の質問にカンは首を横に振る。
「仕方ありませんね。まさか本部が介入してくるとは想定外です」
「ちっ、あいつらからしたら俺たちの行為は、余程無駄らしい」
「相当嫌われているみたいですね、私たちクレイドルは」
 アリサがおもむろに周辺地図を机の上に広げる。
「来ないものを待ってもしょうがないです。作戦を練りましょう。先ずは、感応種とおおまかな居場所を焙り出しましょう。昨晩から今朝にかけてのこのルートでは、感応種との接触はなかったです。」
 カンも気持ちを切り替えて、地図を覗く。
「この拠点からみて北東の森で日の入り時に目撃している。アリサのルートは南から西に迂回して来たから、奴がいるのは、北東近辺だろ」
「わかりました。近辺の森は、木々が密集して視界が悪いですね。これだと遠距離からの狙撃で決めることも難しいですね。でも、近距離だと偏食場の影響を受けて戦えませんから、遠距離から一気に仕留めるしか手段がないのが現状です」
「いや、うちには飛びきりの狙撃手がいる。ヒイラギ、いけるか?」
 カンは、細身で高身長の寡黙な部下の方を見る。ヒイラギと呼ばれた人の左目には大きな裂かれた跡がある。また右目には眼帯をしている。黒髪で前髪が目元に被らない程度に伸びている。
「はい。奴の偏食場パルスの範囲にもよりますが。対象が2000m内でしたら外す気はしません」
 印象とは違う大胆な発言に少し驚く。それはアリサも同様だった。しかし、アリサはすぐにヒイラギを真っ直ぐ見つめ、微笑む。
「森での狙撃は、木々が障害物となりますが、その様子だと心配は必要なさそうですね。選択肢はありません。ヒイラギさんの狙撃手として作戦を練りましょう」
 素早く手際よく話し合いは進んでいく。
「感応種が相手だとこのメンバーでも、やはり部が悪いな」
 カンが周囲の部下たちを見渡す。
「アリサ、ヒイラギ、俺と出るわけだから、一人はここに残していかないとな」
「そうですね。ここの護衛は必要ですので最低3人で仕留めることになるでしょう」
「圧倒的に人が足りんな。奴との対峙は2人ってことか。ところでアリサよ。この新人は戦闘に連れていくのか?」
 カンに鋭い視線を向けられる。あまりの眼力に委縮してしまう。
「はい、もちろん。連れて行く予定ですが、なにか問題でも?」
 毅然とした態度でアリサは返答する。
「最悪死んでも構わないと?」
 カンも一歩も引く気はない。強気の姿勢で答える。
「いえ、私が命に代えても守り抜きます。それにモムジェンさんは知らないだけですよ。彼の力を。なんせケガした身体でスサノオに挑んで死にかけていますから」
 カンが大爆笑する。
「それはまた面白い逸材を連れてきたな。たしかにその度胸には可能性を感じる。アリサの言葉を信用するに値するわ」
「信用していただき、ありがとうございます」
 アリサは笑顔で返す。褒められているのか、貶されているのかわからないやり取りに悶々とする。
 
 

 
後書き
いざ、戦闘に向けていきます。
次回 未定 
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