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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2121話

 ようやくシーマ艦隊がマハルに戻ってきたという話を聞き、俺はズム・シティからマハルに向かう事になった。
 ちなみにダグラス達の件は、取りあえず今はザビ家とかに見つからないようにしながら、人質のいる場所がどこなのかを探しているらしい。
 人質が死んでいないという事を知らせる為と、鼻先の人参的な意味で時々は面会が出来るらしいのだが、その面会も映像を通してのものであって直接会える訳ではない。
 また、話をしている時も見張りが常にいるので、自分達が普段はどのような場所にいるのかといった事は話す事が出来ないらしい。
 そうなると当然人質を助け出すにしても、まず最初はどこにいるのかを探る必要がある。
 ……スライムを使えば、見つけられそうな気がしないでもないんだが、ズム・シティにいるとも限らないんだよな。ケン達からも、出来れば自分達で見つけたいと言われたし。
 いや、寧ろ別のコロニーに置いておいた方が、いざという時に人質として使いやすいという考え方もある。
 ともあれ、ラル達はキシリア機関の連中に色々と目を付けられている事もあって、迂闊に動けない。
 それもあって、結局動ける戦力は限られているというのが現実だ。
 俺も色々と動いているから、そろそろ目を付けられてもおかしくはないのだが、俺の場合は影のゲートがあるしな。
 ちなみにシーマにも伝手を使ってちょっと探って貰う予定になっている。

「おう、アクセルじゃねえか。久しぶりだな!」

 宇宙港にやってくると、不意にそんな声が掛けられる。
 声のした方に視線を向けると、そこにはリリー・マルレーンでMSパイロットをしているヴェルナーの姿があった。

「久しぶりって程、久しぶりじゃないと思うけどな。それよりそっちはどうだったんだ? マハルに戻ってくるまで、何かなかったか?」
「ある訳ねえだろ。連邦軍は地球降下作戦で大きな被害を出してるしな。今頃は必死になって、アクセルに撃破されたサラミス級やマゼラン級の建造に必死になってるだろうよ」

 ヴェルナーの言葉に、なるほどと納得する。
 俺とガトーでこれ以上ない程に暴れたのだから、ルナツーの艦隊に大きな被害を与えたのは間違いない。

「そうか。なら……」
「アクセル! シーマ様がブリッジに来て欲しいそうだ!」

 ヴェルナーとの会話を続けようとしていると、ブリッジと何らかの連絡を取っていたメカニックが、俺にそう声を掛けてくる。
 恐らく、俺がリリー・マルレーンにやってきたという事を知らせていたのだろう。

「悪いな。もう少し話していたかったんだが、シーマが呼んでるみたいだからこの辺で失礼するよ」

 そう言うと、ヴェルナーは気にするなと言いたげに頷いてくる。
 ヴェルナーもこの艦に乗っている以上、シーマの命令が最優先と理解してるのだろう。
 もっとも、海とか漁とかが関わってくると、そっちを優先する事になるのは間違いないだろうが。
 ヴェルナーと別れてブリッジに向かうと、そこでは何故か上機嫌のシーマの姿があった。

「どうしたんだ? 随分と上機嫌だな」
「当然さね。アクセルのおかげで、アサクラの野郎も今頃は色々と忙しいだろうしね」

 そう告げると、嬉しそうに……本当に嬉しそうな笑みを浮かべるシーマ。
 いや、本当に何をしたんだ?
 シーマが自分の直属の上司のアサクラに対して、強い憎悪を抱いているのは知っている。
 ブリディッシュ作戦の一件で催眠ガスと言われてG2ガスという毒ガスを使い、結果としてシーマ艦隊は大量虐殺者の汚名を得たのだから、それも当然だろう。
 ましてや、それ以後も口封じと言わんばかりに次々と裏の仕事をさせられたのだから。
 ……実際、アサクラとしては後ろ暗いところを知っているシーマ艦隊には、出来るだけ早く全滅して欲しいのは間違いない。
 だからこそ、北米降下作戦の援護でもシーマ艦隊が一番危険な宙域に配置されたのだから。
 そんなアサクラにとって誤算だったのは、シーマ艦隊に対抗心を抱いた宇宙攻撃軍がガトーのような異名持ちではないにしろ、パーソナルカラーを許される腕利きのパイロットを派遣してきた事か。
 そして何より、俺がシーマ艦隊にいたというのも大きい。
 もしかして、原作だとこの作戦でシーマ艦隊が全滅していたという可能性もあるのか?
 俺の存在がなければ、ガトーもいなかった訳で……そうなっていた可能性は否定出来ない。

「言っておくけど、アサクラを殺すような真似はするなよ」
「分かってるさね」

 憎んでいるアサクラを殺すなと言われても、シーマは特に不愉快になっている様子はない。
 ルナ・ジオンの建国宣言の時に、シーマ艦隊の真実を口にするとセイラが言っていたので、ここで自分達がアサクラを殺すよりそっちの方がダメージは大きいと判断したのだろう。
 ダグラス率いる外人部隊の一件も、ジオンにとってはダメージがでかい。
 そう言えば、ダグラスの秘書のジェーン。実はキシリア配下の諜報員だったらしい。
 ルナ・ジオンやら俺が異世界の存在やら、そんな具合の話をラルがダグラスに説明して、その証拠となるような光景を魔法とか空間倉庫とかで見せた事により、信じて貰った。
 その結果、ジェーンが告白してきたのだ。
 あの金髪美人の告白と言われれば普通なら嬉しいのだが、その告白の内容がキシリア機関の一員だというのであれば、それは嬉しくない。……隠されたままなよりいいのは事実だが。
 とはいえ、驚いたのはケン達だけで、ダグラスは元々その辺は分かっていたらしい。
 ジェーンはキシリア機関からのスパイであると同時に、ダグラスにも情報をそれとなく流していた、いわゆるダブルスパイだったとか何とか。
 既にザビ家を見限っていたので、この機会に明確に外人部隊の方に鞍替えするつもりになったらしい。
 まぁ、色々と事情はあるんだろうが……その辺りは、俺じゃなくてダグラス達外人部隊が知っていればいい事だ。
 なので、取りあえずこっちを裏切るような事がなければ問題はないと示しておいた。
 今頃は、ジェーンの本領を発揮してその手腕を振るっているだろう。
 そう考えると、人質がどこにいるのかが判明するのはそう遠くないのかもしれないな。

「それで、アサクラの方が忙しいとか何とか言ってたけど、具体的にはどんな風な感じになったんだ?」
「ああ、それかい。ふふっ、アサクラもあれだけあたし達が活躍するとは思っていなかったのか、色々な場所から問い合わせが入ったらしいよ」
「あー……なるほど。それで的確に答えるような事は出来なかった、と」

 艦隊の運営全てをシーマに投げていたアサクラだ。
 そうである以上、具体的にどこがどういう風になっているのかといったことを聞かれても、それに答えるような事は出来ないだろう。
 それが原因で問い合わせとかをしてきた相手が不信感を持った……といったところか。

「程々にな」
「ふふっ、分かってるよ。けど、これまでのお礼はたっぷりとしておかないとね」

 扇子で口元を隠しながら、シーマは笑みを浮かべ……

「はぁ!? おい、ちょっと待て。何だよそりゃ! 冗談か何かか!?」

 そんなシーマの良い気分を台無しにするかのような声が、ブリッジに響く。
 当然そんな状況になると、シーマは面白くなく……微かに眉を顰め、オペレーターに向かって不機嫌に口を開く。

「どうしたんだい」
「あ、はぁ。その、すいやせんシーマ様。実はその……ちょっと信じられないんですが、黒い三連星が来ているとかで」
「……は?」

 オペレーターからの説明に、シーマが一瞬前の不機嫌そうな様子も忘れ、どこか間の抜けた声を発する。
 いやまぁ、シーマの気持ちは俺も分かる。
 黒い三連星。その名の通り、3人1小隊で1つの異名を持つ珍しい存在だ。
 連邦軍の旗艦アナンケを撃破し、それに乗っていた総指揮官のレビルを捕らえるという大戦果を上げた3人。
 それこそ、赤い彗星、青い巨星と並ぶだけのメジャーな異名持ち。
 ……もっとも、俺が知ってる限りでは今のところ唯一キシリアの突撃機動軍で異名を持っている連中という印象が強いんだが。
 あ、でも今の俺は一応シーマ艦隊所属で、シーマ艦隊は突撃機動軍所属なんだから、異名持ちの2人目という事になるのか?
 そういう事情であれば、何となく黒い三連星がここやって来た理由が理解出来る。

「俺に……いや、正確にはエンデュミオンの鷹を見に来たんだろ。黒い三連星にとって、同じ突撃機動軍での異名持ちだし」

 そういう意味では、赤い彗星や青い巨星がドズルの宇宙攻撃軍に所属しているというのは、皮肉だな。
 元々MSを積極的に主戦力として使っていくのを考えていたのはキシリアで、ドズルはあくまでも補助戦力という扱いだった筈だし。
 もっとも、ラルはもう予備兵という扱いになっているので、宇宙攻撃軍には……ああ、そう言えばドズルの側近というか懐刀的な存在で白狼とかいう異名持ちがいたんだったか?
 ともあれ、キシリアの突撃機動軍としては、恐らく2人目の異名持ち――もしかしたら俺が知らないだけで他にもいるのかもしれないが――を見に来たとしても、不思議ではない。
 シーマも俺の説明で理解したのだろう。すぐに納得したように頷く。

「ああ、そういう事かい。けど……どうする? いや、会うのは構わないけど、今のアクセルだと侮られるんじゃないかい? あたしが知ってる限り、黒い三連星ってのは、あたし達寄りの性格をしていたよ」
「ふむ……そうだな。通信機は……いや、渡してなかったか」

 黒い三連星がこっちの様子を見に来たというのであれば、寧ろ好都合だ。
 ラルから黒い三連星については、色々と聞いている。
 ラルと共にMSの教導隊をしていたという事で、それなりに親しかったらしい。
 そしてシーマが言ったように、性格としては軍人や武人といった感じではなく、海兵隊向けの性格をしている。
 ラルに対しても、ゲラート程に親しくはなかったようだが、それでも元教導隊という事で一定以上に親しいのは理解している。
 そうである以上、上手くいけばルナ・ジオンに引き入れるのも難しい話ではないだろう。
 別にダイクン派という訳ではないが、同時にザビ家派という訳でもなく、どちらかと言えば中立派だと聞いてるし。
 もっとも、何気に義理人情には厚いという話を聞いてもいるので、場合によってはジオン軍を裏切るような真似をするかと言えば……難しいな。
 これが武人というか、ガトーのように大義とかを大事にするような人物であれば、スペースノイドの事を考えて、とか。そういう方面から説得していけるんだが。
 となると、黒い三連星がキシリア・ザビにどれだけの義理を感じているか。
 その辺りをクリア出来れば、引き込める可能性は高い。
 ……何だかんだと、ジオン軍の中でも強力なパイロットを次々に引き抜いているのを見ると、相対的にジオン軍の戦力はかなり減ってるんじゃないだろうか。
 ふとそんな事を思うが、こっちとしてはその方がありがたいので、止めるつもりは全くない。

『アクセル? どうした?』

 通信機から、ラルの声が聞こえてくる。
 確か今日のラルはエデンにいるらしいから、時間的には問題ないだろう。
 本来なら、ラルも外人部隊で人質になっている連中を探したかったらしいのだが、エデンは現在キシリア機関を始めとした諜報員達が見張っている。
 そうである以上、ラルはやはりエデンにいるというのを周囲に示しておく必要があった。

「俺は今リリー・マルレーンにいるんだが……」
『ああ、それは前に言っていたから分かっているが?』
「そのリリー・マルレーンに、黒い三連星が尋ねてきた」
『……』

 完全に予想外だったのか、ラルが一瞬黙り込む。
 普通なら、わざわざ黒い三連星が尋ねてくるとか、そういうのは有り得ないしな。

「それで、丁度いいからこっちに引っ張り込もうと思ってな。シーマから聞いてる話だと、海兵隊の連中に通じるような荒っぽさを持っているらしいから、俺が勝ったら何でも命令を聞けと言って、勝負しようと思ってる。俺の外見が外見だから、間違いなく向こうは油断するだろうしな」

 こういう時、俺のこの外見はかなり便利だ。
 間違いなく相手がこの外見を見て絡んでくるし、俺が強いとは全く思わないのだから。

『それで、アクセルが儂に望む事はなんだ?』
「ダグラスの時と同じく、この一件が終わった後での説明と説得だよ。……俺の命令という形にはしたいけど、顔見知りのラルの方から説明して貰った方が、色々と向こうも納得出来るだろ」
『それは構わんが……アクセルが恨まれる事になるぞ?』
「かもしれないな。けど、黒い三連星って連中の性格を聞いてる限りでは、とてもじゃないけど説得でこっちに引き入れるような真似は出来ない。だとすれば、半ば強引にでも引っ張り込んだ方がいい。あの戦力を逃すのは惜しいし」

 とはいえ、エースパイロットだけを引っ張り込んでも、あまり意味がないのは事実なんだよな。
 いや、意味がない訳じゃないけど、一般の兵隊とかも必要になる。
 最悪、メギロートやバッタを率いるといった事になる可能性も……ある、のか? 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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