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『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』

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二話目

初戦闘を終えた翌日、駒王学園に転校してから数日が過ぎていった。なお、新しく呼び出した雫も無事転校することが出来た。
文字にして仕舞えばその程度で片付けられる事だが、学年が一つ下の詩乃と雫とは違うクラスになったり、ビルドフォンに来るメールの賞金首情報からはぐれ悪魔を狩って過ごす数日だった。

一番の問題は一つ。

「十連一回引くまで約30体のはぐれ悪魔討伐、か」

「先は長いわね」

そう、初回特典がない通常エンカウントするはぐれ悪魔では約三体倒す事で一回ガチャが引ける訳である。
流石にそこまでガチャを引きたいと思ってるわけでは無いので必死に集めているわけでは無いが、戦力強化の面から考えるとビルドの強化アイテムを早めに入手しておきたい。科学的な技術で作られたビルドドライバーの事を考えると、ネビュラガスなどの成分が関係している部分はこの世界では作れないのだ。

(スクラッシュドライバーは出来たけどさ!)

桐生戦兎の技能は伊達ではなかった様子だ。
まあ、使う予定の者もいない為、完成してから即刻お蔵入りが決定したのでスクラッシュゼリーは作っていないが。ドラゴンもロボットも所持しているフルボトルから摘出した成分からスクラッシュゼリーを作れば良いのだが、飽くまで優先順位はビルドの強化と割り切り今のところ本体のみの製作に留めて放置している。

ぶっちゃけ、現状では後衛二人と前衛一人なので結局のところ、スクラッシュドライバーも四季が使うしかないのだ。





ないのだが、





当の四季には既にビルドドライバーが有り、性能はビルドドライバーより高いとは言えスクラッシュドライバーは使う必要も無く、ハザードトリガーなどの強化アイテムが手に入れば有用性は更に下がってくる。

それでも、ベルト自体はいざという時の為の備えの一環として作っておいたが。他のボトルからスクラッシュゼリーを作ってオリジナルのライダーを作るのも悪くは無いし。

そんな事をオレンジフルボトルを眺めながら考えて居たこともあった。
レジェンドライダーの成分から生まれたフルボトルから更にスクラッシュゼリーを作ればどうなるのか? 非常に興味ある問いだったが、自身や詩乃、雫の装備の作成に追われた結果研究には入れていない。

まあ、

「「「リア充は死ねぇえええ!」」」

毎朝襲いかかってくる三人組の撃退が今は最優先であろう。

坊主頭を踏み台にしてメガネの頭を軸に平均台の要領で一回転しながら『兵藤一誠』を蹴り飛ばし、メガネを蹴り飛ばした一誠へと投げつける。
流れるような動作で撃退を終えると、四季は坊主頭を踏み台にした際に真上に投げた鞄を受け止める。

この学校には有名な者が数人ほどいる。高が学園という程度の小さな村社会の有名人など大したことないと言う無かれ、学園中の生徒から名前を知られている有名な者がいる。

先程四季に鎮圧された三人組、兵藤一誠、松田、元浜の三人もその有名な部類に入る三人組だ。通称『変態三人組』。学校中の女子から蛇蝎の如く嫌われている変態行為の常習犯である。一説にはこの三人の変態行為が全て表沙汰になれば年間の犯罪件数が一気に1000ほど増えるとも噂されている。

「懲りないわね」

「何時もの光景」

「こいつらに付き合ってたら遅刻するから早く行こうぜ」

地面に倒れふす三人を一瞥してさっさと校舎へと向かう三人だった。

「ちくしょ~、イケメンは敵だ~」

「リア充爆発しろ!」

「毎朝美少女二人侍らせて登校しやがって!」

変態三人からの憎しみというよりも嫉妬のこもった声を聞き流しながら。
まあ、片手で詩乃と腕を組んで、片手で雫と手を繋いでの登校なのだから普通に恨みを買っても不思議ではないだろう。










時は流れ放課後

ラビットフルボトルを手の中で弄びながら、変態三人が剣道着の集団に追いかけられていた。何があったかは大体想像はできる。また覗きが見つかったのだろう。

(帰ったら次の武器の開発に入るか)

そんな彼らの事を放置して次の研究へと意識を向ける。
スクラッシュドライバーの時も思ったが材料の入手やそれを加工する機材の揃った施設についてはナデシコCが有って良かったと思う。
幸いにもナデシコCの中にはある程度の機材や材料は揃っていて場合によっては知識の中にある物よりも優れた物も使用できる。例外となるのはビルドの世界特有の品であるフルボトルとその中の成分、ネビュラガスだろう。

オレンジなどの原作では登場しなかったり、スクラッシュドライバー開発時に手元に無かったフルボトルから生み出す新たな仮面ライダーと言うのは結構魅力的に感じてしまう。
だが、応用を試す前に先ずは確実に作れるドラゴンとロボットのスクラッシュゼリーを作るべきかと考えを改める。

「さて。そろそろ、二人が待ってる頃か」

一緒に帰る約束をして居た詩乃と雫との待ち合わせの時間もそろそろなので校門の方へ行こうとした時、何故か変態三人が居て何が話していた。

「ホント、懲りないな、お前ら」

「「「天地!?」」」

「邪魔すんじゃねえ!」

「そうだそうだ!」

「帰れ帰れ!」

「ああ、そうさせて貰う」

呆れた様にそう呟く四季の言葉に噛み付いてくる三人組。そんな三人に付き合ってられない、と言うよりも巻き込まれたく無いとばかりに立ち去って行こうとした時、何処からか視線を感じる。

「いいな~、あの赤い髪」

「『リアス・グレモリー』。オカルト研究部の部長。出身は北欧って噂だ!」

(グレモリーのお姫様、か)

あれだけ騒いでいれば当然だろうが、上から感じた視線の主はリアスだった。
自分達の力のことを考えるとあまり関わらない方が良いだろう相手。この学園に通う現魔王の一人の妹であり、二大お姉様と呼ばれるこの学園の有名人一人だ。

なお、詩乃と雫の二人も学園一年の二大美少女として有名になっていたりする。

そして、彼女が部長を務めるオカルト研究部の副部長である『姫島 朱乃』が件の二大お姉様の片割れである。

急がないと二人を待たせると思い、四季は三人組を残して足早にその場を後にする。 
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