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巫女巫女パニック

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第四章

「それも漫画の知識かな」
「はい、そうです」
「そんな百貨店ないから」
「そうですか」
「そもそもそうした下着とかおもちゃって何処で売ってるの?」
「そうしたお見せに興味がおありですか」
「だから僕達まだ未成年だから」
 それでと返す遥だった。
「行けないよ」
「そうですか」
「うん、とてもね」
「ではホテルは」
 今度はこう言ってきた秋穂だった。
「ラブホテルに私を無理矢理連れ込んでその操を強引に」
「あの、それもないから」
「そうされないですか」
「そんなこと絶対にしないから」
 遥は秋穂に本気で言った。
「何があってもね、だから僕達まだ高校生じゃない」
「高校生でも、いえ中学生でも入りますが」
「十八歳以上だよね」
「建前は」 
 ここでもクールな口調で返す秋穂だった。
「黙っていればわかりません」
「そうした問題じゃないから、というかね」
「というかとは」
「あの、今操って言ったけれど」
 遥は秋穂のその言葉に対して問うた。
「それってまさか」
「はい、私は処女です」
 秋穂はこのことをあっさりと言った。
「キスもまだです」
「そうだったんだ」
「そうですが何か」
「いや、そういえば前にも言ってたよね」
「巫女なので純潔はです」
 それはというのだ。
「貴ばれますし」
「それは聞いたことがあるけれど」
「いつも身体を清めていることも」
「アルバイトでもそうしたことは見られているんだ」
「真面目な神社は」
「それであの神社は真面目なんだ」
「はい、そうです」
 まさにというのだ。
「八条神社の系列で」
「神戸のあの大きな神社だね」
「大社ですね」
「あそこの系列で真面目なんだ」
「神主様も、ですから私もです」
「そうしたことはなんだ」
「これまで守ってきましたが辻君が望まれるなら」
 それならというのだ。
「私を好きなだけ凌辱して下さい、無茶苦茶に汚して下さっても構いません」
「だからそんなことしないから」
「それでは今回のデートは」
「ここを色々回ってね」
 百貨店の中をだ。
「何か食べて」
「そうしてですか」
「遊んだりしよう」
「わかりました」
 秋穂はここでも素直だった、そしてだった。 
 彼等は二人でデートをしていった、そうして百貨店から出るとふとだった。秋穂は二人が今いる店が左右に立ち並ぶ繁華街の道を見て言った。
「この道を通り裏通りに行きますと」
「僕も知ってるよ、裏通りにはね」
「ホテルや面白いお店が一杯あります」
「風俗店とかもね」
「ですが辻君はですね」
「うん、行かないから」 
 道の向こう側をじっと見ている秋穂に答えた。二人で表通りを歩いているが秋穂の関心はそちらにあった。
「前に行った理由でね」
「あちらのホテルビスケットミッキーですが」
 そうした名前のホテルがあるというのだ。 
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