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オズのガラスの猫

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第二幕その四

 五人は日の出と共に起きてです、それぞれパジャマから着替えて王宮の食堂に出ると御飯の用意はまだでした。
「朝御飯は六時だったわね」
「そうだったね」
「今は五時にもなってないし」
「まだ一時間以上時間あるね」
「結構時間あるわね」
「だったらね」 
 ジュリア=ジャムが五人にこう提案しました。
「皆で王宮の中を見て回ったらいいわ」
「そうですね」
「王宮の中はとても広いですし」
「色々と見て回る場所も多いですし」
「見て回って飽きないですから」
「丁度いいですね」
「そう、六時になったらベルが鳴るから」
 朝御飯の時間だと知らせるそれがです。
「それまではね」
「王宮の中を見て回っています」
「そうしています」
「朝御飯の時まで」
「そうしています」
「六時になったらここに戻ります」
「そうしてね、じゃあ六時になったら鳴らすわね」 
 ベルをとです、ジュリアは五人に笑顔でこのことを伝えました。そして五人を笑顔で送り出したのでした。
 朝の王宮の中の散策をはじめた五人ですがすぐにでした、王宮の中を歩いていたガラスの猫に会いました。
 するとです、ガラスの猫から五人に言ってきました。
「あら、早いわね」
「ええ、日の出と共に起きたの」
「ぐっすりと寝たよ」
「それで朝御飯まで時間があるからね」
「今は五人で王宮の中をお散歩してね」
「それで時間を潰すつもりなの」
「そうなのね、あたしはね」
 また自分から言うガラスの猫でした、緑の大理石や宝石で飾られた王宮の中にいるガラスの身体は緑が透けて見えて独特の奇麗さになっています。
「寝る必要がないでしょ」
「休む必要もね」
「だからね」
 それでとナターシャに答えるのでした。
「いつもこうしてね」
「夜はなのね」
「王宮のあちこち、気が向けばお外にも出て」
「そしてよね」
「あちこち回ったり寝る必要がない人達と遊んだり」
「そうしてよね」
「夜を過ごしてね」 
 そうしてというのです。
「朝までよ」
「楽しんでいるのね」
「お喋りもしてるし」
 そちらもというのです。
「だからね」
「今もなのね」
「王宮の中をお散歩してたけれど」
「そこで私達と会ったの」
「そうよ、それじゃあね」
「ええ、今からね」
「あんた達も時間あるでしょ」 
 このことをです、ガラスの猫はナターシャ達に確認しました。
「そうでしょ」
「六時まではね」
「じゃあそれまではね」
 一時間少しある時間をというのです。
「王宮の中をお散歩するのはあたしもだし」
「それまでの時間は」
「一緒に過ごさない?」
 こうナターシャ達に提案するのでした。
「そうしない?」
「それじゃあね」
 ナターシャは五人を代表してガラスの猫に笑顔で答えました。 
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