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訓練の時の服

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第三章

「わからないわよ」
「お師匠さんの小言凄いからね」
 イエローは師匠のそれを思い出した。
「嫌味で延々と言うし」
「あれ聞きたいの?」
「まさか」
「だったら駄目よ」
「あれを聞くって思うと」
 ピンクもこう言った。
「最初から外した方がいいわね」
「そうでしょ」
「じゃあマイコファイブも外す」
「あの服もね」
「そういえばお師匠さんも昔戦隊だったけれど」
 グリーンはこのことを話した。
「その時の服で出て来ないからね」
「普段はそうでしょ」
「私達と一緒に戦う時以外は」
「だから余計に怒りそうね」
「私達が普段マイコファイブの格好になったら」
「そうよね、じゃあもうね」
 ここでグリーンが言った提案はというと。
「舞妓さんの服でいく?」
「私達のお仕事の服ね」
「それでいく?」
「動ける筈ないじゃない」
 舞妓の服についてはだ、舞子はこう述べた。
「あんな服着たら」
「重くて動きにくくて」
「それでね」
「そう言われるとね」
「そうでしょ」
「まああれはないわね」
 イエローもこう述べた。
「舞妓さんの服は慣れないと動くことすら辛いから」
「そんなの着て運動出来ないでしょ」
「出来る筈ないわね」
「だから無理よ」
「着物自体が動きにくいし」
 ピンクはこのことを指摘した。
「重さだって洋服の倍で」
「あれ着て素早く跳んだり跳ねたりよ」
 そうすることをだ、舞子はピンクに話した。
「難しいなんてものじゃないでしょ」
「確かにね」
「もうこれは一番ないわ」
「何といっても」
「そう、着物で動けたら」
 その舞妓の服でだ。
「もう何かが違うから」
「それじゃあね」
「これもないわ」
「ううん、絵にはなるけれど」
 ブルーは腕を組んで述べた。
「流石に着物では戦いは出来ないし」
「勿論訓練もね」
「だったらね」
「論外ね」
「そうよね」
「流石に」
 こう言ってこれもなくなった、舞妓の服も。
 そうしてあれこれ五人で話した、その結果決まったがその服はというと。
 体操服だった、それで舞子は仲間達にやや憮然とした顔で言うのだった。
「結局これしかないのね」
「というかこれしかないじゃない」
「身体動かす為の服なんだから」
「だったらこれからもこの服で訓練しましょう」
「そうしましょう」
「そうね、じゃあ今日もはじめましょう」
 愛子も仲間達に応えた、そしてだった。
 仲間達と共に訓練を行った、体操服と半ズボンは実に動きやすかった。それで訓練にも最適であった。


訓練の時の服   完


                  2018・6・23 
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