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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第一幕その四

「科学だってそうした品種改良だってね」
「いいんだね」
「より素晴らしいものを生み出していくことは」
「人間が努力して」
「そうしていくことは」
「そう思うよ」
 まさにというのです。
「より奇麗なもの、素晴らしいものを生み出していくことはね」
「だから青い薔薇を楽しめる」
「先生はそうだよね」
「じゃあ今もだね」
「楽しめるね」
「そうだよ、お茶もだけれどね」
 今飲んでいるミルクティーのミルクとお砂糖での甘さも楽しみつつ動物の皆にお話するのでした。
「青い薔薇も楽しんでいるよ」
「それは何よりだね」
「ティーセットのバウンドケーキとエクレアとチョコレートも美味しいし」
「だからね」
「本当に素敵なティータイムになってるわね」
「そうよね」
「うん、ただね」
 ここでこうも言った先生でした、薔薇達を見ながら。
「少し気になることがあるね」
「あっ、結構ね」
「虫食いあるね」
「特に歯に」
「そうだね」
「うん、これは問題だね」
 こう言うのでした。
「他のコーナーでも気になったけれど」
「植物にはどうしても虫がつくね」
 王子がこう言いました。
「それは仕方ないね」
「そう、温室だと余計にね」
「いつも暖かいからね」
 それこそ冬でもです。
「だからね」
「虫が住む様になってね」
「その虫達がだね」
「自然とね」
「お花の葉や茎を食べたりお汁を吸ったり」
「お花自体にもだよ」
 まさにというのです。
「ついてね」
「食べたりするね」
「悪いことばかりじゃないけれどね」
「受粉もさせてくれるからね」
「うん、蜂や虻達がね」
「このことはいいけれど」
「悪い虫というけれど」
 こうも言う先生でした。
「毛虫とかアブラムシとかがね」
「草木を痛めるから」
「あまりよくないんだよね、植物園では」
「そうだね」
「これはね」
 さらに言う先生でした。
「何とかしないとね」
「虫が増えたらね」
「うん、よくないよ」
 こう王子にお話しました。
「これ以上はね」
「そうだよね、やっぱり」
「かといってお薬はね」
 こちらはといいますと。
「草木を痛めて環境にもよくないしね」
「そうそう、虫をかなり殺すとなるとね」
「草木にもよくないよね」
「そして見る私達にも」
「どうしても」
「沈黙の春という本があるけれど」 
 先生もこの本を読んでいます。 
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