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麗しのヴァンパイア

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第三十八話

                 第三十八話  使い魔達に言うこと
 亜美はセレニティとアルテミスに対して自分の家で自分の楽器であるギターの手入れをしつつ言った。
「このギターエレキとちゃうからな」
「アコースティックですね」
「そのギターですね」
「そやねん」
 こう話した。
「いや、皆バンドやってるって聞いてうちもどうかって言われて」
「何の楽器をされるか」
「困っていましたね」
「そやねん」
 まさにというのだ。
「けれどな」
「そのアコースティックギターを貰えましたね」
「幸いね」
 使い魔達は自分達の主に応えて話した。
「先生がお家に持ってたさかい」
「はい、まさか今田先生がギターまで持っておられるとは」
「どなたかの貰いものとのことですが」
「それを頂けて幸いでしたね」
「本当に」
「ほんまや、お陰でな」
 それでと言うのだった。
「バンドにもすんなり入れたし」
「それで、ですね」
「よかったですね」
「楽器ないとな」
 バンドならというのだ。
「何も出来んさかいな」
「だからですね」
「そのことはですね」
「本当によかったですね」
「このことは」
「ほんまによかったわ」
 こう言うのだった。
「断るしかないかなとか思ってたしな」
「はい、ですが七人全員でいけて」
「何よりでしたね」
「そや、あとな」
 さらに言う亜美だった。
「このギターやけどな」
「はい、エレキのものと違う」
「そこは気をつけてですね」
「手入れしてるけど」 
 それもというのだ。
「至らんところあったら言うてな」
「わかりました」
「それでは」
 使い魔達も頷いた、そうして亜美は使い魔達の助言も受けてだった。そのうえで話を進めていくのだった。


第三十八話   完


              2018・3・28 
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