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オズのトロット

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第九幕その三

「お祭りにね」
「お邪魔していいの」
「勿論だよ」
 これがノームの返事でした。
「お祭りは参加者が多い方が嬉しいししかもトロット王女達が来てくれるなら」
「私達が」
「オズの国でも特に楽しい人達だからね」
 それ故にというのです。
「嬉しいよ、じゃあね」
「今からなのね」
「そう、お祭りに来てね」 
 こうお誘いをかけてでした、皆はノームのお祭りに参加することになりました。そうして洞窟に入ってすぐあったエレベーターに入ってです。
 そうしてそこを下ってなのでした、着いた場所はです。 
 地下の広い大空洞でその中に三階建ての学校がありました、カルロスはその学校を見て言いました。
「外の世界の学校と同じかな」
「外観はだね」
「そう思いました」
 こうノームに応えました。
「何か」
「そうかもね、しかしね」
「しかし?」
「教えることは外の世界とは違うよ」
「ノームのことをですね」
「学ぶんだ」
 そうした場所だというのです。
「ここは」
「そうですか」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「君達が知っている学問とはまた違うよ」
「ノームの学問ですか」
「算数とか理科は同じでもね」
「社会とか国語はまた違いますか」
「そうだよ、ノームのことを子供達が学ぶ為の場所なんだ」
 それがノームの学校だというのです。
「これまでも作ってきたけれどここにも作ったんだ」
「それで、ですね」
「今はね」
「出来たお祝いにですね」
「お祭りをしているんだ」
「グラウンドでやってるわね」
 トロットがそちらを見て言いました。
「あれね」
「そうだよ、じゃあ皆で行って」
「楽しませてもらっていいのね」
「遠慮はオズの国では駄目だよ」
 これがノームの返事で、です。そのうえで。
 皆は学校の校舎の中に入ってグラウンドに行きました、そしてです。 
 グラウンドの中に行くとそこで食べたり歌ったり踊ったりをしていました、ノームもギリキンの人達も一緒になってです。
 そうして楽しんでいます、するとです。
 楽しんでいる人達の中から何とカリフ王が出て来てトロット達に声をかけてきました。
「やあ、誰かと思ったら君達か」
「あっ、ノーム王も来てたの」
「我が国の祝いごとだからね」
 それでというのです。
「わしも来てね」
「そうしてなのね」
「そう、いるからね」
 こう言うのです。
「そして楽しんでいるんだよ」
「食べて歌って踊って」
「皆もそうしていいよ」
「それじゃあ」
「ご馳走を用意したからね」
「あっ、お店が一杯あるね」
 キャプテンはグラウンドに出ている沢山の出店を見ました、どのお店もノームの人達が陽気にお料理を作っています。
「スパゲティにホットドッグにソーセージに」
「そう、何でもあるからね」
 カリフ王はキャプテンにも答えました。 
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