| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と和歌山の海と山

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八幕その三

「この人はね」
「そうだよね」
「いや、この人ならいいかな」
「見ても嬉しいね」
「やっぱりこの辺り人気よね」
「歴史のうえでのね」
「そうだね、信玄さんは本当にね」
 先生も信玄さんのことを脳裏に浮かべつつお話します。
「人気があるよね」
「そうそう、凄くね」
「恰好いいしね」
「漢らしくて器も大きくて」
「日本にこうした人がいたんだって」
「そう思えてね」
 それでというのです。
「見ていて嬉しくなるよ」
「この人のお墓だって」
「いやあ、この人のお墓もあるんだ」
「凄いね」
「そうだね、そしてこちらはね」
 先生が次に紹介した人はといいますと。
「上杉謙信さんのお墓だよ」
「信玄さんのライバルのね」
「越後の龍だね」
「とても強かった信玄さんと互角以上に戦えた」
「毘沙門天の化身だね」
「その人だよ」
 まさにというのです。
「この人はね」
「ううん、恰好いいね」
「謙信さんもね」
「強くて正しくて恰好いい」
「謙信さんはそんな人よね」
「信玄さんも恰好いいけれどね」
 それでもと言う先生でした。
「謙信さんも同じだけだね」
「恰好いいよね」
「何か時代劇観ていて思うわ」
「信玄さんも謙信さんも恰好いい」
「どっちも応援したくなるわ」
「そうだね、僕が見てもね」
 先生にしてもです。
「歴史を学んでいてね」
「信玄さんと謙信さんはね」
「恰好いいよね」
「強いしね」
「それぞれタイプは全く違うけれど」
「そう、二人共タイプはね」
 それはというのです。
「見事なまでに違うよね」
「何ていうかね」
「水と火?」
「それ位違うよね」
「ライバル同士で」
「そんな風よね」
「それがかえっていいんだよね」
 まさに正反対だからというのです。
「信玄さんと謙信さんは」
「何度も戦ったしね」
「川中島で」
「それでも結局勝負はつかなくて」
「信玄さんも謙信さんもね」
「相手を倒すことは出来なかったんだよね」
「そうだったんだ、お互い強かったけれどね」
 信玄さんも謙信さんもです。
「けれどね」
「それでもだよね」
「結局決着はつかなくて」
「それでね」
「引き分けみたいな形になって」
「川中島での戦いは終わったんだね」
「そうだよ、沢山の武将や兵の人が倒れたけれど」
 川中島で何度も行われた戦いの中で、です。特に四度目の戦いでそうなったことは先生も知っています。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧