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ゲート自衛隊 超化学提督物語

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各国は大混乱です!

なんの前触れもなく日本の自衛隊基地から現れた解析不能な門の出現に加えて、その門より先にある世界は自分たちの時代より遥か未来の世界であることは世界各国を仰天させるのに十分なインパクトがあった。更に未来世界は銀河連邦という統一政府により銀河系の殆どを勢力圏に収めている巨大な星間国家であることが判明。SF映画や小説のような勢力が201X年の地球に現れた事によりアメリカを中心とした列強は銀河連邦に対する対策に頭を悩めていた。

ーーー。

日本 官邸

日本の総理である北条重信総理は前触れもなく突然と表れた門。その門が未来の並行世界に繋がっており、更に銀河連邦という銀河系という強大な宇宙領土の殆どを勢力圏に収めている事が判明して驚愕していた。

「門が未来の並行世界に繋がり、更には銀河連邦という銀河系の殆どを勢力圏に収めている星間国家が存在している事は事実なのか?」

「誠に信じられない話ですが事実です総理。彼らは本当に銀河系を勢力圏に収めているのです。それを証明するように彼らの世界では一個人で宇宙に出ることもさほど難しくないのです。外務省が集めた情報が正しければ、SF映画にあるような一瞬で超距離を移動可能なワープ装置も実用化されています」

北条総理は信じらないといった表情であった。実際に201X年の地球ではいまだに地球の近くに設置されている宇宙ステーションに行くことですら国家プロジェクトの域を出ていないのだ。だが未来世界ではまるで車や原付バイクを購入するようなノリで一般市民でも普通に宇宙船が購入出来て、星と星を行き来するのが当たり前と聞かされれば驚くのは無理もない。更にはSFの話でしかないワープも当たり前のように実用化されていることも驚愕する内容です。実際に自衛隊基地に現れた門も、銀河連邦が突然と未来世界に飛ばされた伊丹をこの世界に返すために出現させたものという情報が追加されて自分たちの常識が次々と崩されて北条は頭を痛める。

「未来の技術に不可能はないのか?宇宙船の購入が当たり前。過去の世界につなぐ道を作ることも出来る。今回の事件は私は自分の常識が次々と壊れて頭が痛い思いだよ」

「総理。それは自分も同じです。まさか現実の未来世界がドラ〇もんのような道具が当たり前のように存在している事に対して自分も頭が痛いです」

「だが、そんな非現実的な勢力のある世界がある門が日本に現れた。すぐにでも新たな情報を入手してくれたまえ。今回の事件で隣国の中国は元より同盟国のアメリカも今回の騒動で混乱が起きている。銀河連邦と唯一接触ができる門があるのは私たちの国なのだ。早く銀河連邦に対する対策やこれからの各国に対しする対策を早めに対処しなければいけないのだ。」

「わかりました。外務省にそのように言っておきます」

「頼んだぞ」

日本はこうして銀河連邦という強大な国家に対して頭を悩めながらも、銀河連邦に対する対策を練るのであった。だが、日本以上に混乱していたのは同盟国のアメリカであった。今回の騒動で一番の衝撃を受けたのは世界の警察を自他ともに認めるアメリカであったのだ。

アメリカ ホワイトハウス

「銀河連邦政府は留学生派遣を受け入れないと?」

アメリカ大統領であるディレルは、現在ホワイトハウスに集まっている政府・議会・軍部の主要メンバーを集めて会議をしていた。はじめは門のオーバーテクノロジーをどの国よりも早く手に入れる為に日本に対して恐喝的な外交をしようと決定したばかりであったが、事態は予想もしない方向に進んでいた。そう、門より現れた銀河連邦というアメリカ……いや地球が一致団結しても敵わない銀河系を勢力圏に収めている星間国家が現れて事態は変わったのだ。これによりアメリカでは緊急会議を開き、突然と表れた銀河連邦という勢力にたして情報を集めた。

まだ、日本経由からの情報であるため細かな情報まで入手できていなかったが、しかし銀河連邦という勢力は銀河系という広大な宇宙を中心に活動している強大な星間国家であり、軍事、経済、技術というあらゆる分野において地球を遥か上をいってる勢力であることは判明していた。初めはアメリカが軍事力で敵わないとわかって議会はパニックとなったが、しかしすぐに冷静さを取り戻してすぐに銀河連邦の技術を入手しようと日本に臨時的に設置された代表部に滞在している政治家と交渉したが結果はアメリカや各国が思った成果を上げられなかった。

「はい。現在もアメリカや各国の留学生受け入れを認めるつもりはないと」

「では大使館開設は?」

「こちらも同じです。日本に置いてある代表部だけで特に外交は問題ないと」

「何故だ!銀河連邦はどうして積極的に我がアメリカ合衆国と友好を結ぼうとしない!彼らも並行世界とはいえ分かっているはずだ!地球の政治の中心にいるのは我がアメリカ合衆国だと!!」

ディレルは銀河連邦の対応に対して不満を爆発させた。銀河連邦の技術力は地球を遥かに上回っており、宇宙技術に対しても大規模設備を必要とせずに宇宙に上がれる事ができる宇宙船に、SF映画でしかないと思われた宇宙のあらゆる場所に移動可能なワープ技術。そして未開拓な惑星を短期間で開発可能なテラフォーマー技術といった各国の誰もが欲しい技術を銀河連邦では当たり前のように保有している。それが判明してその超技術を目当てに、アメリカは勿論、各国とも技術提供を要求した。しかし銀河連邦政府は地球各国の要求を拒否。無論、各国とも粘って交渉しているが未だに成果はなかった。


「閣下。あまり考えたくありませんが、銀河連邦は地球に対する影響力は興味がないと思われます」

「どういう事だね補佐官?」

「銀河連邦はその名の通りに銀河系という広大な宇宙が勢力圏に収めている星間国家です。そんな広大な銀河系という勢力圏を収めている国家からすれば、我々アメリカ合衆国は銀河系に数多く存在する辺境惑星の一地方の扱いと思われます」

「つまり銀河連邦からすればアメリカは大した価値もない弱小国という扱いという事かね」

「認めたくないですが、そのような認識だと思われます」

「不愉快だ!実に不愉快だ!本当に我々は銀河連邦に対抗できないのか!!」

「無茶を言わないでください閣下!国防省では銀河連邦の宇宙駆逐艦数隻を派遣された場合、地球全土を灰燼にすることも不可能ではないという情報が入っているのですよ!」

「ぐ……おのれ!!」

「悔しい気持ちは私にもあります。ですがまだ外交戦は始まったばかりです。そのうち銀河連邦もわが国や各国の要求を受け入れるでしょう」

「何としても各国より先に銀河連邦の技術力を手に入れろ!」

世界最強の国というプライドをズタズタにされて怒るディレル。しかし銀河連邦というアメリカですら対処が不可能な勢力との接触は、アメリカにとって初めての経験となる。日本は直ぐに銀河連邦に対処不能と判断して直ぐに腰を下ろした外交を開始する。他の国も日本にならない同じように弱腰外交で銀河連邦との交渉に臨もうとした。しかし、列強国であるアメリカ合衆国を筆頭に、ロシア、中国といった地球において多大な影響力がある国はなかかな外交戦略のシフトがスムーズに進まなかった。これは、長いこと列強としての意地や、そしてこのような規格外な勢力にどのような対処していいか初めての経験であったからだ。

これが後の悲劇につながる事は、この時点では誰も知らない。


 
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