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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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到着した七人

 
前書き
今日は資格取得の試験を受けてきました。
めっちゃ勉強したのに試験ではほとんどわからず・・・
俺の今まではなんだったのかorz 

 
南北で激しい戦いが繰り広げられている頃、妖精の尻尾(フェアリーテイル)ではある事件が起こっていた。

「お前が俺のこと助けてくれたんだって?ありがとな」
「・・・」

ゼレフの元に向かったナツだったが、彼はあと一歩のところでゼレフから衝撃の事実を告げられ、退散せざるを得なくなった。
自分がゼレフの弟であり、すでに死んでいること。それを彼がエーテリアスの力で甦らせたこと。シリルたちも彼同様に400年前の世界から来た子供であること。そして、ゼレフを倒せばナツも死んでしまうこと。
それでもナツは恐れることなくゼレフを倒そうとしたが、友を失いたくないハッピーに止められギルドへと戻ってきた。
しかし、その際彼はアンチエーテルナノ腫瘍になってしまい、意識を失っていた。

幸い和解したブランディッシュが自らの魔法で彼の腫瘍を小さくしてくれたため助かったが、彼が意識を失っている間、ギルドでは大変なことが起こっていた。

東から攻めてきたジェイコブが妖精の尻尾(フェアリーテイル)を襲撃し、あわや全員が死ぬ直前まで陥った。しかし、ホロロギウムにより生還していたルーシィとナツが彼を撃破。今はブランディッシュとジェイコブを地下の牢へと入れている。

「牢に戻ることないのに・・・」
「オイラたちすごく感謝してるんだよ」

仲良くなったルーシィとハッピーは律儀に牢屋へと戻った彼女にそう言うが、ブランディッシュはしばしの沈黙の後、口を開く。

「まさかジェイコブがやられるなんてね。皇帝が敵を侮るなって言ってた意味がやっとわかったわ」

すでに多くの16(セーズ)のメンバーが倒されているとあってイシュガルの実力を認めざるを得なくなったブランディッシュ。それを聞いてナツは嬉しそうに微笑んでいた。

「でもここまでよ」
「「「!!」」」

だが、その笑顔を打ち消すかのように、ブランディッシュは語りだした。

8月(オーガスト)が来る」
「8月?」
「もう9月だよ」

すでに季節は秋へと差し掛かる9月。彼女が突然なぜそんなことを言い出したのかわからないルーシィたちは、次の言葉に耳を傾ける。

西の大陸(アラキタシア)では8月は厄災が集まる月と呼ばれている。皆・・・8月を乗り越えるため祈り・・・慎み・・・正直に暮らす。8月は恐怖の月、誰もが知ってる昔話」

厄災と呼ばれる男、オーガスト。彼は刻一刻と妖精の尻尾(フェアリーテイル)へと近付いてきていた。












「へぇー、地下にこんな所がねぇ」
「そういえばあなたは初見でしたか」

その頃、地上ではマカロフがジェイコブ撃破のために壊してしまったギルドの修復に皆動いていたが、それを抜け出してカナとメイビスはメイビスの本体がある地下へとやって来ていた。

「あれが私の本体・・・永久魔法妖精の心臓(フェアリーハート)

二人の眼前にあるのは魔水晶(ラクリマ)へと入っているメイビス。

「ゼレフが狙ってるものだね」
「はい・・・」

今回の戦いの原因となっている妖精の心臓(フェアリーハート)。それを見ると張本人としては心が痛むところがあるのか、メイビスの声が小さくなる。

「私はジェイコブの魔法、ナツとルーシィの戦い方から、ゼレフを倒すための策を見つけました」
「え?」

メイビスの思わぬ発言に驚愕するカナ。メイビスはそれに気付いているのかいないのか、そのまま会話を続ける。

「まだ詳しくは言えませんが、まずは私の本体をあの魔水晶(ラクリマ)から出さねばなりません」

そう言われ、カナは動揺した。メイビスから妖精の心臓(フェアリーハート)の存在を知るきっかけとなった話を覚えていたからだ。

「ちょっと待ってよ!!中にいる初代はさぁ・・・その・・・」
「理論上では生きています。プレヒトの蘇生術のおかげかもしれませんね」

それ聞いて安堵した彼女は、重要なことへと質問を切り替える。

「どうやって外に出るんだい?」
妖精の輝き(フェアリーグリッター)
「!!」
妖精の輝き(フェアリーグリッター)で私の思念体・・・この体を消し去るのです」

メイビスの提案にカナの額から汗が吹き出す。メイビスは自らの本体へと向き直ると、話を続けた。

「見てください。思念体に攻撃を受けたことで入った亀裂です。計算では思念体を消滅させることで魔水晶(ラクリマ)を破壊できるはずです」

ジェイコブの攻撃で魔水晶(ラクリマ)にヒビが入ったとなれば、それよりもさらに強い攻撃なら間違いなく破壊することはできる。しかし、それにカナは賛同することができない。

「な・・・何言ってんだよ・・・私に初代を攻撃しろって・・・」
「これは思念体・・・幻です。仲間をキズつけるわけではありません」
「ダメだ!!危険すぎる!!万が一初代の本体に・・・」
「カナ。これに賭けるのです。私を信じて、すべてはゼレフを倒すため」
「・・・」

強い信念が満ち溢れているその目を見て、カナは首を横に振ることはできなかった。この判断が正しいのかどうか、それは神のみぞ知る。















三人の16(セーズ)のメンバーが戦いに繰り出している中、もっとも被害が大きくなっている戦いがあった。

「ぐっ・・・体が・・・」

膝を付き胸を抑えるイヴ。彼の口元には血液が多く付いており、顔は青白くなってしまっていた。

「ダメだ・・・苦しい・・・」
「どうなってやがる・・・」

イヴと同じく戦っていたヒビキもレンも顔から血の気がなくなりつつある。その前にいるブラッドマンには、いまだにキズが付いていない。

「黄泉の世界に案内してやろう。全員まとめて」

彼らが戦っていた周りにいた魔導士たちの多くも吐血するものや地に伏しているものが多くいる。その原因がブラッドマンなのはわかるが、彼の何がそうさせているのかわからない。

「もう・・・ダメだ・・・」

歩み寄ってくるブラッドマンに死を覚悟したトライメンズ。だがその時、目の前にやって来ていた死神に幾本もの鉄柱が突き刺さった。

「「「!!」」」

何が起きているのかわからなかったトライメンズ。しかし、その直後にブラッドマンに腕を剣へと変化させ突き刺した男を見て思わず笑顔を見せた。

「磔にされる気分はどうだ?俺は最悪の過去を思い出すぜ」

かつて幽鬼の支配者(ファントムロード)にいた頃の彼は荒れていた。そして妖精の尻尾(フェアリーテイル)をひどく嫌っており、彼らと戦争をするためにレビィ、ジェット、ドロイを磔にしたことがある。それを思い出した彼は、仲間となった三人にした非道な己の行為を思い出し、機嫌が悪くなっている。

「くくく・・・貴様が触れたるは“死”ぞ」

ガジルの攻撃を受けてもびくともしないブラッドマン。鉄竜vs死神の戦いが始まろうとしていた。













「俺に勝負を挑んだ度胸は認めてやるが、生憎だったな」

すでに半分以上意識を失っているルーファスとオルガは、その声が途切れ途切れでしか耳に入ってこない。ゴッドセレナは彼らに手のひらを向けた。

「ゴッドバイバイ」

二人の虎にトドメを刺そうとしたその瞬間、彼の視界に巨大な何かが迫ってきた。

(オトコ)ォォォォ!!」
「グッ!!」

その正体は加勢に来たエルフマンだった。彼の大きな拳をまともに受けたゴッドセレナは、地面を転がる。

「大丈夫!?あんたたち」
「お前らは・・・」
「なぜ・・・ここに・・・」

その大男の後ろから現れたのは彼のきょうだいであるミラジェーンとリサーナ。この場にいるはずのない三人を見た、オルガとルーファスは目を見開いた。

「加勢に来たのよ」
「守ってもらってばかりじゃ、格好がつかないでしょ!!」

そう言って彼女たちはウサ耳少女と悪魔の姿へと変身する。さらにはエルフマンも獣の魂(ビーストソウル)を発動し、変身する。

「あとは任せて」
「こいつは私たちが・・・」
「いや・・・」

ボロボロの彼らではもう戦えないとミラジェーンたちが前に立ったが、二人の虎はフラフラしつつも、立ち上がった。

「ここでやめるわけにはいかないよ」
「俺たちだって、守られてるだけじゃ納得できねぇ!!」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の加勢が来たことで再び息を吹き替えしたルーファスとオルガ。それにミラジェーンたちは嬉しそうにしていたが、ゴッドセレナは目を細め、不機嫌になっていた。
















妖精の尻尾(フェアリーテイル)の到着により少しずつ息を吹き替えしつつあるフィオーレ軍。その中で、現在最前線にいる三人のドラゴンは厳しい戦況に陥っている。

「ホッ」

右手を振るうティオス。魔力を集めていた様子もなかったのに、一瞬にしてグラシアンの腕が凍り漬けにされてしまっている。

「いつの間に・・・」
「クソッ!!」

最大まで魔力を高めたスティングが地面を蹴って接近する。そのまま目にも止まらぬ速さで拳を繰り出していくが、相手はそれを最小限の動きで交わしてしまう。

「ここか」
「グッ!!」

手を休ませることもせずにひたすらに攻め続けるスティング。だったが、ティオスが一瞬の隙を付いて彼の胸に手を当てると、白竜は吹き飛ばされ、地面に叩き付けられる。

「バラバラじゃダメだ!!全員で力を合わせるんだ!!」
「「OK!!」」

ローグの言う通り、三人は一列に並んで頬を大きく膨らませる。

「影竜の・・・」
「白竜の・・・」
「幻竜の・・・」
「「「咆哮!!」」」

三人同時のブレス攻撃。長年一緒にいることもあり息はピッタリ。威力も抜群ではあったのだが、今回ばかりは相手が悪すぎる。

「消えろ」

迫ってくるそれを腕を払っただけで消し去ってしまう。その腕の振りがあまりにも速かったからなのか、その場に突風が吹き荒れた。

「うわっ!!」
「くっ!!」
「なんつうパワーだよ」

魔力云々ではない。彼のその力は人間のそれを遥かに越えている。まさしく神の子に相応しい、圧倒的な実力。

「さて、そろそろ殺しに行くか。これ以上無駄に力をロスするわけにはいかない」

そういった瞬間、ティオスの周りの空気が震えるのを感じた。次第に高まっていく魔力を前に、風が、大地が、大きく揺れていく。

「おい・・・まだこんなに強くなるのかよ」
「ありえねぇだろ・・・この魔力・・・」

いまだかつて感じたことのない巨大な魔力。それはどこまで大きくなっていけば気が済むのか、そう思えるほどにぐんぐん高まっていく。

「ふぅ。このくらいでいいか」

他の16(セーズ)のメンバーよりも遥かに高い魔力を見せたところで、彼はそれを維持することにする。それを見て三大竜は戦慄した。彼にはまだ上があるということ・・・その底知れなさに言葉を失う。

「さようなら、スティング。まずは君からだ」

白竜に手を向けるとそこに魔力を集約させていく。一般男性の頭ほどに大きくなった水色の魔力の球体。ティオスはそれを押し出すようにして繰り出した。

「なっ!!」
「速い!!」

彼の手から離れたかと思われた瞬間、その魔力の球体はターゲットの目の前まで来ていた。ドラゴンの目ですら捉えることができない高速攻撃。これを避けることなどできるはずもなく、そのままスティングに――――

「クラッシュ!!」

ドォンッ

ぶつかる直前、ティオスの攻撃は粉々に割れてしまった。

「魔法が・・・消えた?」
「いや・・・割れたんだ」

何が起きたのかわけがわからずにいる三人。その後ろから、ゆっくりとした足取りでやって来る無精髭を生やした男。

「ほう・・・この魔法は・・・」

その魔法の主が誰なのか、ティオスはすぐにわかった。彼はその人物の方を向くと、彼はボロボロになっている三大竜の前に立つ。

「よぉ、大丈夫か?」

その人物を見るのは初めてだった。しかし、その威厳のある風貌から、彼のことを聞いたことがあった三大竜は思わず笑ってしまう。

「まさかあんたが・・・」
妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の・・・」
「ギルダーツ・クライヴ」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の呼び声が高いギルダーツ。彼はいまだにフードに顔を隠す青年を見て、目を細めた。

「もう吹雪は止んでるぜ?それを取ったらどうだ?」

挑発とも取りづらい口調で告げるギルダーツ。ティオスは後ろにいる三人とは比べ物にならないほどの実力者であるはずのギルダーツを見ても、全く気にした様子はない。

「わぁ、すごいすごい。まさか今の攻撃を防いじゃうなんてぇ」

バカにしたような口調で拍手してみせるティオス。これにスティングたちは苛立ちを募らせたが、ギルダーツは冷静さを保っていた。

「ずいぶん余裕だな?まだ本気を出していないってか?」
「そんなことないですよ。俺はいつだって本気だ」

お互いの腹の探り合い。埒が空かないやり取りにギルダーツは焦りを感じ、ティオスは不敵な笑みを浮かべる。

(どうやらこいつは・・・今までに戦った奴等とは違うみたいだな)

汗が頬から落ちていく。到着した七人の妖精は、この危機的状況を打破することができるのか!?



 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。
前半は原作での今の位置をお伝えして後半からはやりたいことをやらせていただきました。
次は南が多くなるかな?と予想しております。 
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