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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:37 笑顔の意味

 
前書き
セカンドステージもいよいよ終盤
ミツキの前に立ちはだかるアキラ
神託による固いガードを前に全力で攻めるミツキ
ミツキの剣は勝利へと届くことができるのか 

 
ミツキは一人何とか先に進もうと努力していたが
「き、きつい………」
フェンシングやモデルの仕事で体力には自信があったミツキだが
流石にバテてきたようでふらついていた
すると会場の外から歓声が聞こえてきた
「え!?何々!?」

Turn:37 笑顔の意味

「ここでゴール前最後のエリアでファイトが始まった様子、チームエドラリッターの雲澤ケント、そしてチームクロニクルハーツの稲沢チグサ選手」
二人のファイターがゴール前のファイトステージで向き合っていた

実況の声はファイターたちにも届いていた
意を決して走り出す
そしてファイトステージにたどり着くと………
「えっ!?」
スマイルナイツのアキラが爆睡していた

「リアガードのアメノムラクモでヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
アメノムラクモの攻撃がクリスティーンを切り裂く
【熱風の宝石騎士 シンベリン】トリガーなし
「イクツヒコネのブースト、クマノクスビでヴァンガードにアタック」
【リジッド・クレイン】トリガーなし
クマノクスビの拳が直撃し神殿を形作る柱の一つに叩きつけられるクリスティーン
【誠意の宝石騎士 バートラム】クリティカルトリガー
「まだよ、ヘロイーズのブースト、アルトガロでヴァンガードにアタック」
剣を構えクマノクスビに向かっていくアルトガロ
【涼風の宝石騎士 アルトガロ】トリガーなし
腕を交差してアルトガロの攻撃を受け止めるクマノクスビ
だが受けきれず後ろに大きく飛ばされる
【神明護官 アマツヒコネ】トリガーなし
「ライド!アメノオシホ、更にリジッド・クレインをコール、ヴァンガードにアタック」
リジッド・クレインがアルトガロに向かっていくが
「ガード!」
ノーブル・スティンガーがその攻撃を受け止める
「アマツヒコネでアタック!」
【サイキック・バード】クリティカルトリガー
アメノオシホの剣で2度にわたって切り裂かれたアルトガロはその場に倒れる
【純真の宝石騎士 アシュレイ】トリガーなし
【宝石騎士 そーどみー】トリガーなし
「っしゃあ、このまま押し切ってやるぜ」
序盤から勢いに乗るアキラ
一方ミツキは得意の速攻が出来ないまま既にダメージ4
だが、このまま終わるミツキでもない
「ライド!導きの宝石騎士 サロメ!更に呼声の宝石騎士クリスティーンをコール!」
たとえ先行でもミツキのデッキならば戦える
ミツキの宝石騎士はリミットブレイク中心の速攻デッキ
逆境でこそ彼女のデッキは輝きを増す
「クリスティーンのスキルで手札のアシュレイを公開、サロメをスペリオルコール、更にアルトガロ、シンベリンをコール、シンベリンのスキルでアルトガロにパワー+10000
ヒット時更なる仲間を呼べるアルトガロ
更にリアガードが並んだことでサロメのリミットブレイクも活きる
「リアガードのサロメでヴァンガードにアタック!」
「くそっ、リジッド・クレインでインターセプト」
「サロメでヴァンガードにアタック!リミットブレイク!パワー+2000、クリティカル+1」
「くそっ!ノーガードだ!」
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
【誠意の宝石騎士 バートラム】クリティカルトリガー
「はぁっ!?そんなんありか!?」
「そういうデッキなんだけどなぁ、これ………」
めったにないケースだがミツキの宝石騎士デッキにはクリティカルが上がるサロメだけではなくトリガーもクリティカル優先
ユニットを揃いやすいコール能力や序盤から使うことも可能なパワーアップスキル
そのため早い時には先行3ターンで勝負を決めることも可能になっている
サロメの攻撃がアメノオシホに炸裂する
【荒神の霊剣 スサノオ】トリガーなし
【神魂烈士 アメノオシホ】トリガーなし
【神魂烈士 クマノクスビ】トリガーなし
「追撃よ!アルトガロ!」
アルトガロが向かってくる中アキラは自身の手札を見つめた
枚数は5枚、ジェネレーションガードの要件を満たしていない今この攻撃には最低2枚手札を切ることになる
「ここで手札を削れるか!ダメージチェック」
【薬石の斎女 ヤクシジ】ヒールトリガー
「っし!あっぶねぇ、アマツヒコネを回復させてヴァンガードにパワー+5000」
「ターンエンド、サロメを手札に加えて代わりにアシュレイを捨てる」

「ターンエンド?アルトガロのアタックヒット時の効果は使わないのね」
「ここで効果を使ってもコストを無駄にするだけよ、ダメージトリガーが乗った以上、ここでコールしてもアタックを通せるのはブースト役を呼べるそーどみーだけ、しかもそれだけやっても1枚で簡単に止められる、リスクが大きすぎるのよ」
ミツキの行動に首を傾げていたトコハだったがアムの言葉で納得がいったようだ
元プロのトコハよりも家族としていつも間近で見てきたアムの方がこのあたりの理解は早かったようだ

「ストライドジェネレーション!破龍戦神 カムスサノオ!ストライドスキルで1枚ドロー」
ドローしたカードを確認するアキラ
だが引きが良くなかったのか手札に加えてすぐ別のカードを手に取った
「コール!リジッド・クレイン!クサナギ!」
リアガードはそう多くない
これならば守り切れるかもしれない
「アメノムラクモのブースト!クサナギでアタック!」
「インターセプト!」
クサナギがサロメに向かっていくがアルトガロがその前に立ちはだかった
「なら今度はスサノオだ!」
【神剣 アメノムラクモ】トリガーなし
【プレシャス・オフディアン】トリガーなし
【推命の女神 ヤサカ】トリガーなし
スサノオの剣がサロメを切り裂く
その場で倒れそうになったサロメをノーブル・スティンガーが支えた
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「サロメにパワー+5000!」
「くそっ!リジッド・クレインが通らない、けど、スサノオのスキルで山札の上2枚のうち1枚を手札に、ターン終了時、神託でドロップゾーンのアマツヒコネを手札に、その代わり、手札をランダムで1枚バインドする」

「ダメージトリガーとインターセプトでうまく手札を温存したな」
観戦していたソウゴはミツキのプレイングに感心する
「当然さ、彼女は僕に勝ったんだよ」
「だがアキラの実力も確かだ」
「実力もそうだが………ごらんよ、彼、あんなに楽しそうにファイトしている」
そう言ってモニターの中のアキラの表情を見るカイト
「そうだな………普段我々とファイトしていてもあんな表情はめったにしない
「そういう魅力があるんだよ、あの子には」

「エヴァンジェリンでヴァンガードにアタック!」
トレーシーとバートラムの間に立っていたエヴァンジェリンが剣を構えスサノオに向かっていく
「完全ガード!」
「トリプルドライブ!」
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
【誠意の宝石騎士 バートラム】クリティカルトリガー
「効果はバートラムに!」
【炎玉の宝石騎士 ラシェル】クリティカルトリガー
「効果はすべてトレーシーに!バートラムでアタック!」
「リジッド・クレイン!サイキック・バードでガード!」
「今度はトレーシーよ!」
「プレシャス・オフディアン!サイキック・バード!」
攻め切ることは出来なかったが手札を3枚まで削れた
神託はその性質上能力発動を維持するのが非常に困難だ
一度手札が枯渇すると持ち直すのは容易ではない
「けどな、そのくらいの対策俺だってしてんだ!見せてやるぜ!とっておきの切り札!ストライドジェネレーション!」
赤と青の巨大な剣を携えたユニットが姿を現した
「枢機の征討神 カムスサノオ!ソウルが足りねぇからストライドスキルは使えねぇが、代わりにカムスサノオの登場時能力、手札が5枚になるようにドロー」
3枚だった手札を5枚まで回復させた
「コール!ヤサカ!アメノムラクモ!カムスサノオでヴァンガードにアタック!」
カムスサノオのもう一つのスキル
手札が5枚以上ならパワー+5000、クリティカル+1
ダメージ5でただでさえ後のないミツキはこの攻撃を通すわけにはいかない
「イゾルデ!お願い!」
「トリプルドライブ!」
【バトルシスター じんじゃー】クリティカルトリガー
「効果はすべてリジッド・クレイン!セカンドチェック!」
【薬石の斎女 ヤクシジ】ヒールトリガー
「回復はないがパワーを………」
ここで一瞬アキラに迷いが出た
トリガーをリジッド・クレインに乗せるとパワーは合計28000
「(けどあいつの手札にはクリティカルトリガーが2枚、確実に行くなら)パワーはヤサカに、リジッド・クレイン!」
「ラシェルとバートラムでガード!」
「(これでドライブチェックで見えたカードは全部使わせた!)」
ラシェルとバートラムがリジッド・クレインの攻撃を体当たりして受け止める
「こいつで決める!アメノムラクモのブーストしたヤサカでアタック!」
ヤサカが札を大量にサロメに向けて投げてくるが
「ガード!インターセプト!」
ラシェルとトレーシーが身代わりになって攻撃を受け消滅した
「くそっ、届かないか、けど!ここで決めきれなきゃお前の負けだ!」
ミツキの手札はわずかに1枚
一方アキラは6枚まで回復している
「(このドローにかかっている)」
意を決してカードを引いたミツキ
閉じていた目をゆっくり開くとその手にあったのは友愛の宝石騎士 トレーシーのカード
「(これならいける!)」
僅かにつかんだ可能性に笑顔を見せるミツキ
その様子にアキラも戸惑っていた
「ストライドジェネレーション!」
サロメをコストに飛天の聖騎士 アルトマイルにストライドするミツキ
「スキルで前列のユニットをパワー+3000、更にGゾーンの表のカードが2枚以上あるので、トレーシーをスペリオルコール、パワー+5000、もう1枚トレーシーをコール」
2体のトレーシーにアキラも思わず唇をかみしめる
「(飛天の聖騎士と合わせて、左右の列は22000と27000………けど、まだ防ぎ切れる)
「飛天の聖騎士でヴァンガードにアタック!」
光を纏ってスサノオに向かっていくアルトマイル
「ジェネレーションガード!八千代の日輪 アマテラス!スキルでシールド+10000」
ソウルチャージしたアキラは山札を確認するがいいカードではなかったようで下に置いた
「プレシャス・オフディアンもガード」
トリガー2枚で貫通することになる
「トリプルドライブ!」
【涼風の宝石騎士 アルトガロ】トリガーなし
【炎玉の宝石騎士 ラシェル】クリティカルトリガー
「効果はすべて飛天の聖騎士に!」

「ヴァンガードに乗せた!」
「当然よ、だってあの子は………」
まだ出会って間もない頃、格上の相手とのファイトで勝負を賭け栄光を掴み取った若き日のシオンを思い出すアム
「綺場シオンの娘ですもの」

【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「いっけー!」
アマテラスとプレシャス・オフディアンをアルトマイルの光が飲みこんだ
そのままスサノオさえも光が飲み込んでいく
【神明護官 アマツヒコネ】
【神宮衛士 アカギ】

ミツキに敗れ迷路を後にしたアキラ
「よくやったな」
「君は頑張ったよ、僕たちが保証する」
通路に出た彼をカイトとソウゴが待っていた
「へへっ、なんか、あんたらにそうやって褒めてもらえるの………初めてかもな」
気持ちをこらえきれなくなったアキラは思わず涙を流していた
すると観客席から歓声が聞こえ何事かと振り返る3人

「つ、強い………」
ケントの圧倒的な力を前に、チグサはなす術なく敗れてしまった
セカンドステージ通過一組目はエドラリッターに決まった 
 

 
後書き
次回予告
「セカンドステージももう終盤ね」
「負けてられませんよ、絶対にファイナルステージに行きましょうね」
「ええ、ここまで戦ってきたファイターたちのためにも」

turn:38 全力ファイト

「え?私の相手って………」
「カズヤさん!?」 
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