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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:36 本当の自分

 
前書き
ミライの次の相手はユキナ
ミライと同様にユニットと強い絆で結ばれたファイター
そして同時に互いの手の内を知り尽くした相手
はたして軍配はどちらに上がるのか 

 
「さあ、セカンドステージもいよいよ大詰め、ファイターの数も確実に減りつつあります」
実況の告げる通り
各所で幾度となくファイトが繰り広げられたくさんいたファイターの数が確実に減っていた
そろそろ突破チームが出てもおかしくないだろう

Turn:36 本当の自分

ミライは一人迷宮を進んでいた
そして先程のチヅルとのファイトを思い返していた
この大会に賭ける自分の想いをファイトを通して伝えきれなかった
一体どうすればわかってもらえるのだろうか
そう考えながら進んでいるとファイトエリアにたどり着いた
「そろそろゴールが見えてきてもいい頃だと思うけど………」
そう呟いているとミライの対戦相手が決まった
正面からやってきたのはクロニクルハーツのユキナだった
「ユキナ………」
「ミライ………あなたが相手なのね」

「ミライとユキナか………面白い対決になったわね」
ユキナはネオネクタールの銃士使い
そしてミライもまた、かつてはネオネクタールを使っていた時期がある
何より今こうしてファイトを見守っているトコハ自身がネオネクタールの使い手
一方のユキナも長い間クロノが面倒見ていたこと、そのクロノを慕うミキの存在からミライが使うギアクロニクルはよく理解している

「クロノエトス・ジャッカルで睡蓮の銃士 ルースにアタック」
ミライのライドしたジャッカルがユキナのライドしたルースに向かっていく
「ドライブチェック」
【ヒストリーメーカー・ドラゴン】トリガーなし
ジャッカルの杖がルースに振り下ろされる
「ダメージチェック」
【蓮の銃士 リアナ】ドロートリガー
「ゲット、ドロートリガーの効果で1枚ドロー」
「ターンエンド」
「ライド!竜胆の銃士 アンテロ、マイ・レンのブーストでヴァンガードにアタック」
【赤薔薇の銃士 アントニオ】トリガーなし
アンテロが横一閃でジャッカルを切り裂く
【クロノボレー・ラビット】クリティカルトリガー
倒れたジャッカルだがすぐ自身の杖を支えに起き上がった
「ライド!クロノビート・バッファロー、ヒストリーメーカー・ドラゴンをコール」
ヒストリーメーカー・ドラゴンがアンテロに向かっていき剣を振り上げるが
「リアナでガード」
リアナが身を呈してその攻撃からヴァンガードを守った
「ドラン・Gのブーストしたクロノビートでヴァンガードにアタック」
クロノビートが勢いよくアンテロに向かって突進していく
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
体当たりされて大きく後ずさるアンテロ
さらに怯んだアンテロに両腕が勢いよく振り下ろされる
【睡蓮の銃士 ルース】トリガーなし
【梔子の銃士 アラン】クリティカルトリガー
「スタンドアンドドロー」
ドローしたカードを確認したユキナは目を細めミライの方を見た
「ライド!白詰草の銃士 ミア・リータ!」
ユキナの愛用するユニット、ミア・リータの登場にミライは警戒を強めた
「さらに、リアガードにもう1枚ミア・リータをコール」
「(リアガードにもう1枚………ユキナの狙いはもしかして)」
「リアガードのミア・リータでアタック」
ミア・リータの刺突でクロノビートは後ろ向きに転倒してしまう
【スチームメイデン メスキア】トリガーなし
「マイ・レンのブースト、ミア・リータでヴァンガードにアタック、ツインドライブ」
【リシアンサスの銃士 ロレイン】トリガーなし
【月下美人の銃士 ダニエル】クリティカルトリガー
「効果はすべてミア・リータに」
「っ!」
ミア・リータの攻撃を受け悲痛な声を上げるクロノビート
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
【ディレイドブレイザー・ドラゴン】トリガーなし
「ターンエンド」
立ち上がったクロノビートはミア・リータを見据えた
「(ユキナの強さはユニットとの深い絆から来ている)」
一度は引き離されながらも再び結び付けた強い絆
だが
「(絆なら私たちだって負けない)」
意を決してミライは手札の1枚を手に取った
「駆け抜けろ!共に進む新たな世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!」
ミライのクロノジェット
ユニットとの絆ならユキナにも引けを取らない、ミライにはそれだけ自信があった
「ストライドジェネレーション!超刻獣 スプリット・ペガサス!ストライドスキルで、手札からコールしたスチームブレス・ドラゴンをタイムリープ、刻獣使い ルガル・ウレ」
スチームブレス・ドラゴンをバインドゾーンに置いたミライはすぐさまルガル・ウレをリアガードの後列に呼んだ
「(後列にグレード2のルガル・ウレ………あれはスプリット・ペガサスの効果に使うつもりね)」
「更にクロノ・ドラン・Gのスキル、クロノクロウ・モンキーをスペリオルコール」
ルガル・ウレと同じ列に呼ばれたクロノクロウ
おそらくミライの本命はこちらのユニットだろう
「カウンターブラスト、クロノクロウのスキルでパワー+5000、スプリット・ペガサスのスキル、スプリット・ペガサスを表にしてルガル・ウレを山札に、クロノエトス・ジャッカルを2枚コール」
リアガード後ろに置かれたクロノエトス、これでパワーを上げて一気に攻めるつもりだ
「スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック」
スプリット・ペガサスの砲門から放たれた攻撃がミア・リータに向かっていく
「ノーガードよ」
「トリプルドライブ!」
【スチームブレス・ドラゴン】トリガーなし
【クロノボレー・ラビット】クリティカルトリガー
「クリティカルはヴァンガード、パワーはクロノクロウに」
【ラッキーポッド・ドラコキッド】ドロートリガー
「1枚ドロー、パワーはヒストリーメーカーに」
砲門から放たれた攻撃が次々ミア・リータに襲い掛かる
【睡蓮の銃士 ルース】トリガーなし
【鈴蘭の銃士 カイヴァント】トリガーなし
「それならっ、クロノエトスのブースト、クロノクロウでヴァンガードにアタック」

観客席で見ていたトコハはミライの攻撃順からあることに気付いた
「パワーの高いクロノクロウからアタックした、ヒストリーメーカーのスキルを使うつもりね」
ユキナはダメージ5、ダメージトリガーの心配はない
そのためミライは攻撃回数を増やすためクロノクロウからアタック
その後ヒストリーメーカー・ドラゴンのスキルを使い攻撃回数を増やす作戦を取った
「ジェネレーションガード!秋景の花乙姫 ヴェルナ!スキル発動!リアガードのミア・リータを選択、シールド+5000」
秋景の花乙姫 ヴェルナは選択したリアガードと同名のユニットがいれば1枚につきシールド+5000出来るスキルを持つ
ユキナがリアガードにミア・リータをコールしておいたのはこのスキルを使うため
「ヒストリーメーカーでアタック!スキル発動、クロノクロウをタイムリープ!クロノジェット・G!」
ヒストリーメーカー・ドラゴンもトリガーでパワーが上がっている
「ガード!ダニエル、アラン」
2枚のカードを使いこの攻撃をガードしたユキナ
「クロノジェット・Gでアタック!」
「レベッカでガード」
追撃も容易く防がれてミライのターンは終了
次はユキナのターン
ジェネレーションガードをした理由はおそらく………
「ストライドジェネレーション!姫小百合の精華銃士 マイラ!」
このユニットのため、マイラのスキルは本来GB2でこんな早いタイミングでは使えない
それを可能にするためのジェネレーションガード

父に連れられ施設によく遊びに行っていた頃
まだ幼かったミライはネオネクタールを使っていた
そして、同じネオネクタールの使い手であるユキナとはよく一緒に遊んだものだ
完成したばかりのデッキを手に嬉しそうにしていたユキナの表情はよく覚えている

「行くよミライ、マイラのスキルで新たなスキルを獲得、アンテロをコール、マイ・レンのスキル」
カウンターブラストを払ったユキナはマイ・レンをソウルに入れた
「4枚見てそのうちの1枚をスペリオルコール、鈴蘭の銃士 カイヴァント、カイヴァントのスキル、アンテロを退却し、4枚見て1枚をスペリオルコール、白詰草の銃士 ミア・リータ、マイラのスキル、今コールしたカイヴァントとミア・リータのパワーを+6000」
薄桃色の光に包まれ力を高めていく銃士たち
「更にミア・リータのストライドスキル、元々いたミア・リータを退却、4枚のうち2枚をコール、レベッカとミルッカ、この2体はマイラのスキルでパワー+8000」
止まらないパワーアップ、これがユキナの銃士デッキの力
「やっぱりとんでもないね、マイラのスキル」
「当然でしょ、さあ、次はレベッカのスキルよ」
このスキルでユキナはリシアンサスの銃士 ロレインをコールした
このロレインもスキルでパワー+8000
ブーストを含めてミア・リータ22000、ロレインが36000
どちらのパワーも高い、通常ならどちらか受けておきたいところだが
「マイラでヴァンガードにアタック!」
もしこのドライブチェックで両方にクリティカルが乗ったら
「アルカで完全ガード!」
「トリプルドライブ!」
【桜の銃士 アウグスト】トリガーなし
【鈴蘭の銃士 カイヴァント】トリガーなし
【梔子の銃士 アラン】クリティカルトリガー
「効果はすべてミア・リータに!レベッカでブースト、ミア・リーダでアタック!」
「ガード!」
2体のクロノボレー・ラビットがミア・リータの行く手を阻んだ
だがロレインのアタックまでは防ぎ切れずノーガード
【クロノファング・タイガー・G】トリガーなし

「ふぅ、ヒヤヒヤした」
なんとかしのいだミライだったが今のターンで決まっていてもおかしくなかった
観戦していたトコハも大きく息を吐いた
「でも………二人ともなんだか楽しそう」

「さすがユキナ、今のターン本当に危なかったわ」
「その割には、なんだか嬉しそうね」
「思い出せたから、あの頃の楽しい気持ち」
まだヴァンガードを始めた頃
相手のコンボや攻撃にも見とれていた頃の純粋な気持ち
ユキナとのファイトを通してそれを思い出すことが出来た
そんなミライの手の中には1枚のGユニット
「だから、私も全力で答える!ストライドジェネレーション!超刻龍 ミステリーフリーズ・ドラゴン!」
ミステリーフリーズ・ドラゴンがその砲口をミア・リータに向ける
「ここで………でも、トリガー次第でまだ」
手札のカードを確認するユキナ、だが
「ミステリーフリーズのスキル!山札をシャッフルし、上から4枚バインド!」
【刻獣使い ルガル・ウレ】グレード2
【クロノボレー・ラビット】グレード0
【スチームスカラー ジジ】グレード1
【クロノエトス・ジャッカル】グレード1
「このユニットのアタック時、相手は同じグレードのユニットでガードできない!」
ミステリーフリーズ・ドラゴンの砲門にエネルギーが貯まっていく
「いっけー!」
【スチームテイマー アルカ】トリガーなし
【スチームブレス・ドラゴン】トリガーなし
【刻獣 ラッシュ・ボア】クリティカルトリガー
ガード不能の一撃がミア・リータに襲い掛かる
光線に身を焼かれながらミア・リータは満足げに笑みをこぼした
【蓮の銃士 リアナ】

握手で互いの健闘をたたえ合う二人
「ありがとう、ユキナ」
「ん?」
ミライの言葉に一瞬首をかしげるユキナ
「今のファイトで見えた気がする、自分がどうしたいのか、何をするべきなのか」
「そう………次はこうはいかないからね」
「ええ、またファイトしましょう」
そう言って再び足を進めるミライ
ふと、懐からもう一つのデッキを取り出し、一番下にあったメイデン・オブ・トレイリングローズのカードを眺める
「なんだか久々に使いたくなっちゃった、セカンドステージが終わったら、何かクエストでも受けてみようかな」 
 

 
後書き
次回予告
「やっぱりネオネクタールもいいなぁ」
「昔はよくネオネク同士でファイトしたものよね」
「ミライはトレイリングローズとの絆も強いよね」
「お母さんとアーシャほどじゃないよ」

turn:37 笑顔の意味

「可愛くてそれでいて力強い」
「「いいよねぇ、ネオネクタール」」
「あの三人あんな仲良かったのか………」 
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