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逆襲のシャア 嘲笑する悪魔

作者:正博
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嘲笑する悪魔

 
前書き
 パロディのつもりが・・・・。 

 
  UC0092年12月25日

 連邦軍、ロンド・ベルを増強

 連邦政府高官ジョン・バウアーが指示してロンド・ベル隊が増強される。

 旗艦ラー・カイラム級戦艦ラー・カイラムの、司令兼艦長にブライト・ノア大佐を。
 軍上層部から危険視され地上勤務であった、アムロ・レイ大尉をMS隊隊長にした。
 
 しかし配備されたMSはRGM-89・ジェガンタイプのみで、ガンダムタイプは1機も無かった。
 理由は連邦政府にとってガンダムは核爆弾ぐらいの意味を持ち、過去の戦争で無事残った物は全て永久保存の名目で存在を隠された。
 ガンダムと名が付くだけで恐れられ隠蔽される程、連邦政府高官にとっては恐ろしい物であるらしい。

 しかしロンド・ベルMS隊隊長アムロ・レイ大尉は、総力戦、物量戦はともかく重大な戦局でのNT専用MSの重要性を熟知しておりZガンダムを欲したが聞き入れられず、仕方なく量産型RGZー91・リ・ガズィを使用していた。



 UC0093年3月4日
 
 5thルナをネオ・ジオンは少数精鋭で、連邦軍の隙を突き占拠した。
 連邦政府を恫喝する為、地球のラサにある連邦軍本部に落下を決行。
 ロンド・ベルは5thルナ落とし阻止の為、ネオ・ジオンと激突するが核パルスエンジンの破壊は出来なかった。

 この時アムロはシャアのサザビーと戦うが、戦闘で圧倒されてしまった。
 以前から戦力不足を感じていたアムロは連邦政府高官ジョン・バウアーのおかげで、アナハイムのフォンブラウン工場へ協力を取り付け、サイコミユ搭載RX-93・νガンダムの開発・製造を進めていたのだ。
 それを今こそ取りに行くと決めた。


 だがアムロとシャアの因縁の戦いの決着に異物が紛れ込んだ。

 連邦軍本部MS開発局所属リズ・ゼロ技術中尉である。
 
 リズ「えっ、ムーバブル・フーレムにサイコ・フレームを分散配置するですって」

 いきなり彼女が大声を上げた。
 
 リズ「フルサイコ・フレームに替えなさい」
 工員「でもアムロ大尉から1日でも早くと催促で」
 リズ「だからなに。負けたら終わりなの! 今からバラしなさい、そうすれば大尉も諦める。重大な欠陥が見つかり、大急ぎで交換している。交換しないとサイコミュ回路が動きません」
 工員「そう言えと」
 リズ「そうよ」
 工員「でも、チェーン准尉が目を光らせていますので」
 リズ「ぐだ、ぐだと煩いわね。准尉と中尉どちらが上か分かるわよね」
 工員「分かりました・・・・でも責任取ってくださいよ」
 リズ「はい、はい。分かっているから。早くやれー!!」

 工員達に指示が飛び、νガンダムが再び分解され始めた。

 チェーン「あなた達。何をやっているの! 今は急いでいるのよ」
 リズ「准尉。ちょっとこっち来て」
 チェーン「しかし、アムロが明日にでも受け取りに来ると言っているんです」
 リズ「それで、ジェガン並みの機体で勝てるの。さっき調べたらサイコミュ回路が動かないのよ。そんな機体で良ければ大尉に渡しなさい。私は人殺しになりたくないの」
 チェーン「そんな。それではどうすれば」
 リズ「修理か交換かどちらにしてもまだかかるわね」
 チェーン「もう戦いは始まっているんです」
 リズ「分かったわ。壊れたまま元に戻せばいいのね」
 チェーン「いえ。どうにか今のままで治らないのですか?」
 リズ「出来るならやって。その方が時間が掛かると見たから、パーツ別に調査チームを組んだんだけど」
 チェーン「どの部品か・・」
 リズ「分からないから、バラしているの。早く選びなさい。最強の機体と最悪の機体」

 結局、チェーンは負け分解する事になった。
 悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべそこにいた。
 しかも悪魔が囁いた。


 リズ「うーん。見事にフレームだけになったわね。サイコ・フレームを増やすのは今しかないわね」
 チェーン「サイコ・フレーム! 時間が掛かるのなら出来るだけ多く取り替えれば」
 リズ「そうそう。替えちゃえばいいのよ。全部」
 チェーン「全部! そうすればより強いサイコミュが・・・・」
 リズ「仕方が無いか。チェーンの為に、私が次作ろうとしていたフレームあげるわ」
 チェーン「フレーム?」
 リズ「そう2号機用のフルサイコ・フレームよ」
 チェーン「フルサイコ・フレーム!! い、いいんですか」
 リズ「仕方が無いでしょ。その方が早く仕上がるのだから」
 チェーン「リズ中尉。ありがとうございます」

 チェーンは簡単に悪魔の手に引っ掛かった。


 翌日、約束通りアムロが、MS受領にやって来た。

 アムロ「チェーン! 一体どうなっている。本体は完成していたんじゃないのか」
 リズ「申し訳ありません、アムロ大尉。昨日になってサイコミュ回路に原因不明の不具合があり、調査をしている所であります」
 アムロ「それでも機体は動くのだろう?」
 リズ「はい。しかしサイコミユ回路の動かないMSは、ジェガン並みの運動性能しかありませんが、それでよろしければ今すぐ組み直しますが」
 アムロ「それでは意味が無いじゃないか。リ・ガズィでも勝てなかったのに」
 リズ「本当に申し訳ありません。しかし工員達も3交替24時間で作業をしており疲れもピークに来ており、これ以上の作業速度UPは不可能であります」
 アムロ「だがこのままでは地球に、人類が住めなくなるんだ」
 リズ「ではどうされますか。勝てない機体で戦うのか。勝てる機体で戦うのか」

 再び、悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべそこにいた。

 チェーンがアムロを慰めていた。

 リズ「ケッ。リア充爆発しろ!・・・そうだシャアは決着をつけたがっている」

 リズは何処かに連絡を入れていた。


 UC0093年3月6日

 サイド1、ロンデニオンコロニーでネオ・ジオンと連邦政府との和平交渉が行われた。
 ネオ・ジオンは武装解除、投降する代わりにアクシズを交換条件としてきた。
 スウィート・ウォーター開発の為に、資源衛星アクシズが必要と言うのだ。
 連邦政府高官達は総帥自ら交渉の場に現れた事で、信用してしまい大筋で合意してしまった。
 大量の金塊と共に。

 シャア「私だ。ああ簡単な物だ。計画通り進めてくれ、頼む。例の件はどうなっている」
 ???「はい。それが重大な欠陥があったと日程が大幅に遅れる見込みです」
 シャア「なんだと! 機体は完成していたのでは無かったのか」
 ???「はい。ですが再チェックした所、サイコミュ回路が動かずとの事で」
 シャア「それでは木偶の坊では無いか。急がせる方法は無いのか」
 ???「それが工員も既に不眠不休状態で、倒れる者も続出している有様で」
 シャア「こちらから何とか出来んのか」
 ???「無理です。アムロ自身が作業に加わっている状態です」
 シャア「分かった。計画を少し遅らすぞ。交渉で上手くやる以上だ」

 悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべ通信の向こう側にいた。


 UC0093年3月12日

 本来であればアクシズ落としが実行される筈が起こらなかった。
 シャアが前回の交渉の席で突然スウィート・ウォーターに事故があり、今回は和平のみで次回に再度交渉をさせて欲しいと延期を申し出て帰り支度を始め、連邦政府高官もそれを了承した。


 UC0093年4月1日

 アナハイムのフォンブラウン工場で、遂にνガンダムが完成した。
 いや、アムロ、チェーンも呆然としていた。
 何故ならアムロの設計とかなり?違っていたからだ。

 FA-93HWS・νガンダム ヘビー・ウエポン・システム装備型。
 ・追加装甲(機動性を落とさない様にスラスターが各部に装備)
 ・ハイ・メガ・シールド(大口径メガ粒子砲2門をシールドに装備)
 ・肩部ミサイルランチャー(8基装備)
 ・ハイパー・メガ・ライフル(最大出力で戦艦の砲塔数基分に匹敵。ビームを絞れば超遠距離狙撃が可能)

 νガンダムのフルアーマー武装強化型である。

 アムロ「リズ中尉。これは何だ」
 リズ「フルアーマーνガンダムですが何か」
 アムロ「いやそういう事ではなく、依頼していない武装を何故つけた」
 リズ「はい。時間が余りましたので、ついでに強化させました」
 アムロ「俺は急いでくれと頼んだ筈だ、しかも時間が余っている何故そんな事が言える」
 リズ「大尉はサイコ・フレームの事をお聞きになられましたか?」
 アムロ「ああ。ネオ・ジオンから送られてきた技術と聞いた」
 リズ「はい、その通りです。そのスパイが完成具合を逐次シャアに報告していました。それを使って偽情報を流していましたから、まだ1週間程時間があります」
 アムロ「・・・・・・・」

 アムロは絶句し言葉が出なかった。
 心中でこの女シャアを騙しやがったと驚いていた。
 悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべそこにいた。


 UC0093年4月8日

 遂にネオ・ジオンが動いた。
 艦隊を二手に分け、一方はダミーバルーンで艦艇数を偽装し戦力引き渡しのルナⅡへ。
 もう一方はシャアが率いて先にアクシズを占拠していた。
 ルナⅡへ向かって来るネオ・ジオン艦隊を見て、和平成立と油断した連邦軍をだまし討ちで壊滅させルナⅡを占拠し、貯蔵されていた核兵器を持ち出しアクシズに合流、アクシズの核パルスエンジンを点火させ地球落下コースへ乗せた。


 ロンデニオンコロニーでブライトは、カムラン・ブルームと会いシャアの和平交渉の事を知る。
 アムロは武装解除に向うネオ・ジオン艦隊に、ダミーが混じっている事を見抜く
 ブライトとアムロは、シャアがアクシズを地球に落下させると判断する。
 カムランの協力を得て核兵器15基を調達アクシズ落とし阻止に向った。


 旗艦ラー・カイラムのブリッジでは、ブライトとアムロが作戦の打ち合わせをしていた。

 ブライト「ところでアムロそちらのお嬢さんは誰だ?」
 アムロ「何を言っているチェーンの顔を忘れたのか」
 ブライト「だから聞いているのだがな」
 アムロ「何を・・・・リ、リズ中尉ここで何をしている」
 リズ「あら、νガンダムの調整の為ですよ」
 アムロ「チェーンは?」
 リズ「あの子にフルアーマーは調整できませんよ」
 ブライト「なあアムロ意外と手癖が悪いのは知っているが・・・」
 アムロ「違う!! こいつは例のフルアーマーνガンダムの製作者だ」
 リズ「申告します。連邦軍本部MS開発局所属リズ・ゼロ技術中尉であります」
 ブライト「ああ。ロンド・ベル司令、ブライト・ノア大佐だ」
 リズ「遅れましたが乗艦許可を願います」
 ブライト「許可する」
 アムロ「ダメだ! ブライトこいつは悪魔なんだ。自分の為ならシャアさえ欺くんだよ」
 リズ「酷いです大尉。いくら恋人のチェーン准尉と代わったからと言ってあんまりです」

 副艦長のメランを始め、ブリッジ内の視線がアムロに刺さった。

 ブライト「なあアムロ俺もそう思うよ。女性にかなり酷すぎるぞ」
 メラン「私もそう思う。謝った方が良いぞ」

 ブリッジの空気がアムロにプレッシャーを掛けた。
 アムロはリズに頭下げ謝罪し、リズの顔を見た。

 悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべそこにいた。

 アムロ「リズ中尉覚えていろよ・・・・」


 パイロット待機室ではアムロが荒れていた。

 アムロ「くそ悪魔め、どうするか覚えとけよ」
 ケーラ「ねえ、大尉なんであんなに荒れているの」
 隊員「さあ、ブリッジから戻って来てからあの状態で」
 ケーラ「まあ、恋人が一緒じゃ無いからじゃない」

 そこにリズ中尉がやって来た。

 リズ「アムロ大尉忘れていました。これチェーン准尉が渡してくれって」
 アムロ「サイコ・フレームの試料? なんでこんな物を」
 リズ「さあ。いつも持ち歩いていましたから、お守り代わりじゃないですか」
 ケーラ「へーえ。暑い暑い。アムロ大尉」
 アムロ「そんな訳あるか。リズ俺を騙そうと」
 リズ「そんなに言うのなら返してください。戻ったらチェーン准尉に返しますから」
 ケーラ「私それ見た事ありますよ。チェーン准尉がいつも腰のホルダーに入れているの」
 リズ「さあ返して」

 ケーラを含めパイロット達の視線がアムロに集まった。

 アムロ「俺が悪かった、疑ったりしてすまない」

 アムロは頭を下げ謝ると、リズを見て顔を引きつらせた。
 再び悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべそこにいた。


 ロンド・ベル艦隊がアクシズを捕捉した。
 ネオ・ジオン艦隊でも、ロンド・ベル艦隊を捕捉した。

 シャア「やっと来たか。長かった戦いもこれで終わりにする」
 ナナイ「総帥、ギュネイを出しますか」
 シャア「そうだな、そうしてくれ」

 出撃の命令を受けたギュネイ・ガス少尉は、MSN-03ヤクト・ドーガで出撃した。
 他にも青いANS-119ギラ・ドーガを駆るレズン・シュナイダー少尉がギラ・ドーガ部隊を率いて出て来た。

 ギュネイ「ミサイルが来る! 何だ異常に熱量の高いのがある。ファンネル、行け!」

 しばらくすると巨大な爆発が5.6発生した。

 シャア「核か、やるなブライト。通常のミサイルに混ぜて来るとは」


 ロンド・ベル艦隊の三波に渡る核ミサイル攻撃は全て阻まれた。
 後はアクシズに突入して内部から爆薬で採掘坑道を破壊し、アクシズを二つに分断地球落下コースから外す作戦であった。

 アクシズにラー・カイラムを接近させる為、MS隊が発進した。
 いつもはジェガン隊を率いてケーラが先陣だったが、今回アムロが単機で飛び出して行った。
 その戦い方は何故か鬼気迫るものがあった。
 シャアとの因縁の対決の決着をつけようと、それを阻むものを粉砕していたのか。
 実は違った、今アムロの脳裏には因縁の相手シャアではなく、嘲笑する悪魔が浮かんでおり八つ当たりをしていたのだ。
 レズンがギュネイが、モブの様に宇宙に消えた。
 ネオ・ジオンMS全てがアムロには、自分を嘲笑する悪魔に見えていた。
 νガンダムのフルサイコ・フレームが、アムロの感情に強く反応し赤く発光していた
 ロンド・ベル隊のMSは、危なくて近づく事が出来なかった。


 ネオ・ジオン艦隊旗艦レウルーラで、その様を見ていたシャアが勘違いをしていた。

 シャア「流石はアムロ。それでこそ倒しがいがあると言うものだ。出るぞ」
 ナナイ「総帥。お気を付けて」
 シャア「長かった因縁に決着をつけてくる」

 シャアが愛機MSN-04サザビーで出撃していった。


 ラー・カイラムはネオ・ジオンの妨害を、一つも受けずにアクシズにたどり着いた。
 ブライトを先頭にプチモビ部隊がアクシズ内部に侵入した。


 遂にアムロとシャアが激突した。
 サザビーを視認した途端、νガンダムの発光現象が更に激しさを増した。
 サイコ・フレームの共鳴作用であろうか。

 シャア「アムロ! 長かった因縁もこれまでだ」
 アムロ「・・・・・・・・・・」
 シャア「フッ。言葉は不要か。では行くぞ。アムローーー!!」
 アムロ「リズーーーー!!」
 シャア「えっ?」

 フルアーマーνガンダムのアーマーが、反転していき全てサイコ・フレームに変わった。
 そう後に作られるUCガンダムの、デストロイドモードの様に。
 アムロには見えていないが、コックピットの右側のモニターに『NT-D』と。


 その様子をラー・カイラムの戦闘ブリッジで、リズは観察して端末に入力していた。

 リズ「NT-D発動と」

 ブライトが留守のラー・カイラムを預かる、副艦長のメランがリズに聞いた。

 メラン「リズ中尉。アムロ大尉のあれは何だ?」
 リズ「ああ。あれは通称『ニュータイプ・デストロイヤー』と言われるシステムです」
 メラン「何だ、その物騒な名前は」
 リズ「名前の通りですね。敵のニュータイプを抹殺するシステムです」
 メラン「抹殺・・・・」
 リズ「はい」

 メランは初めてリズに恐怖を抱き、アムロが悪魔と言った意味を理解した。
 メランは副長席に座るリズを見た。
 悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべそこにいた。


 ブライト達がアクシズに爆薬を仕掛けて戻って来た。

 ブライト「メランご苦労。爆破準備が整った。急いでアクシズから離れるぞ」

 だが副長のメランを始め誰も返事をせず、モニター画面にくぎ付けとなっていた。
 その様子にブライトもモニター画面を見て驚いた。
 形状が変わっているνガンダムと、一方的にやられているシャアのサザビー見て。

 ブライト「何だ、これは! 一体どうなっている」
 リズ「アムロ大尉がシャアに圧勝しているとこです。何か?」
 ブライト「それは見れば分かる。何故そうなっているかと聞いている!」
 リズ「はい。アムロ大尉が『ニュータイプ・デストロイヤー』を発動させたからです」
 ブライト「何だ、その物騒な名前は」
 リズ「同じ事を。敵のニュータイプを抹殺するシステムです」
 ブライト「抹殺・・・・」
 リズ「はい」
 ブライト「何故そんな物を積んだ?」
 リズ「勝つ為です。何か?」
 ブライト「・・・・・・・・」

 ブライトも初めてリズに恐怖を抱き、アムロが悪魔と言った意味を理解した。
 ブライトは副長席に座るリズを見た。
 悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべそこにいた。

 リズ「それより大佐急がなくて良いのですか」
 ブライト「何をだ?」
 リズ「先程、爆破準備が整ったと言われていましたが」
 ブライト「・・・・急速上昇だ、急げ! 時間が無い」

 戦闘ブリッジの時が動き出し、ラー・カイラムは急上昇を始めた。


 アムロ対シャアの戦いは既に決着がついていたが、νガンダムが止めようとしなかった。
 サザビーは既に大破しており、シャアは脱出しようとしているがシステムが動かない。
 νガンダムが『サイコミュ・ジャック』を使用し、システムを乗っ取っていた。
 アムロは既に正気に返っていた。
 だから、必死にシステムを止めようとするのだが、操作が出来ないでいた。

 アムロ「リズ中尉。システムを止めてくれ。このままではシャアが死んでしまう」
 リズ「殺せば止まりますよ」
 アムロ「リズ。今はふざけている場合じゃないんだ。頼む、止めてくれ」
 リズ「ふざける? ふざけていませんよ。シャアを殺しなさい!」

 リズの表情が変わった、いつもの嘲笑は無く怒りの顔に。

 リズ「何故私がシャアを助けなければならない。こいつは沢山の人を殺した死ねばいい」
 アムロ「リズ?」
 リズ「私の家族は、仲間は、みんなラサにいた。お前等の無能でこいつが5thルナを落としみんな死んだ。フォンブラウンに出かけていた私だけが生き残った。責任を取って殺せ、それも出来ないのか無能共」

 周囲が凍り付いた、5thルナの被害者がいるのは、分かっていたいやつもりだった。
 それがこんな近くにいた、驚きと戸惑いでみんな動けなかった。

 ブライト「リズ・・・・すまない。私が」
 リズ「私に言ってどうなる。死んだ者は生き返りはしない。さあ殺せνガンダム。そいつがみんなを殺した奴だ。生かす価値も何も無い潰せ」

 νガンダムの発光現象が更に高まったその時、赤い発光が柔らかい暖かな緑色に変わった。
 そしてνガンダムのボディから「サイコシャード」が浮き出て来た。
 νガンダムは両手をサザビーに優しく当てると、脱出カプセルを残しサザビーを消した。

 リズ「何故だ! νガンダム。そいつの命を何故助ける。助けるなら、家族を、仲間を・・・・」

 リズはその場で泣き崩れた。

 アムロ「リズ中尉。この光は君の本当の心の光だ。暖かく優しい光」
 シャア「何て暖かな光だ・・・・・・・」

 その光は戦場を包み込んだ、そして誰の心からも戦意を消し去っていった。
 ただ一人を除いて、ラー・カイラムの戦闘ブリッジにいた全員が気付かなかった。
 その場に泣き崩れていた少女がいなくなっていた事に。
 ラー・カイラムからプチモビが1機、アクシズに降下して行った事に。


 アクシズが突然、爆発を始めた。

 ブライト「まだ爆発時間じゃない。今爆発させるとコースが狂う」
 メラン「司令! リズ中尉かいません」
 ブライト「まさか!」

 ラー・カイラムのカメラがアクシズを映し出した。
 1機のプチモビが爆発の中にいることに気付き拡大した。
 プチモビの中に悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべていた。

 リズ「もういいわ。シャアの作戦って言うのが気に入らないけど」
 アムロ「リズ何をする気だ」
 リズ「家族と仲間の元に行くの。そして二度と誰も近寄らせない様にするのよ」
 メラン「司令このままですと、アクシズの後半分が地球に落ちます」
 ブライト「なんて事を」
 リズ「さよなら、それなりに、楽しかったわ」

 悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべていた。

 アムロ「νガンダムは伊達じゃない。石ころの一つぐらい」」
 リズ「アムロ。チェーン准尉に謝っておいて、あなたの作品を壊してごめんてね」

 νガンダムのフルサイコ・フレームから爆発が複数起きた。
 暖かな光が消えて行き、コックピットの灯りも消えて行った。

 アムロ「動け、動け、動いてくれνガンダム!!」
 リズ「残念ね。漫画だとここで、奇跡的に動くのでしょうけどね」
 ブライト「ラー・カイラムをぶつけて軌道を変える」
 リズ「無理よ」

 ラー・カイラムが突然激しく揺れた。

 アストナージ「ブライト!! 動力炉で爆発が起きた今消化に当たっている」
 リズ「誰にも邪魔はさせないわよ」
 メラン「司令もう無理です。阻止限界点を越えました」
 ブライト「なんて事だ。リズ」

 アクシズが落下する炎の中で悪魔が勝ち誇った笑みを浮かべていた。
 地球は冷たい星になった。

 
 

 
後書き
 えーと多分クエスとハサウェイがいないと言われる方へ。
 5thルナ直後にアムロはフォンブラウンに行きましたので会っていません。
 又アクシズ戦までνガンダムを作っていましたので、ロンデニオンコロニーでもあってません。
 ただしシャアとは会えるよと言う方はおしゃる通りですが邪気が2人になるとアムロが持たないので外させていただきました。(クエスまでモブ扱いするとファンから苦情がきそうなので)
 最後が暗くなりましたが、作者も何故?と思っています。
 ありがとうございました。 
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