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夢にまで見たが

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第二章

「オマール海老を買ったら」
「それでか」
「料理出来るから」
「スープもか」
「他の料理もね」
「そうか、じゃあ海老自体はな」
 夫は妻の言葉を受けてこう言った。
「僕がネットで取り寄せるな」
「そうしてくれるの」
「今は店に売っていないものでもな」
 少なくとも家の行きつけスーパーには普通の海老は売っているがオマール海老は売られてはいない。
「ネットで買えるからな」
「だからオマール海老をなの」
「ああ、買う」
 そうするというのだ。
「そしてな」
「早百合にも彩花にもなのね」
「食べさせるか」
「そうするのね」
「ああ、そうしよう」
 こう二人で話してだ、まずは夫がネットでオマール海老を注文した。そしてその注文が届いてからだ。
 彼は父としてだ、夕食の時に娘達に言った。
「二人共オマール海老を食べたいって言ってたな」
「うん、スープね」
「オマール海老のスープね」
 早百合も彩花もすぐに答えた。
「絶対に食べたいわ」
「どんな味か」
「そうだな、オマール海老買ったからな」
「お父さんが買ってくれたの」
「そうしたの」
「そうだ、そしてな」
「明日にお料理するから」
 今度は母が二人に話した、優しい顔で。
「だから楽しみにしておいてね」
「それじゃあ」
 彩花はその話を聞いてこれ以上はないまでに明るい顔になってそのうえで言った。
「お友達読んでいい?」
「お友達?」
「幼稚園のお友達ね」
 満里奈と美奈子のことも言うのだった。
「オマール海老ってどんな味かってお話してたから」
「それでなのね」
「そのお友達も読んでいいかしら」
「うん、いいぞ」
「そうしなさい」
 両親は彩花の言葉に笑顔で応えた。
「じゃあ明日はね」
「皆でオマール海老のスープを食べましょう」
 こうしてだった、彩花はオマール海老のスープを食べることになった。そのことを言われた夜にだった。
 寝る前にだ、彩花はパジャマに着替えて寝る前に一緒の部屋二段ベッドの上に寝る早百合にこんなことを言った。
「明日楽しみね」
「そうよね」
 早百合もパジャマに着替えている、その格好で自分のベッドに上がる前に妹に笑顔で応えた。早百合のパジャマは青で彩花はピンクだ。
「一体どんな味か」
「楽しみで仕方ないわ」
「凄く美味しいのよね」
「絶対にそうよね」
「明日のことが楽しみで楽しみで」
「今日寝られないかも」
 こう言うが二人共寝た、そして彩花は夢の中で白い皿に入った黄色いポタージュに似たスープを飲んだ。飲む時に両親からオマール海老のスープと言われた。
 そのスープの味は何とも言えない味だった、最高に美味しい彩花の大好物のカレーライスの最高の味がした。そうして。
 起きてからだ、彩花は早百合と母に朝食の場で言った。父はもう仕事に出ている。
「夢でオマール海老のスープ飲んだの」
「それでどうだったの?」
「美味しかった?」
「ううん、カレーみたいな味がしたわ」
 大好きなそれのというのだ。
「不思議と」
「そうなの、オマール海老のスープてカレーみたいな味がするの」
 自分も食べたことがない彩花はこう言った。
「そうなの」
「そうだったわ」
「じゃあ今日のスープはね」
「カレーみたいな味ね」
「そうなのかしら」
「それは食べてみてからのお楽しみよ」
 母は今は笑顔でこう言うだけだった。 
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