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名無しの複数世界探索物語

作者:月波
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第二部 Re:ゼロ編
第一章
  5,異世界での就職

 
前書き
…ヤバい「命に嫌われている」にハマった


感想欄にあったアドバイスを今回から適用してみました


画像の投稿が出来ない(;へ:) 

 
背中を押し返す弾力を感じた


石の様に硬い感触では無く柔らかい布団の様だ…


…ん?布団??

「ッ!?」


勢いよく起きたが鋭い痛みに見舞われる


…痛っ…


「姉様姉様、お客様は傷口を開いてしまったようです」

「レムレム、お客様はお腹を壊してしまったようよ」


初めて聴く可愛らしい声、二人の息が合う会話


きっと双子…恐らく18位の女の子と予想できた


なんとか痛みを堪えて声がした方を見る


「誰だ、あんたら」

「カミヅキ!!」


バン とドアが開く音にびっくりして全身に力が入った


さっきより痛みが増し、血が流れ出す


「カミヅキ!?」

「静かに入ってくれないとこっちが危ないよぅ」

「…」


上からエミリア、ボク、双子だ


「どのくらい眠ってた?」

「半日位よ…よくその傷で無事だったわね」

「足りない記憶の補完をお願い出来る?」

「それに関してはレムが…」


双子の青髪の方が怖ず怖ずと出てくれた

「腸狩りのエルザからの痛手を受けたお客様は…」


身振り手振りを交え、事細かに説明してくれた


正直したくないけど要約すると


「エルザに腹を切られたボクはエミリアの回復魔法の応急処置をうけた」


次に

「マナ(魔法力)が枯渇してきた為、ここに運ばれ治療を受けている」


との事だった


「ありがとう、メイドさん」

「これがレムの仕事ですから」


一礼して下がった


「ここって何処?」

「ここはロズワール邸…大きな家と思って貰えばいいわ」


くぅ とエミリアのお腹が鳴った


「プッ…痛てて…」

「ちょっと…笑わないでよ…」


顔を朱くしてそっぽを向くエミリアも可愛い…(* ̄∇ ̄*)


「エミリア様、もうすぐ朝食が出来ますのでご支度を」

「ありがとう、レム」


バタン と二人が出て行った


「ごめんなさい、私の力不足で傷を治せなくて…」

「いや、むしろ塞いでくれてありがとう」


ここで目覚めてからあの粘つくような能力への抵抗が消えていた


「…ねぇ、エミリア…」

「どうしたの、急に?」

「ボクの身体に何か異変は無かった?」


思い切って聞いてみた


「特に…見当たらなかったわ」

「そっかぁ…ならいいや」


それからは来たときの服装に着替え、エミリアに連れられて食事を取った

その際に

「何かお礼がした~いなっ」


とロズワール様がおっしゃる…


「そうよ、こっちにも借りがあるんだから…」


四人+一匹の視線が集中する

…高速思考移ろうかな

まず、最初にするべき事を考えよう

①リンガ売りのオッサンのとこでリンガを買う

当然、必要になるのは金だ

②見を守る手段・道具が欲しい

これは盗品蔵での出来事からの教訓だ

よし、決まり!これ以上考えないぞ!

ここまでおよそ2秒


「じゃあロズワールさんの件はボクをここで雇う でいいか?」

「もちろんだ~よ」

「ありがとう。エミリアの件は…護身用に武器が欲しいな」

「そ、そんなことでいいの!?」

「もちろんだよ?」

「武器…なら沢山あるけど持てるの?」

「そこは主人公補正でなんとかなるさ」


首を傾げるエミリアだった


やや騒がしい朝食を済ませた後に更衣室に向かった


「素晴らしいです」

「そうね、レム」


どうやら一番小さいタキシード?だか背広を着てみた

サイズはピッタリだ

「肩幅も足の長さも胸板もピッタリとは…」

「そんなに合う服もあるんだなぁ…」


自分でもビックリした…


「さて、お客様もといr…」

「いや、ここに来たからには名前を変更させてもらうよ」

「何故です?」

「生まれ変わる とか 新しく始まる という意気込みだよ、レム」

「そうですか、それでは何とお呼びすれば?」

「月読 夜刀 …ヤトって呼んでよ」

「分かりました、お客様もとい夜刀君」


ぺこりとお辞儀される


「そ、それにここで働くんだからそんなに畏まらなくても…」


正直、恥ずかしいのだ


…えっと……

「仕事…とは具体的に何をすれば?」

「主にレムの手伝い 掃除 洗濯 炊事 裁縫…」


随分と量があるんだなぁ…


「…分かったかしら」

「了解しました、姉様っと」


早速、作業に取り掛かるとしますか


最初に取り掛かった作業は昼食作り


「ヤト君、あなたは料理の方は如何ですか」

「得意だけど…詳しくは知らないから教えてくれると助かるな」

「分かりました、それでは芋の皮剥きから」


ふむ…これはよくやってるから慣れてるんだよな


少しは見返すチャンス到来…かな?


ナイフを芋に当て、回転させていく


薄皮を残し、表面のみ剥いでいく

「驚きました、凄まじい速さと正確さです」

「そういってもらえて光栄だよ」


気がつけば10を超え20を超え…


開始から5分程で全ての皮剥きを終わらせた


双子姉妹は目を白黒させ思考停止のようにみえる


「驚いたわ、ヤト…あなたは料理はできるのね」

「料理は 得意だからね」




「次は掃除よ」


大浴場のモップ掛け、ブラシ掛けをするのだが


「布…いらない布はあるかな?」


勘が鋭い人なら分かるだろう


雑巾だ


浴場を一通りやった後に雑巾で磨いていく



「驚きました、掃除の速さも凄まじいです」


「普段からやってただけだよ」


…気がつけば日が暮れて濃紺色に染まるところだった


夕食を終え、風呂を済ませるとベッドに潜った


今日は色々あったけど、悪くない!


そんな考えが浮かんだので記憶が途切れる程深い眠りに落ちた

                                              続く 
 

 
後書き
ようやく文字数安定してきた気がします

次回も2000字以上で楽しんだもらえるお話にしたいです

今回も、ありがとうございましたm(__)m 
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