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星河の覇皇

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第六十六部第一章 新兵器その三十六

「鶏肉ならばな」
「畏まりました、それでは」
「シェフに伝えてくれ」
「そうさせて頂きます」
 執事は畏まって主に答えた。
「すぐに」
「頼んだ、注文はそれだけだ」
「他にはありませんか」
「一切な」
 そうだというのだ。
「今日も最高の味だった」
「シェフも喜びます」
 クリシュナータの今の言葉にというのだ。
「ではそのお言葉も」
「伝えてもらいたい」
「それでは」
「さて、これからデスクワークでだ」
 それでと言うクリシュナータだった。
「途中仕事の合間にだ」
「お身体を」
「動かしたい、ジムに入ろう」
 官邸の中にあるそこにというのだ。
「そこで途中汗を流してだ」
「その後でお風呂にもですね」
「入ろう」
「そして気分転換もされますか」
「そうしたい」
「ではプライベートのご用件があれば」
「頼む」
 家の執事である彼にというのだ、クリシュナータはここでは彼の家の主として執事に話していた。そして。
 執事にだ、こうも言ったのだった。
「公のことはだ」
「はい、官邸の方々にですね」
「伝えている」
 そうしているというのだ、既に。
「そういうことでな」
「わかりました、ではそちらも」
 執事はわかったと答えた、そしてだった。 
 彼は去ってクリシュナータは一人で仕事をしてだった、時間になるとそのジムで汗を流して風呂にも入り。
 戻ってまた仕事に入る、すると今度は軍の情報部の高官達が来て彼に言って来た。
「閣下、どうもです」
「調査の結果ですが」
「連合も我が国の中にかなりの諜報網を築こうとです」
「そして色々とです」
「中央政府の工作員達が入っています」
「各国は動いていないか」
 クリシュナータはその連合を構成している各国のことを問うた。
「彼等は」
「はい、特に」
「各国軍はそれぞれの国から出られないので」
「外に工作員は送り込んでいません」
「各国のマウリア大使館もです」
 こちらもだった。
「人手も設備も足りず」
「外交官達は表の仕事で手が一杯です」
「諜報網なぞです」
「各国は築けません」
「あくまで中央政府だけのものになっています」
 そもそも各国は連合の中に外交の重点を置いていてマウリア、そしてサハラ各国にはなおざりだ。マウリアはその中でもましな方でもだ。
「だからです」
「特にです」
「各国はです」
「諜報網を築く素振りも見せていません」
「あくまで中央政府だけです」
「中央政府外務省、国防省が動いています」
 この二つの省がというのだ。
「国防省の諜報員が多くマウリア入りしだしています」
「そして大使館や領事館にも多くいてです」
「マウリア各地を動き諜報拠点を築いて回り」
「マウリア国民からも協力者を得ています」
「そうした活動も行っています」
「エウロパもそうですが」
 この国もというのだ。 
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