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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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そして大地が消え去った

 
前書き
かなりの勢いで話を進めている現在。メインは戦いなので早くそこに入りたい(笑) 

 
「なんだなんだ?」
「水着の少年たちが兵隊を・・・」
「何てことを・・・」

野次馬の観光客たちが兵隊を殴ってしまった俺たちを見て揉め事が起こるとその場から距離を取り始める。

「お前らそこを動くな!!」

騒ぎを聞きつけようやくやって来た増援部隊。そのおかげで俺たちは完全に囲まれた。

「もう島から出れねぇぞ」
「そんなの問題ないよ~」
「そうね、全員倒せばいいんだもん」

1人慌てているメストさんだが俺たちには焦りなど一切ない。勝ってしまえば何も問題ないのだから。

「こっちは任せてください」
「ウェンディとシリルは鼻がいいからすぐ見つかるよ、お父さん」
「あれ!?俺もそっちなの!?」

バトルの準備が出来てただけにハッピーの言葉にガッカリせずにはいられない。でも、涙を流している少年を見ると俺の良心が放っておけないと言っている。

「行くよ~、シリル」
「はいはい、わかりました!!」

少年を慰めながらお父さん探しの旅に出るためにその場を離れる俺たち。その途中、メストさんからイヤらしい視線が飛んできて寒気がしたが、それを払い除けるようにその場から退散した。

















「ナツさんたちすごい暴れてるみたいだね」
「俺も参加したかったなぁ」

遠く離れていても今の俺たちには彼らが戦っている音が聞こえてくる。でも、マスターが勝機を見出だせないほどの相手なのにナツさんたちに全く歯が立ってないようだけど、本当に強いのかな?

「あいつらのことは今はどうでもいいのよ」
「うんうん。早くお父さんを探してあげないと~」

男の子を慰めながら手を繋いであげているシャルルとセシリーからそう言われて本来の任務に戻る。でも、お父さんがどんな人かわからないと、見つけようがないんだよな。

「ねぇねぇ、君のお父さんってどんな感じの人?」
「うんとね―――」

彼が答えようとしたその時、辺りが揺れ始める。その震動に耐えられず少年とハッピーは尻餅をついていた。

「なんだこれ?」
「シャルル、セシリー、空へ」
「わかったわ」
「任せて~」

姿勢を低くしていたけどなかなか修まらない震動に違和感を覚えてセシリーたちに抱えてもらい空へと飛び立つ。

「あれ!?」

上空へと飛び上がっているはずの俺たち。しかし、何かがおかしい。

「空に上ってるのに・・・」
「地面との距離が離れない!!」
「セシリー!!向こう!!」
「海の方に回って!!」

このままでは再び地面に足がつくと思われたので陸地から大きく離れることにした。そこで俺たちは唖然としていた。

「なっ・・・」
「そんな・・・」
「ウソでしょ・・・」
「島の形が変わってるよ~!?」

上空へと大きく伸びた形に変化しているカラコール島。天変地異かはたまた人災なのか、とにかく訳がわからないことになっている。

「ナツさんたちを探しに行くよ!!」
「うん!!」
「あいさー!!」
「わかったわ」
「オッケ~!!」

どう見ても自然災害とは思えない変化は気になるけど、ナツさんたちが無事なのかの方が今は重要だ。それを確認しようと彼らを探そうとしたら、今度はカラコール島が目の前からいなくなった。

「「「「はっ!?」」」」

もはや何がなんだかわからない。島にいたと思われる観光客たちは全員に海に落とされ助けを求めて叫んでいる。

「みんなを助けないと!!」
「どうやって!?」
「僕たちじゃ持ちきれないよ!?」

数多の人が海に投げ出されていることもありセシリーたちでは到底救出しきれない。俺は周辺を見渡すと、近くに大きな船がいくつか見える。

「漁船団だ!!俺、助けてくれるようにお願いしてくる!!」
「私も行くよ!!」
「オイラも!!」

全員で近くで漁をしていた漁船団に救助を要請しに行く。でも、一体何が起こったのかわけのわからない俺たちはどう説明すればいいのか、頭を悩ませることになった。
















「早く乗れ~!!」
「溺れる!!」
「こっちにロープを!!」
「行方不明になってる者はいないか!?」

いくつもの大きな船が海で助けを求める人々を救助している。事情を詳しく知っているらしいエルザさんがそれぞれ知り合いがいるかを確認するようにと指示を飛ばしていた。

「島にいた人は全員乗船できそうね」
「助かったぜ、シリル、ウェンディ」
「い・・・いえ・・・皆さん無事でよかったです・・・」

とりあえず遭難者もいないようだし大丈夫なんだろうけど、俺たちは大丈夫ではない。今にも吐きそうになっている俺とウェンディ、そしてナツさんは必死に船酔いと格闘していた。

「うう・・・」
「メストさん・・・だ・・・大丈夫ですか?」
「あんたもね」

敵のやり手の兵隊と遭遇してしまいボロボロになっているメストさん。彼をウェンディは気遣うが、それよりも俺たちの方が具合が悪そうだ。

「治療したいのは山々なんですが・・・」
「ごめんなさい・・・うまく・・・回復の魔法が・・・」

治せるのは俺たちだけなのに肝心の俺たちが全く魔法を使えない。それとは話は変わるが、船で偶然にも男の子のお父さんが見つかったらしく、彼はそちらへと向かっていったのですでにここにはいない。

「ねぇ、これからどうする?」
「降ろして・・・」

ナツさんの背中を擦っているルーシィさんがエルザさんに指示を煽る。

「そうだな。まずは例の・・・諜報員を―――」

腕組みをしてこれからのことを考えていたエルザさんが突然消える。それに続くように俺たち全員がどこか部屋のような場所へと転送された。

「大丈夫・・・俺の・・・魔法だ」
「いきなり瞬間移動使わないでよ!!」
「びっくりしたじゃん~!!」

今のはメストさんの魔法だったようで別に敵から拉致された訳ではなかったらしい。だがそれ以上に俺たちにはこれはありがたいことだった。

「おお!!ここ乗り物じゃねぇ!!」
「わぁ!!」
「気分がいいですよ!!」

水を得た魚のように走り回る滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の3人。晴れやかな気持ちになっている俺たちと対照的に、エルザさんたちはある疑問をメストさんに投げ掛けた。

「どこなんだ?ここは」
「位置的にはカラコール島の近海の・・・海中だ」
「海中!?」

外を見るとたくさんの魚たちが泳いでおり、それを見てハッピーは大興奮だが、他のメンバーたちは動揺を隠しきれない。

「諜報員とは接触できていたんだ。この座標へ飛べという指示だった」
「妙な場所だな」
「海中の神殿」
「ここ・・・仕切りないじゃん・・・」

ルーシィさんの言葉で俺たちはこの神殿に窓がついていないことに気が付いた。すると、調子に乗ったナツさんがそちらに向かって顔を出す。

「すげー!!これ・・・ぼおびうびぶびばんば?(どういう仕組みなんだ)?」
「俺もやる!!」
「危ないよ、シリル、ナツさん」

乗り物から解放されたことでテンションが高くなっている俺たちは笑っていると、急に海の中の神殿が揺れ始めた。

「今度はなんだ!?」
「メスト!!」
「わ・・・わからん」
「ちょっとこれ・・・動いてない?」

徐々に海底から浮き始めたかと思ったら、周りを支えていた柱が外され俺たちがいる本体だけが猛スピードで動き始めた。

「「「乗り物ぉぉ・・・」」」

大丈夫かと思っていたのに本当は乗り物だったなんて・・・またしても極度の吐き気に襲われた俺たちはその場に倒れる。
「ようこそ」
「「「「!!」」」」
「誰かいたー!!」

女性の声が聞こえ全員がそちらを向く。声がした方には椅子があり、それがひっくり返ると見知った顔がいた。

「移動神殿オリンピアへ。艦長のソラノだゾ」

それは六魔将軍(オラシオンセイス)のエンジェルだった。水着姿の。

「エンジェル!!」
「なんで水着なんだ?」
「海だから・・・って、アンタは全裸になるな!!」
「隠して隠して~!!」

脱ぎ癖のあるグレイさんはどこかに海パンを投げてしまったようでシャルルとセシリーが怒鳴ると、彼も慌てて大事なところを隠す。

「諜報員ってまさか・・・」
「正解だゾ」
「なぜエリックにしなかった?」
「あいつにするとマズイことまで聴かれちまうんだ」

立ち上がってこちらに歩いてくるソラノさん。ルーシィさんたちの後ろでエルザさんとメストさんが何やら話していたが、誰もそれを気にせずソラノさんに冷たい眼差しを向ける。

「あんたが敵にバレて・・・」
「島まで逃げてきたせいで」
「大人気の観光地が~」
「島が消えた」
「私だって命からがら逃げてきたのよ!!」

カラコール島が消えた原因となったソラノさんだが、それを言うのも酷な話だろう。俺はそれよりもこの神殿を止めてほしいけど・・・

「ま・・・メストには借りがあるからね。今回だけは手を貸すけど、仲間になったわけじゃないゾ」
「ありがとうエンジェル・・・そ・・・ソラノ?」

敵の情報を手にいれてくれた彼女に感謝の意をルーシィさんが伝えると、ソラノさんは彼女のビキニに手をかける。

「カレンを殺したのは私。忘れちゃダメだゾ」
「・・・」

悪にしかなり得ないのか馴れ馴れしくなってきた彼女に釘を指すソラノさん。ルーシィさんはその態度に何も言えない。

「よせ、ソラノ」
「はいはい」

エルザさんにたしなめられて彼女は手を離す。ルーシィさんはずれたビキニを直していた。

「あの・・・お聞きしたいんですが・・・」
「これ・・・どこに向かってるんですか?」
「地獄か?」

そんな中俺たち3人は早くこれを止めてもらうために行き場所を尋ねる。できることなら近場で停止してくれればと思うんだけど・・・

「マカロフのところだゾ」

さらっと答えたソラノさん。しかし、それには俺たち全員思わず固まった。

「お前・・・マスターの居場所を突き止めたのか?」
「見直した?」

茶目っ気のある笑みを見せるソラノさん。彼女がマスターの居場所を突き止めたことにグレイさんたちは歓喜していたが、俺たちはこれが当分止まることがないことを知り、絶望感に浸ることになった。



















それから数日後のある日、アルバレス帝国の首都は異様なまでの盛り上がりを見せていた。

「あ!!帰ってきた!!」

城から城下町を見下ろしていた黒髪の女性はそう言って階下へと降りていく。その隣の部屋では、羊羹を食べている眠たげな目をした髪を後ろに流している男が盛り上がりの中心にいる人物を見ている。

はへっへひたほひふほほは、はほはふは(帰ってきたということは、まもなくか)

上着を羽織って彼は部屋から出ていく。その表情は、まるで血に飢えた獣が獲物を見つけたような、不敵な笑みを浮かべていた。













第三者side

「おかえりなさいませ、陛下」

アルバレス帝国の城で陛下と呼ばれた男を真っ先に迎え入れたのは銀色の髪を束ねた眼鏡の青年。問題は、彼が迎え入れた人物だ。

「ただいま、インベル」

その男は大陸(イシュガル)にて最凶と称される黒魔導士、ゼレフなのだから。

「早速だけど“16(セーズ)”を全員集められるかい?」
「すぐには・・・」

ゼレフの願いに“冬将軍インベル”は申し訳なさそうに答える。

「あれ?僕は呼ばれて来たんだけどなぁ、ホッパー」
「すみません。予定よりも出国に時間がかかったもので、いつになるかわからないと連絡しておりました」

そう答えたのは黄緑色の髪をしている男、ホッパー。彼は以前フィオーレ国王暗殺を企て騒ぎを起こし、ゼレフを呼び寄せようとした張本人だ。

「いつ吹くと知れない春一番を予期することは、誰にも出来ません」
「おやおや、僕は気まぐれな風かい?」
「風・・・黒い風。いや・・・死をもたらす暗黒の嵐」

自由気ままなゼレフに嫌味を言ったインベルの後ろから金髪の女性と色黒の男が姿を現す。

「皇帝に春の風など似合うまい」
「砂漠!!そうさ、たんたは死の大地に舞う砂塵がいい!!」

インベルの例えを否定したのは“戦乙女ディマリア”と“砂漠王アジィール”。その声を聞いたゼレフは後ろを振り返る。

「ディマリア、アジィール、元気そうだね」
「2人とも、陛下に対する言葉にはもう少し―――」
「いいんだよ、インベル」

アルバレス帝国皇帝のゼレフに対する話し方にインベルが注意しようとするが、それは穏やかな性格のゼレフによって阻止された。

「そういう陛下もお元気そうで・・・ずいぶんと明るくなられた」

そこにまた新たに1人、今度は白い髪と髭を伸ばし、大きな杖をついた老人がやって来る。

「そうかな?」
「答えは出た・・・ということですかな?最終決戦(ラグナログ)の」

“魔導王オーガスト”(よわい)80は越えているであろう風貌ながら、その雰囲気なただならぬものを感じさせるほどにキリッとしていた。

「イシュガルでは竜王祭と言うんだよ」
「戦い!!いい!!いいぞぉ!!」

そこにいた全員が2人の会話に笑みを浮かべる。アジィールに至っては、頬を高揚させ今にも飛び出さんばかりだ。

「イシュガルとの戦いってことでいいのよね?陛下」

そこにさらに1人・・・いや、黒髪の女性の後ろからもう1人男が現れる。

「やっと復讐ができてうれしいかい?リュシー」
「えぇ!!もちろん!!」

“破壊の女神リュシー”、カミューニ、ノーランと並ぶBIG3と言われた彼女は、あろうことかイシュガルと敵対するアルバレスの幹部に就任していた。

天海(てんかい)もわざわざ出迎えに来てくれたのかい?」
「戦いが始まるからな」

その男が登場した途端、笑っていた16(セーズ)のメンバーたちの顔が険しいものになった。だが、ゼレフは全く気にした様子もなく、“天下無双天海(てんかい)”はアジィールのように、戦いを楽しみにしているのか不敵な笑みを見せ続けている。

「陛下・・・旅からのご帰還!!まことに喜ばしい限りでございます!!おっと・・・」

そこにまた新たに1人の老人がやって来た。だが、彼からは他のものたちのような魔力は感じない。彼は陛下に近付いていったが、何か問題があったのか足を引きずりながら後退する。

「心配しなくていい・・・ここ数年、アンクセラム神は機嫌がいい」
「いやはや・・・私ごときでは近付いただけで魂を抜かれかねませんからね」

ヤジールはゼレフの矛盾の魔法により死なないようある程度の距離を取るようにしているようだ。そんな彼の後ろから、1年前より髭が伸びたマカロフが現れる。

「陛下のご不在中にイシュガルからの使者が来てるというお話は耳に届いてますな?」
「うん、聞いてるよ」
「どうしても今すぐ会いたいと申すもので、お目通しだけでもと思いまして」

マカロフが対面を急いだのには理由があった。それはもちろん、なぜゼレフがアルバレス帝国の皇帝になっているのか、ということである。

「ヤジール様、宮殿に他国の者を招くときは正式な書類を作成して―――」
「いいよ」

規則にきびしいインベルがヤジールの行動を責めるがゼレフがそれをまたも遮る。マカロフはそれに一瞬躊躇ったものの、片膝をついて頭を下げる。

「お・・・お初にお目にかかります・・・陛下・・・」

周りからは一国を束ねるものに対して緊張して言葉がうまく出ないようにも見えるが実は違う。ただ、彼は最悪の黒魔導士に頭を下げることが非常にみっともないことだと考えてなんとか言葉を絞り出したのだ。

「2人だけにしてくれるかい?」

ゼレフはそれを察すると、彼をつれて宮殿内の広場へと足を運んだ。










「お主は皇帝スプリガンなのか?それともゼレフなのか?」

最も気になったことを問いかける。ゼレフは彼に背を向けたまま、城下を見下ろしつつ答えた。

「両方だよ。君たちにとってはゼレフ、西の大陸(アラキタシア)ではスプリガン。まぁ・・・どちらかと言われればゼレフなんだろうね」

黒魔導士ゼレフであり皇帝スプリガンでもある彼は、そうなった経緯を話し始めた。自分がこの世界で生きる意味を探し続けていること、竜王祭の準備をしてきて、何百年か前にこの大陸で国を作ることにしたこと、そして今では多くのギルドを吸収して大国となったこと。

「ルーメン・イストワールを手に入れるためか」
「隠す必要はないよ。正式名称は知っている。妖精三大魔法のさらに上位、秘匿大魔法『妖精の心臓(フェアリーハート)

ゼレフの口からその言葉を聞いた瞬間、マカロフは全てがわかったかのような顔をする。

「これで全てに合点がいった。お主がゼレフだから、妖精の心臓(フェアリーハート)を狙っているということか」
「そうだね・・・だけど、そう決めたのは最近の話だよ。元々はアクノロギアに対抗するために集め出した“力”なんだ、帝国は。
10年前に進軍しようとしたのも僕の意志ではない。“16(セーズ)”にも歯止めの効かない子がいてね。あの時は僕が止めたんだ、まだその時ではなかったから」
「評議院の保有していたエーテリオンやフェイスを恐れてではなかったのか?」
「もちろんそれもあった。こちら側にも甚大な被害が出ただろうね。だが今のアルバレスならイシュガルにもアクノロギアにも負ける気はしない」

マカロフの読みとは違い、スプリガンはただ攻めるべき時を待っていただけだった。そしてすべての準備が整ったことを告げた彼は、口元を緩める。

「交渉の余地は無しか・・・」
「残念だけど。本当の竜王祭が始まる。黒魔導士、竜の王、そして君たち人間。生き残るのは誰なのか決める時が来たんだよ」
「戦争を始めるつもりか」
「殲滅だよ」
「貴様に初代は渡さんぞ!!」

戦いが始まる前にゼレフを討とうとしたマカロフ。しかし、それよりも早くゼレフはマカロフを魔法で封じ込める。

「君には少しだけ感謝しているんだ。ナツを育ててくれてありがとう」
「・・・!?」

マカロフは彼の言葉の意味がわからない。ゼレフは自分とナツとの関係性を話すことなく、マカロフを魔力の球体に閉じ込める。

「すぐに楽にしてやろう。そして体をナツに届けよう。怒るだろうな・・・僕を壊すほどに」

弟の怒る姿を思い浮かべて笑いが止まらないゼレフ。彼の魔法によりマカロフは苦しみ悶える。

「最後に言い残すことはあるかい?」
「うう・・・醜い・・・悪魔め・・・」
「おしいね。スプリガンというのは醜い妖精の名前さ」

そう言ってトドメを刺そうとした瞬間、マカロフが決める。ゼレフの目が捉えたのは、瞬間移動の魔法を駆使してマカロフを救出したメストだった。



















シリルside

シュンッ

「「「「「!!」」」」」

マスターの救出のためにと瞬間移動(ダイレクトライン)で城へと乗り込んだメストさんを待ち構えていた俺たち。そこに、マスターを抱えたメストさんが帰ってきた。

「じーさん!!」
「マスター!!」
「じっちゃん!!」
「マスター!!」
「わぁ!!」
「お・・・お前たち・・・」

1年間帰還することができなかったマスターが無事に帰ってきたことに涙を浮かべて喜ぶ俺たち。マスターはなぜここに俺たちがいるのかと呆けていた。

「ゼレフ!!ゼレフがいた・・・」

感動の再会も束の間、メストさんからとんでもないことを告げられた。

「ゼレフ」

因縁とも言える相手がいると知り殺気付くナツさん。その俺たちの元に、まだ見ぬ敵が近付いてきていた。

 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。
久々に長かった気がします・・・
この序盤でゼレフの側近として追加されるキャラのうち2人も出しました。1人目は皆さん予想していた通りリュシーです。この作品では割りと早めにオリキャラたちを出していく予定ですのでお楽しみに。 
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