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【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです

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成長期 二回目のサイコロ

生まれ表  100ほど裕福       42


学生時代  100ほど波乱万丈     68


卒業後進路 100ほど原作介入     34


兄弟の数  1なら一人っ子      1



 改めて自己紹介しよう。
 俺の名前は入即出やる夫。
 日本の中間層の生まれで、両親と三人暮らしで生活していた。
 学生時代は結構波乱万丈で、連絡役として地球に降りてきた東雲叢雲(幼馴染のお嬢様設定ってそれ絶対叢雲の趣味だと思う)と、古代守、真田志郎と同年代で『三羽烏』と騒動を繰り広げていた訳だ。
 とはいえ、そんな俺達も進路が別れることになる。

「なぁ。入即出。
 お前の頭だったら宇宙防衛大学にも入れるのだがそっちに行くのか?」

「まぁな。
 宇宙商船大学の方が俺には会っているし、叢雲の家の意向でもあるんだよ」

 卒業式前。
 教室での真田志郎の質問に俺は投げやり気味に答え、即座に叢雲に突っ込まれる。

「何よ。
 やる夫、そんなに私と一緒は嫌なの?」

「そんなんじゃないが、大学卒業後に婿養子で結婚って監獄に入るのも……」

 俺の台詞がそこで止まったのは、叢雲が養豚場の豚を見るような目で俺を見ていたからに他ならない。
 真田志郎の後輩になる新見薫が机に両手をつきながら楽しそうに俺たちを眺める。

「東雲先輩。
 いつも疑問に思っていたんですけど、入即出先輩の何処がいいんですか?」

 新見薫の質問に叢雲は楽しそうに笑った。
 そういう事をいう時の叢雲は決まって左の薬指の指輪を見せる。
 『やっとこれが見せられるわ』と、そう言って泣いたのを知っているのは俺だけ。

「色々あるけど、こいつは最初に私を選んでくれたの。
 で、何だかんだあったけど、その時に私を選び続けてくれた。
 それでこれでしょ?
 自分から望んで牢獄に入る人の台詞言ってあげましょうか?」

「待て!叢雲!!
 それは戦争だろうが!!!」

 ワーワーキャーキャー騒ぐこの日常も悪くはなかったと思う。
 そんな中で、この輪の中心が部屋に入ってくる。

「悪い。遅くなった。
 卒業生答辞なんて引き受けるんじゃなったな」

「結局、ついにこいつには勝てなかったな」
「本当。
 悔しいったらありゃしない」

 古代守の言葉に真田志郎と叢雲が敗北の台詞をこぼす。
 成績では、一位古代守、二位真田志郎、三位叢雲の順で、地味にうっかり属性があった叢雲は成績にムラがあり、そこを古代と真田が落とさなかったというだけだが、三位までの点差2点という大接戦だったのは学校でも語り草になっていた。
 俺?
 一応上位ではありますが。何か。

「古代。
 お前も宇宙防衛大学だっけ?」

「ああ。
 入即出は、東雲の家の復興だろう。
 大変だろうがおめでとうと言っておくよ」

 叢雲の設定は火星移民で財を成した家の一人娘設定である。
 転生という形の身分保障ができない叢雲の場合、情報機関が探ればバレる可能性があったので、更に火星大企業の実験体という裏設定を作っている。
 火星植民時の風土病治療という遺伝子改造が叢雲の特徴的な髪という訳だ。

「まぁな。
 火星圏での植民はほぼ完了し、次は木星圏の植民計画が持ち上がっているだろう?
 これから惑星間輸送は飛躍的に増大するだろうな」

 既に人類は地球だけでなく、月とそのコロニー群、火星とその衛星、金星までその生存圏を広げていた。
 誰が名付けたか知らないが、宇宙大航海時代の掛け声と共に人類は外に外に向かおうとし、人類の未来は明るいように思われていた。
 いずれくる悲劇を知る者はこの場では俺と叢雲しか居ない。

「だが、オールトの雲で明らかに人工発光が確認できたってニュースになっただろう?
 近く調査衛星が送られるみたいだが」

 俺の言葉に真田志郎が口を挟むが俺も叢雲も表情を変えたりはしない。
 なお、その人工発光は、叢雲が作った小惑星基地から発進する叢雲自身の噴射光だったりする。
 俺は楽しそうに未来を口にする。

「案外、宇宙人ってのは近くに居るのかもしれんな。
 その時には、互いに握手ができればいいと思うよ」

「そうだな。
 知的生命体ならば話し合う事もできるだろう。
 まだ見たこと無い異星人と話ができたら、どんなに凄いだろうな」

 古代守のその言葉に俺は作り笑いを作ることしかできなかった。
 なお、この後俺と叢雲は火星に渡り、そこで消息不明となる予定である。



 基地規模  100ほど大規模  70


 増強戦力  100ほど大規模  12


 隠蔽能力  100ほど完璧   80



 ワープアウトしたCR90コルベットが秘密基地に入港する。
 そこで整列するドロイドとクローン兵を見て、銀河帝国の制服でも着ればよかったかとふと思ったのは内緒だ。

「ようこそ。司令官。
 私達の家へ」

「俺達の家だろう。叢雲。
 この基地の説明を頼む」

 言い直して叢雲の手を取るとみるみる赤くなる。
 実にかわいい。

「ええ。司令官。
 この基地は太陽系外縁天体セドナに作られた秘密基地よ。
 エグゼキューター級スター・ドレッドノートの整備と補修をする為にこれだけ大規模になっちゃったけどね。
 おかげで、私以外の戦力整備についてはほとんど手がついていない状態よ」

 エグゼキューター級スター・ドレッドノートの時点で過剰戦力である。
 それの整備運用の基地を作るには200隻の小型艦艇に組み立て型基地まで積んでいたこの船を持ってしても十数年の年月が必要だったという訳だ。

「隠蔽能力もかなり高く作ったから簡単には見つからないはずよ。
 これは基地拡張工事とも絡むけど、こういうのに時間を取られて戦力が増えなかったという訳」

 ガミラスだけでなく、人類の宇宙観測技術舐めてはいけない。
 隠蔽なにそれな叢雲の噴射光を見つけたのだから、隠蔽技術については気をつけないといけないだろう。
 最悪、この基地を放棄して他星系に基地を作る可能性も考える必要があった。 

「で、増えた戦力ってのは何だい?」

「乗ってきたコルベット一隻とT-65B Xウイング・スターファイター30機。
 本当に拡張はまだ始まったばかりなのよ」

 ガミラスの太陽系侵攻は阻止できるだろうが、ヤマトの旅路にはサポートをつけてあげたい。
 そうなると作るのは、彼らへの物資補給ができる輸送船とかになるだろう。

「CR90コルベットとGR-75中型輸送船数隻、XウイングとYウイングの生産を始めてくれ」

「スター・デストロイヤーは作らないの?」

 叢雲の質問に俺は考えながら返事をする。
 過剰戦力のように思えるが、ガミラスとの技術力が分からない以上、確実に打撃を与える手段をとった方が安心だろう。

「地球軍側は接近しての攻撃でガミラスの船を沈めたシーンがあった。
 ならば、戦闘機で近づいてプロトン魚雷は確実な手段になるだろう。
 こっちはクローンもドロイドも居るからな。
 イオン砲の効果があるならば、艦が停止した所をコルベットで接舷して船を乗っ取る」

「あきれた。
 何を見てそんな策思いついたのよ?」

「そりゃ、原作でベイダー卿がやっていたからな」


 戦力増強進捗度 11


 なお、この戦力増強計画は中々進捗しなかった。
 地球側の監視を目を掻い潜っての資源確保と、叢雲自身の維持費がとんでもない事になっていたからである。
 大型建造で戦艦がやってきて資源が空になったと叢雲と笑いあったのは内緒だ。 
 

 
後書き
証拠写真
https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/950621770813288448 
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