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鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――

作者:猫丸
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エド「はぁ~、食った食ったぁ~。」
食べを割った後皆、大の字になって寝っころがった。
アルトは少し仮眠をとることにした。
リンはエドに何か話があるみたいだ……。
リン「すまないナ。」
エド「何が?」
リン「俺をかばったばっかりニ。」
エド「別に。ガキん時の修行に比べたら大したことねぇーし。
   ここが何処だか分かんねぇーのは困るが、とりあえずピンシャンしてるおかげで出口が探せるし。」
リン「前向きだナ…。」
エド「生きることにネチッこいだけだ…。ちょっとでも諦めたら、アルの鉄拳と怒号が飛んで来るからな。」
リン「…ン?」
エド「どうした?」
リンが何かに気が付き立ち上がる。
エドもリンが見ている先を見ていると、あいつらがやって来た。


リン「何か来るゾ…これは…!」
来るものに対し身構えをするリン。
そして、あいつはやって来た。
エンヴィ「あらら…お前達かよ…。」
リン「やはりエンヴィお前…グ八ッ!!」
レンリ「何、下僕のくせしてカッコつけてんだカスゥゥゥゥ!!!」
突然何処からか現れたレンリがリンの顎を殴り上げるぅぅぅ。
シレーナ「……起きて……アルト…。」
アルト「んー? シレーナー?」
シレーナに起こされたアルトが目にしたのは…
ガ王「アルトさーーーーーん、ラブーーーーーー!!!!」
アルト「ギャァァァァァァァ変なクマァァァァァァ?!!!!」
愛の告白をする、ガ王の姿だった…。可哀そうに…。
これがレンリ達が今エド達と合流した瞬間である。



さて、おふざけはこのぐらいにして話を戻そうかなっ♪
リン「やはりエンヴィ…(エ「出口教えて下さーい!!!」えっ?!
   つつしく無いゾ! エドワード・エルリック!!」
エド「ウッセェー!! 生きて生き残ってなんぼなんじゃい!」
リン「軽蔑っ?!」
言い荒らさっているエドとリンにエンヴィが答える。
エンヴィ「残念だけど、出口なんてないよ。」
エド&リン「………?!」
エンヴィの言葉を聞いた途端エドとリンは黙った。
そして、
アルト「や、やめてぇぇぇぇぇぇ(泣」
ガ王「アルトさん好きですぅぅぅぅ!!!」
ガ王のアルトへのアツアツの求愛が始まった…。
だけど、ここはあえて頬って置こう。関わると大変なことになりそうなので…。
アルト「えぇぇぇぇぇぇぇ?!!!」


エンヴィ「とんに余計なことをしてくれた。
     このエンヴィまで芋づるだよ……。」
リン「ここは、何処なのカ?!
   やっぱりグラトニーの腹の中なのカ?」
エンヴィ「腹の中であり、腹の中じゃない。」
皆よく分からないと言った表情をする。レンリを除いてだが…。
エンヴィ「鋼のオチン。錬金術師さんとそこの御嬢さん方はここがここが何処だか気づいてるんじゃないんだい?」
エド「そういや、グラトニーに飲まれた瞬間あの感覚何処かで…。」
シレーナとアルトもエドと同じような表情。
エンヴィ「覚えがあんだろ? あんた過去に経験してるんだから。」
この言葉を聞いてエドとシレーナとアルトは思い出した。
グラトニーにのまれた時の感覚が何に似ているのかを…。
アルト「まっ、まさか真理の扉?!」
エド「でっ、でもあそこはこんな感じじゃ無かった…。」
   真っ白い空間に扉があって…。」
エンヴィ「へぇー、本物はそんな場所なんだ?」
シレーナ「……ほん…もの…?」
震えた声でシレーナはエンヴィに聞く。


エンヴィ「グラトニーはお父様が作った心理の扉の失敗作さ。」
エド「…なんだ…と…。」
驚いているエド達に続けてエンヴィは現実、真実を言う。
エンヴィ「お父様の力をもっても作れなかった。真理の扉のできそこない。
     ここは現実と心理の狭間と言ったところか。」
エド「狭間…?」
エンヴィ「出口も出る方法もありはしない。力尽き寿命を待つだけだ。
     みんな…死を待つしかない。」
リン「出口が無いだト…。」
アルト「そんな……。」
皆驚きを隠せないでいる。ただ一人レンリを除いて…。
ここで死を待つしかないという現実を知ったエドはエンヴィにあたる。
エド「おい…おいおいおい…待てよ…。俺が死んだらアルはどうするんだよ?! 屋草即してんだよ…2人で元に戻るって!
   チクショー、扉だとか作るだとか! そもそもお父様って誰だ?! ブラットレイ大総統かっ?!」
エンヴィ「は、ブラットレイ? へっ、違うねあいつはただのホムンクルスさ。」
エド「……ッ!」
リン「やはりカ……。」
ブラットレイもホムンクルスだと知ったエドはあの質問をエンヴィにする。


エド「第五研究所。人の命を使った賢者の石。ホムンクルス。
   大総統もという事はイシュヴァール戦もお前らが……。」
エンヴィ「イシュヴァール…? あっははは♪ あれほど愉快な仕事はなかったね♪
     知ってるかい、あの内乱が起こったキッカケを?」
 イシュヴァールと聞いた途端、エンヴィの表情が一気に変わった。
エド「確か軍のしょうこうが誤ってイシュヴァールの子供を殺したって…。」
エンヴィ「そう。このエンヴィが子供を打ち殺した張本人。」
エドの怒りが頂点に達し、怒りの大噴火が始まる…。
ゆっくりエンヴィに近づいていく…。
エンヴィ「気持ちよかったねぇ~、あれは。弾丸一発でみるみる内乱が広がって行って…いやぁ~、本当に爽快だったよぉ~。
     あぁ、ちなみにねこのエンヴィが化けたのはイシュヴァールの軍事介入を反対していた温厚派のしょうこう。
     そいつさぁ~、言い訳すらできず軍法会議で裁かれちゃってねぇ~。
     本当に、人間って奴は操りやすい生き物だよ。くっははははははっ。」
エド「テメェーだったのか…。なんの罪もない子供を打ち殺したのは。
   俺達の故郷を壊して、イシュヴァール人を追いやって傷の男という復讐鬼を生み出して……あいつの…ウインリィの両親を奪った天教をテメェー!!!」
怒り爆発のエドが機械鎧の腕でエンヴィの顔を思いっきり殴ろうとした直後、


『ガシッ』
エド「なにっ?! うっああああああああ!!!」
レンリがエドの腕を掴み足を折れるんじゃないかと言うくらい踏みつけた。
エド「レンリ…てめぇ…。」
レンリ「ふふふ♪ 起こり過ぎだよエド。私が出口まで案内してあげるから落ち着いて♪」
全「なにっ?!」
レンリの言葉にエンヴィを含め、皆が驚いた。
エンヴィは出口も出る方法もないと言ったのに、レンリはあると言う。
これはいったいどうゆうことなのだろうか--?   
ガ王「アルトさーーーーん好きですーーーーーー」
アルト「いやぁぁぁぁぁぁ来ないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
シレーナ「…アルトは…まだ……ガ王…に…追いかけ…られて……いました……とさっ…。」


エド「レンリっ! どゆう意味だ、それはっ!」
レンリが足と手を放した瞬間に、レンリから離れさっきの事を聞き直す。
レンリ「どうゆう意味かって…そんなの…」
と言いながら何故かアルトに求愛をしているガ王に近付き…、
レンリ「私についてきたら、すぐにわかるよ♪
    つーか、ガ王ウゼェェェェ!!!」
思いっきりガ王を蹴り飛ばした。
アルトはそれをみて人知れずに助かったぁ…と思って居た…。
相当嫌だったらしい…。
リン「レンリ……。」
この状況はレンリがいかにも怪しく不自然なのでリンは心配そうな目でレンリを見る。
リンはいつどんな時でもレンリの味方なのである。
レンリ「ん?」
そんなリンのまなざしに気が付いたレンリは、
レンリ「じゃあ、出口に行く前にリン!
    お前、僕は一生ご主人様についていくワンって言え。」
リン「えっ?なんデ……」
物凄く絵やそうな顔をするリンにレンリは無言で、
『ガチャガチャ』
レンリ「よし、出来た! じゃあ行くよぉ~みんなぁ~♪」
近くにあった木とリンを手錠でつないでそのまま、他のみんなを出口とやらに案内する。
もちろんリンを置いて。


リン「ちょ、待ってェェェェェ!!! 俺のへの扱いだけひどく無いッ?!」
レンリ「えぇ~、だって~私が一番好きなハガレンキャラはエンヴィなんだも~んbv作者」
リン「なんだそレ…。」
ちなみに銀魂で言うと神威、イナイレで言うと豪炎寺です♪
レンリ「仕方ねぇーなぁ…。」
と言ってレンリはリンの手錠を外してあげる。
なんやかんや言っても優しい奴なのかな?
リン「レンリーアリガトーー」
と言いながらどさくさに紛れてレンリに抱き着こうとしたリンだったが、
レンリ「キモいっ。」
リン「あ。」
平手打ちで落とされた。ちなみにほっぺは紅葉です。




爆笑? コントは終わり今度こそレンリが出口とやらにみんなを案内する。
ついでにガ王も…。
***
レンリの誘導でしばらく歩いていると大きな祭壇のようなものが見えてきた。
近付いて行ってみると……
アルト「なっ、なにっこのブラックホールみたいなのはっ?!」
そう、祭壇の上中央にはまるでブラックホールのような真っ黒いでも中の方はキラキラしている空間の割れ目みたいな物があった。
エド「レンリ、これは…。」
レンリ「時の狭間。」
エンヴィ「時の狭間? 聞いたことないなぁ~。」
皆「なにそれ?」と言った表情をしている。
レンリ「エドの世界。私の世界。誰かの世界。のバランスを保っている場所。
    逆を言ったら、すべての世界を繋ぐ場所。」
と皆に説明する。そして続けて、
レンリ「これに入ったら、羽田氏の世界へ行くよ。」
と言った。
レンリの世界、それはレンリやブルースが生まれ故郷の世界「テレジア」をさす言葉である。



レンリの言葉に皆驚いている。
だが異世界に行くか、ここで死を待つか、彼らには二つに一つの選択肢しかない。
エド「この空間に入ったらお前の世界……テレジア…。」
リン「レンリ……どうしても行くのカ…?」
何か重大な事を知っていると言う感じのリンが思いつめた顔でレンリに聞く。
時の狭間を、
レンリ「当たり前だろ……やっと帰れるんだ…。
    私はやっと…兄ちゃんの願いを叶えることが出来るようになるんだ…。」
見つめ、いやこの先にいる誰かを思い浮かべながらレンリは言う。
そして祭壇の上に上がりくるりと回ってエド達一人一人の顔を見ながら、
レンリ「来るか来ないかはみんなの自由だけど、私は行くね♪
    それじゃ、バイビ~♪」
いつものレンリどうりの別れの言葉を言った後、レンリは時の狭間絵と入って行った。
そして次にリンとエンヴィが祭壇の上に上る。


エド「リン?!」
リン「エド、俺はお前に会うずっと前からレンリを傍で守り続けるって忌めていル。
   だから、オレは行ク。今までありがとう。」
と言ってリンは狭間の中に入って行った。
エンヴィ「ここでお前らなんかと死ぬなんて嫌だね。
     それに、レンリと居た方が面白いからじゃあねおチビさん達♪」
と言ってリン後にエンヴィも時の狭間へと入って行った。
そして次にガ王がアルトを脇で抱えて祭壇に上った。
ガ王「オレとアルトさんは向こうで幸せになります!」
アルト「助けて~~~~~。」
と言った後ガ王とアルトは時の狭間の中へと消えて行った。
残ったシレーナとエド。
エドはまだ悩んでいるみたいだったが、シレーナはもう覚悟を決めているようだ。


シレーナ「…エド。……あっちに…行っても…戻って…これるよ…。」
エド「シレーナ…。」
シレーナ「……大丈夫。……エドは……1人…じゃ…ない…。」
エド「…そう…だな!」
シレーナに励まれエドはレンリトブルースの故郷、テレジアへと行くことを決心した。
祭壇に上り時の狭間の前に立ち、お互いの手を握りしめ、
エド「行くぞ! シレーナ!!」
シレーナ「……うんっ!」
エドとシレーナは時の狭間の中へと入って行った。
これで皆、魔法世界テレジアへと向かったのだった――
この行為が良い方向にも悪い方向にも転がっていることをまだ誰も知らずに――


 
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