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『遺り続ける傷』

作者:零那
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『曇り硝子』



揺れる景色
消えゆく影
現れる残像

妙に冴えた勘
鋭く刺し込み
抉り出される

白黒景色に
光の筋が
放たれてく

白黒が銀色に
そして真っ赤に
血塗られてく

悲鳴をあげても
静かに嘆いても
おんなじこと
誰もかれも
見て見ぬふり


 
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