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憑依先が朱菜ちゃんだった件

作者:沙羅双樹
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第10話 改訂版(2018/11/07)

 
前書き
おはこんばんにちは、沙羅双樹です。

今回の話の流れは、ゴブタ専用宝貝開発と戦準備、戦意高揚の演説といった流れになっています。

演説のシーンでは「うたわれるもの 偽りの仮面&二人の白皇」のBGMでもある「天啓の地」をyo●tubeなどで流しながら読んで見るといいかもしれません。(笑)

それでは本編に移ります。
 

 



【視点:朱菜】



会議の結果、蜥蜴人族(リザードマン)と同盟を組んだ上で豚頭族(オーク)の軍勢を叩くことが決定し、トレイニー様から提供された情報で決戦の日が早くて9~10日後ということから、私達の里は大急ぎで戦の準備を始めることになりました。

まず、リムル様が同盟を結ぶ為に蜥蜴人族(リザードマン)と交渉を行いたいと言ったことで蒼月と蒼影の2人が鬼隠れの里の使者として蜥蜴人族(リザードマン)の集落へと向かうことになりました。

まぁ、実際の所集落へと向かったのは蜥蜴人族(リザードマン)の集落から一番近い所にいた2人の影分身なんですが。本人達が直接向かうより、念話で影分身を直行させた方が手っ取り早いですしね。

あと、私と黒兵衛、カイジンさん、ガルムさんの4人が湿地帯の合戦に参戦する者の武器と防具を大急ぎで揃えることになりました。タイムリミットが1週間ということもあって本当に突貫作業でした。

私は自分専用の鍛冶工房、黒兵衛とカイジンさん達は冬官の為に用意された大規模工房で作業を行いました。別々に作業することになったのは、私が宝貝(パオペエ)や魔導具を作ったり、改造してる所を他の人には余り見られたくないからです。

取り敢えず、私はリムル様がゴブタさんに約束していた宝貝(パオペエ)を真っ先に用意しなければいけなかったので作り始めたんですが、完成までに3日も掛かってしまいました。

ちなみにゴブタさんの為に用意した宝貝(パオペエ)は複合型改造宝貝(パオペエ)です。ベースとなっているのは紫呉も持っている火尖鎗(かせんそう)Ⅱなんですが、見た目も能力もかなり改造してしまいました。

まず、見た目はFate/stay nightに登場する兄貴サーヴァントことランサーの宝具――ゲイ・ボルクに改造。穂先の伸縮と刺した対象を燃やす能力は火尖鎗Ⅱと変わりません。

能力面で火尖鎗Ⅱと異なる点は穂先の伸縮距離が最長で650mという点と番天印の押印機能を限定的ですが追加した点でしょうか?

見た目をゲイ・ボルクにしたので、刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)の様に押印された心臓を穂先が追尾する形で貫くといった能力を追加してみたんです。

本当なら穂先の伸縮距離を13kmにしたかったんですが、そうした場合大鬼族(オーガ)に進化したゴブタさんの魔素量でも、1日1回しか使用できなくなってしまうので、伸縮距離を20分の1に抑えることで最大で1日20回は使用できる様にしてみました。

宝貝名は火尖鎗Ⅲ。最初は火尖鎗Ⅱ改にしようかとも思ったんですが、フジリュー版封神演義の那吒(なたく)が所有していた最終形金磚(きんせん)も金磚Ⅲだった気がしたので、私も火尖鎗Ⅲという名称にしてたんです。

火尖鎗Ⅲを作り終えた後も私の鍛冶仕事は続きます。4日掛けて量産型宝貝(パオペエ)や魔導具の製作に精を出しました。量産型宝貝(パオペエ)莫邪(ばくや)の宝剣、量産型魔導具は式紙(しきがみ)ですね。

一応、鑚心釘(さんしんてい)も量産型宝貝(パオペエ)式髪(しきがみ)偽火(にせび)も量産型魔導具なんですが、今回の戦で鑚心釘と式髪は役に立たなさそうですし、偽火も鬼王の妖炎(オーガフレイム)の方が威力は高いので量産しませんでした。

というか、量産型といっても鑚心釘、式紙、式髪は世間でいう所の稀少級(レア)武具、莫邪の宝剣に至っては特質級(ユニーク)武具に相当する代物なので、制作期間がたったの4日では大して量産できません。

実際、量産した莫邪の宝剣と式紙も6個ずつしか製作できませんでした。……もしかしたら、式紙12個作った方が良かったかもしれません。

近接武器としては莫邪の宝剣の方が性能は上なんですが、式紙は使い方次第で遠近中距離だけでなく、拘束などの補助にも使えますから。

……まぁ、今更どうこう言ってもどうしようもないことですし、この教訓は次の機会があればその時にでも活かしましょう。

取り敢えず、この1週間で私が製作できた武具は伝説級(レジェンダリー)1、特質級(ユニーク)6、稀少級(レア)6の計13ということです。

ちなみにカイジンさん達は黒兵衛以外にも冬官に属している妖鬼(オニ)がいたこともあって、本当の意味で稀少級(レア)武具を大量生産していました。

魔鋼製小太刀12(ふり)、魔鋼製大太刀12口、魔鋼製大刀12本、魔鋼製長剣15本、魔鋼製槍12条、戦斧12挺の計75の稀少級(レア)武具を製作していたんです。

当然のことながら、魔鋼製武具を製作する過程で失敗作も多数出来上がります。その数は小太刀18口、大太刀23口、大刀18本、長剣12本、槍17条、戦斧16挺の計104だったそうです。

この104の武具、魔鋼の伝達が上手くいっていない為失敗作とされていますが、魔鋼製であることには違いが無いので通常の鋼を使った武具より性能は上だったりします。

今回の戦、大鬼族(オーガ)の里に住んでいた鬼一族で戦闘を得意とする者が100名、元人鬼族(ホブゴブリン)で現大鬼族(オーガ)である者から100名。嵐牙狼族(テンペストウルフ)が100体の総勢300の軍勢で挑むことになりました。

本来、鬼一族で戦闘を得意とする者は男女問わず合わせて200名はいて、現大鬼族(オーガ)も戦闘を得意とする者が400名はいたんですが、武具の数の関係で鬼一族と大鬼族(オーガ)を100名ずつしか連れて行けなくなったんです。

念の為言っておきますと、100名の大鬼族(オーガ)嵐牙狼族(テンペストウルフ)とセットの騎兵隊――狼鬼兵(ゴブリンライダー)ならぬ狼鬼兵(オーガライダー)だったりします。

単純な火力だけなら鬼一族を200名連れて行けばいいのですが、鬼一族は騎乗経験が皆無なので騎兵に不向きだったりします。

対して現大鬼族(オーガ)組は人鬼族(ホブゴブリン)時代に嵐牙狼族(テンペストウルフ)への騎乗経験があるので、存在進化を果たした後も騎兵を務められるのです。

そして、戦では火力だけでなく機動力が戦局を左右することが多々あります。そう考えると、鬼一族より劣るものの火力がそこそこにあって、騎兵になることで機動力も得られる現大鬼族(オーガ)組を軍勢に加えるのは理に適っているといえるのです。

そんな訳で私が製作したものとカイジンさん達が製作した成功作(真打)失敗作(影打)を合わせて計192全ての武具が今回の戦で投入されることになりました。

……え?軍勢の数と武器の数が合わない?何を言ってるんですか?鬼一族の参戦者の中にはお父様とお兄様、白老、蒼月、蒼影、紫呉、紫苑、私の8名も含まれていて、その全員が既に宝貝(パオペエ)や魔導具持ちなので、8名分は武具が少なくても問題ないじゃないですか。

………それでは現在に至るまでの説明を終えたことで、現在の話に移りましょうか。現在、私を含む里の幹部の前には戦に出陣する兵がそれぞれの武具を装備した状態で集まっています。

初めての戦ということもあって、出陣前に兵の戦意を高揚させる為、演説を行うことになったんです。これって結構重要ですよね。けど―――


「これから始まる戦の為、よく集まってくれました。勇敢なる精鋭の皆さん」


こういうことをやるのは普通、(オゥルォ)であるリムル様や夏官長・大司馬(だいしば)であるお父様だと思うんですが、私のこの考え方はおかしいのでしょうか?


「皆さんは平和を愛する心優しき民。初めての戦――それも20万に及ぶ敵を前にして大半の者は不安を感じていることでしょう。血で血を洗う戦いに恐怖を感じていることでしょう」


まぁ、リムル様とお父様がこういった演説を苦手とするタイプであることは重々承知していますので今回は私がやりますけど、いずれは御二方にも絶対にやって貰います。


「ですが、恥じることはありません。私は知っております。皆さんがこれまで、どれだけ苦しくも厳しい訓練を耐えてきたか!それは強い意志と、勇敢な魂を持つ者にしか成し遂げられぬことです。
さぁ、自らを誇るのです!この鬼隠れの里の猛き英雄達よ!これより始まる戦は、ジュラの大森林の生態系を賭けた一戦!
もし敗れることが在れば、この森に住まう全ての種族が蹂躙され、親兄弟は無惨にも貪り食われ、私達の築き上げた里は灰燼に帰すことでしょう。
ですが、そうはさせません!断じてさせません!!私達の闘志は無双の剣であり、どの様な敵が相手でも遅れを取ることはありません!
これは揺るがぬ確信であり、この里に住まう全ての者が認める事実です!それ故に、私はこの度の戦に参戦する全ての兵に約束しましょう!圧倒的な勝利を!!
皆さんの大切な家族――同胞を護り!愛すべき里を護り!暴食な侵略者達を完膚無きまでに叩きのめすことを!!」
「「「「「「「「「「オォォォォォォォォォォ!!!」」」」」」」」」」
「忘れてはなりません!皆さんは常にリムル様の大いなる御心と共にあることを!!」


私がリムル様の名前を出すと、リムル様はギョっとした顔をしますが、私はそれに気付かない振りをして演説を続けます。


「森の管理者たる樹妖精(ドライアド)様から直に要請を受けた私達こそ、このジュラの大森林における正統なる官軍!この戦の大義も正義も、全て私達と共にあります!!」
「「「「「「「「「「オォォォォォォォォォォ!!!」」」」」」」」」」
「総員、決戦の地であるシス湖へ向けて出陣!!」


私が演説を終えると兵の方々はシス湖がある方角の東門へと向かって移動を開始しました。私達も兵に遅れる訳にはいきません。

私は演説を聞いて呆然としているリムル様達に声を掛け、正気に戻すと兵達の後を追って東門へと向かい、里から出ると兵達の先頭に立ち、シス湖へと進軍を開始した。


 
 

 
後書き
念の為説明させて頂きますと、作中内で登場している伝説級(レジェンダリー)として扱われているのは火尖鎗Ⅲのことです。(笑)

次回はついに豚頭族(オーク)の軍勢とのバトル開始です。(笑)

恐らく年明け更新になると思います。期待し過ぎない程度に楽しみにしていて下さい。(笑)
 
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