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ドリトル先生と春の花達

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第二幕その九

「これから書く論文はね」
「へえ、数学なんだ」
「今度の論文はそれなんだ」
「数学ね」
「本当に先生は色々な論文を書くね」
「うん、数学もね」
 先生は数学自体について皆に言いました。
「やっていると楽しいよ」
「そう?難しいだけで」
「訳がわからない世界じゃ」
「それこそね」
「訳がわからない」
「そんなのなんじゃ」
「数字とか公式ばかりでね」
「いやいや、その数字や公式を使って解いていくのがね」
 数学も難しいそこがというのです。
「いいんだよ」
「そういうものなの?」
「僕達数学はよくわからないよ」
「簡単な計算位ならともかく」
「もうそこは人間でないとわからないレベルで」
「というか人間でも滅多にじゃない?」 
 わかる人はというのです。
「それこそ」
「それでも数学っていいんだ」
「先生にとっては」
「まあ先生は学問なら何でもって人だけれど」
「数学だけじゃないしね」
「いい頭の体操になってね」 
 そしてとです、先生は皆に答えて言います。
「解いていく、正解に近付いていくのがよくて」
「それでなんだ」
「それがよくてなんだ」
「先生は数学も好きなの」
「そうなのね」
「そうだよ」 
 その通りだと答える先生でした、論文の用意はもうかなり進んでいます。
「今から書くのが楽しみだよ」
「さっき終わった論文もそう言ってたけれど」
「数学の論文もそうで」
「楽しむのね」
「そうするんだね」
「そして今度の論文はね」
 それはといいいますと。
「方程式についてなんだ」
「ああ、方程式」
「よく聞くけれど」
「それについてなの」
「論文を書くの」
「そうだよ、それをわかりやすく書くから」
 論文、それをというのです。
「していくよ、しかしね」
「しかし?」
「しかしっていうと?」
「いや、学校の先生にはわかりやすくどころか」
 数学、それをというのです。
「僕が聞いてても全くわからない授業をする先生がいるからね」
「日本の先生って質悪い先生多いからね」
「教えること下手な先生っているから」
「そうした先生の授業は先生でもわからないの」
「論文を書く様な人でも」
「しかも生徒さんにわからないと面と向かって言われたり実家の寿司屋になったらとか言われても全く改善しないんだ」
 その下手な授業がというのです。
「そんな先生もいるよ」
「つまり無能ね」
「無能な先生もいるのね」
「日本の先生らしいわね」
「無能だったり暴力的だったりおかしな思想持ってたり」
「そうした先生が本当に多い国ね」
「日本にも悪いところがあって」
 それでというのです。
「先生が特にそうだけれど」
「酷過ぎるね」
「面と向かって言われても皮肉言われてもわからないんだ」
「改善しないんだね」
「改善する気がないの?」
「それとも改善する能力がないの?」
「どちらにしてもね」
 改善する気がなくてもその能力がなくてもというのです。 
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