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俺のペットはアホガール

作者:猫丸
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顔が怖い生徒と幸せ笑顔の生徒の場合 おまけ

 
前書き
前話までのあらすじ
毎朝起こしに行ってあげている最籐くん×毎朝中々起きない千代紙さん=目覚めの悪いお姫様を起こす方法、それは…いやあああああ!! …といけない妄想をしてしまい、発狂してしまった私。
しっかりするのよ、律子! 私は生徒会長! 学校の風紀を乱す不良生徒なんて、絶対に許さないんだから!! 

 

「さ、生徒会命令よ! 鞄の中を見せなさいっ」

まずは頭をかき「めんどくせーな」と言っている最籐くんの鞄を受け取りました。

入っている物は…普通ね。いえむしろすごい? 辞書や参考書まで入っているもの、重くないのかしら? その他、沢山の勉強道具が入っていてさすが最籐くんっという感じでした。

「ありがとうございました。次は…」

「ワタチだね♪」

本日のメインイベント。アホのちよ子。彼女の行動は全く読めないわ。まず何を考えているのかが分からない、そして常に言動がアホとしか言えないようなことばかり、小学生の頃から少しも成長していません。
…貴女は同じ顔をした六つ子の長女ですか、永遠の小学生ですかっ。


「は~い、どうそ~♪」

「どうもって重たっ!?」


ど、どうしてこんなに重たいのですか!? 受け取った千代紙さんの鞄は今まで持ってきたどの鞄よりも重たいです。先ほど持った、辞書や参考書が入っていた最籐くんの鞄よりも重たいのです…どうして?


「お、重いので地面に置いてから見ますね…」

「え? そんなに重たかった?」

「お前…なに、そんなに詰め込んで来たんだよ…」

「なにって―」


二人の会話を上から聞き流して、鞄のチャックを開けます。


「…は?」


少し開けると甘い匂いと、黄色。全開に開けると

「……バナナ?」


鞄いっぱい、めいっぱいに詰め込んだ、バナナ。
鞄の中はキチギチのバナナと熟したバナナが底の方で潰れたのでしょうね、甘い匂いでこもっていました。


「バナナだけじゃないんだなー、これが!」

「…は?」

「ジャーン!」と言いながら自慢げに取り出した物は、板チョコ。「これを溶かして自家製チョコバナナを作ってみんなでお昼に食べようよー」と千代紙さんは平然と言います。


「……千代紙さん」

「なに? りっちゃん??」

「勉強道具…はどうしました? 鞄の中、バナナしかないんですけど…」


ハッ! と驚いたような顔をした後


「忘れちった、てへぺろっ「フンッ!」 ゴフッ」

当然といえば当然ですが、最籐くんにバナナを投げつけられました。顔面にクリーンヒットです。
勉強道具を忘れた言い訳に彼女は

「だって、世界一美味しいチョコバナナをみんなで食べたくて!!」

「いるか、そんなもん」

「あっくん、ヒドイ! りっちゃんはわかってくれるよね!?」


りっちゃんはわかってくれる…ですって? 彼女のアホさには、本当に見ていて腹が立ちます。
世界で一番美味しい食べ物がチョコバナナですって…?


「世界で一番美味しいのは、海苔巻き(太巻きも可)に決まっているでしょぉぉおおおお!!」

と言いながら私は、たまたま教室に置き忘れていた自分の鞄の中から重箱を取り出し、ふたを開けて中身を見せつけてあげます。

「こ、これはぁぁぁぁぁあああ!!? た、大量の海苔巻きだとぉぉおおおお!!?」

「重箱の中身すべて海苔巻きです! バラエティ豊かでみんなで食べて楽しい、海苔巻き! お昼休みにみんなで食べるのはこの海苔巻きで決定事項なんですよ、千代紙さん!」

「なんだとぉぉぉおお!!?」


ふふっ♪ 驚いていますね、朝早起きして作ったかいがあります♪


「屋上で…最籐くんと二人きりで…チラッ」

「俺は妹が作ってくれた弁当があるから、食わないけど」

「「えええええぇぇぇぇぇ!!?」」


そ、そんな…、私は膝から砕け落ちました。最籐くんのためだけに、朝早起き作った海苔巻き。「男の子は少し多めに食べるくらいが丁度いいのよ」と言っていたおばあちゃんのアドバイス通りに大量に作った海苔巻き…最籐くんが食べてくれないんじゃ意味ないじゃない…。


「ぐすんっ」

「あー、あっくんがりっちゃん泣かしたー」

「なっ!? わ、わかった、食べるから泣くな高浜!」

「ぐすんっ…本当?」

「本当だ。ったく、めんどくせーな」


パァァアと元気が湧いてきました! 泣いている場合ではありません、早くお昼休みして食べてもらわないとっですね!



*お昼休み*


「は!? さっきまで朝で…校門で…」

「何言っているんですか~、(オワリ)さん。もうボケが始まったんですか~?」

「なんで、飯がここに? とゆうより、なんで俺は屋上にいるんだっ」

「生徒会長が海苔巻きご馳走してくれるんでしょ~、こんなこともあろうかと昼ご飯持ってこなくて正解でしたね~」

「お前の場合、下級生(モブ)に買わせているだけだろう」

「さ、どうでしょうね~」


「持ってきましたよ~、海苔巻き♪」

「デザートにチョコバナナもあるよ!」



こうして突然始まった海苔巻きパーティー。妄想していた内容とは360度、違う物だったけど海苔巻き、あっくんに食べてもらえてよかったね、りっちゃん♪



 
 

 
後書き
生徒会による持ち物検査シリーズ お・わ・り☆ 
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