| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

俺のペットはアホガール

作者:猫丸
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

その十一「三国志」11-1

 
前書き
※「三国志」というタイトルに釣られた三国志ファンの方すみません! この話一切 三国志とは関係ありません!
え? じゃあ…なんで「三国志」なんてタイトル付けたんだって? それは……読んでみてからのお楽しみって事で♪ 

 
なーつやすみー



えっと…拝啓 暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。


僕…緑屋 詩緒は



「もーー!! なんで宿題なんてあるんだしー!!」


「全然問題わっかんねー!! 難しすぎでしょ! この問題集!!」


「あははっ暑さでついに壊れましたか~?」


「………」


友達のちよ子のお家で勉強会(…だと思う)をしています。


夏休みも中盤。僕はもうほぼ全て宿題は終わらせていたのだけど


「イラちゃん! 一次方程式って何!?」


「アホ子! 羅生門ってなんだし!?」


「あはははっ」


全くの手つかず……というよりはやりたくてもそもそも内容が分かってない、ちよ子とイランに泣きつかれて急遽 始めたこの勉強会。


終殿は夏期講習の為いない。大和殿は……


「僕はただの暇つぶしなのでお気にせず~」


…だそうです。彼はよくわからない人だ。…悪い人…ではないと思う…けど…。



「えっと……じゃあ少し休憩にする?」


このままやっていてもたぶん、全然進まないだろうし…少し休憩を入れて頭を休ませてあげた方がいいかもしれない。


「ヤッター、おやつタイムー♪」


「イエーイ、おやつタイムだし♪」


高校生になってもあそこまではしゃげるだなんて……ちよ子とイランは…ある意味すごい……のか?



「アタシ、今日の為にお菓子持ってきたしー」


「あ……僕も」


「奇遇ですね~僕もなんですよ」


「えっそうなの!? ワタチもみんなの為にって、特別なお菓子用意したよ!」


じゃあせーので出そうか、という話になり


「「「「せーのっ!」」」」


僕が出したのは パイの実


ちよ子が出したのは きのこの山


イランが出したのは たけのこの里


大和殿が出したのは きこりの切り株


良かった、みんな別々のお菓子だ。被らなくてよかったと安堵していると


「ハ? ちょっと…みんなどうゆうセンスしてるの?」


「ち…ちよ子?」


何故かちよ子が怒っている。よく見ると、イランも大和殿も静かに怒っているようだ。


「みんなどうしだんだ? なにをそんなに怒って…」


「そりゃ怒りたくもなるよ、しおちゃん!」


「だからなに…に?」


「一番美味しいお菓子と言ったら、きのこの山に決まってるじゃん!!」


じゃん……と言われましても…。


「ハァ? アホ子正気だし? 一番美味いのはたけのこの里に決まってるし」


いや…決まってはないと思う。人それぞれだと思うぞ…イラン。


「聞きづてなりませんね~。一番人気きこりの切り株ですよ、一番美味しいお菓子は」


一番人気かどうかは知らないけど、とりあえず僕の近所には売ってないな…きこりの切り株…。


バチバチと三人は火の粉を散らす。


「え…?これってそんな大事…? ねぇ…みんな落ち着いて…」



「ちょっと待ったぁぁぁぁぁ!!!」


誰ーーー!!? 突然部屋のドアが開けられると、知らないおばさんが割り込んで来て僕の隣に普通に座った。


「あ、お母さんっ♪」


え…? ちよ子のお母さん??


「甘いわね、貴方達。きなこ棒よりも甘々ね!」


※ちよ子母 れい子。彼女も例の如くアホである。


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧