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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:9 VF交流会

 
前書き
トコハのコーチを受け本格的にU-20に向けた特訓を開始するミライたち
チームメンバーの経験不足に気付いたトコハはそれを補うためある場所へとやってくる
そこで再会したのはなんとチームプリエールの3人だった
そしてタツマの前に現れたのは……… 

 
カードキャピタル二号店でトコハとファイトするタツマ
「冬麗の花乙姫 インベルノでヴァンガードにアタック!」
インベルノの攻撃がルアードに決まりタツマのダメージゾーンには6枚目のカードが置かれた
「だーっ、やられた」
悔し気に声を上げながら頭を掻きむしるタツマ
「トコハさん、次私とお願いします」
「うん、かかってらっしゃい」

Turn:9 VF交流会

「夢紡ぐラナンキュラス アーシャでアタック」
ミツキのダメージゾーンにも6枚目のカードが置かれた
「ひゃー、やっぱり強いなぁ」
「すげえな、お前の母ちゃん」
「そりゃ、お母さんは元プロファイターだし」
「ふーん………」
苦笑しながらタツマの言葉を繋ぐミライ
「はぁ!?元プロ!?」
「遅い!っていうかここお店の中」
「っと、すまねえ」
ミライの指摘で困ったように頭を掻くタツマ
「じゃあ、親父とも………」
「ん?ああ、私は海外のリーグに所属していたからあなたのお父さんとは………まあ、それ以外で何度かファイトしたことはあるんだけど」
「っていうか珍しいわね、あなたからカズマさんのお話聞くの」
「ん?ああ、まあな」
頬を掻きながらのタツマの言葉に彼の心情を察したミライはそれ以上追及するようなことはしなかった

その後もしばらくファイトを続けたがミツキやタツマはもちろんミライでさえも一度としてトコハに勝つことは出来なかった
「ん~、3人とももう少し経験を積んだ方がいいかな」
タツマは始めたばかり、ミツキはこれまでの事情から実戦の経験が足らずミライもスランプから完全に抜け出せたわけではない
今の3人に必要なのは経験だと感じたトコハは携帯を操作して何やら調べものを始めた

数日後、ミライたちは立派なビルの前に立っていた
「んだ?ここは」
「ヴァンガード普及協会、ユナイテッドサンクチュアリ支部」
タツマの疑問に答えて見せたトコハ
「今日ここである交流会に参加するのよ」
「交流会?」

一方こちらはユナサン支部の中にある事務室
一人の男性が書類や端末と格闘していると
「タイヨウ」
「あ、新城代理、お疲れ様です」
大柄な男性、支部長代理の新城テツが彼のもとを訪ねてきた
「今日の交流会だが、U-20の予選を控えている大事な時期だ、お前にも参加してもらいたい」
「えっ!?僕がですか」
彼の驚く様子に落ち着いて頷くテツ
「そうだ、今回は自分の実力を試す意味で参加する者たちが多い、支部内外からの人気が高いお前が適任だろう」
そう言ってテツは彼の肩に手を置いた
「頼んだぞ、クランリーダー」
「はいっ」
テツの言葉に力強く答えるゴールドパラディンクランリーダー、明日川タイヨウだった

ユナイテッドサンクチュアリ支部のイベントスペース
そこにはたくさんのファイトテーブルとファイターたちが集まっていた
「すげえな、交流会ってのはいっつもこうなのか?」
その光景に呆気にとられるタツマ
「今はU-20前だから特に………あっ」
トコハはタツマの質問に答えながらふと見覚えのある顔を見つけて歩み寄った

タイヨウは支部に所属するファイターと今日の交流会のことについて話し合っていた
「ああ、だから君たちも………」
「タイヨウ君」
突如かけられた声にタイヨウが振り返るとトコハとミライの姿を見つけ目を見開いた
「トコハさん、ミライちゃんも一緒だね、久しぶり」
「お久しぶりです、タイヨウさん」
手を振って挨拶するタイヨウに笑顔で返すミライ
「私も一緒ですよ」
そう言ってミツキが声をかけるとタイヨウは驚いた様子を見せず彼女にも挨拶した
「あんまり驚かないんですね」
「君たちがチームを組んだことは僕の耳にも届いていたからね」
丁度その時タツマがこちらにやってきたことに気付きタイヨウは彼にも笑いかけた
「初めまして、ここの職員で明日川タイヨウ、昔は僕もU-20に出場していたんだよ」
「………東海林タツマ」
「東海林………ああ!君がカズマさんの」
「………親父のこと知ってんのか?」
タツマの言葉にタイヨウは頷いた
「元は同じチームだったんだ、今日の交流会には僕も出るから、ファイト出来るといいね」
そう言ってタイヨウは別の場所へと移動していく

壇上で巫女服を着た女性職員、トコハ曰くここに所属するクランリーダーだそう、が説明をしていた
「交流会は文字通り、様々なファイターとの交流を目的としております」
そう言ってスクリーンの方を指す女性
「皆さんのファイカに追加したアプリはこのイベントで使う専用のもの、中央の赤いボタンを押せばファイト相手を探すことが出来ます、表示された番号のテーブルに移動していただければ同じテーブルに振り分けられたファイターとファイト」
タツマがファイカの画面を確認する
他に緑と青の小さなボタンもある
「自分で決めた対戦相手と対戦する場合は青いボタン、空いているファイトテーブルまで案内します、緑のボタンはイベント用に用意されたクエストを受領するためのボタンになっています」
「クエストも受けられるのか………」
「まあ、基本は赤か青狙いね」
「トコハちゃーん」
自身のファイカをタツマに見せるトコハに話しかける女性
「クミちゃん!?」
「お袋?どうしてここに」
「保護者としてきたんだ~、ほら」
そう言って後ろを見るクミ
つられて彼らも同じ方向を見ると
「タツマも来ていたのね」
先日出会ったチームプリエールの三人の姿が
「ふふっ、あなたたちも来ていたのね」
チームプリエールの赤髪の少女がミライたちに笑いかけたのを見てタツミが首を傾げる
「知り合い?」
「事前予選の時ちょっとあったんだよ、つか、どっちかってーと姉貴の知り合いだろうが」
タツマの言葉にしばしその場に沈黙が流れるが
「あっ、そっか、そうだよね」
「遅い!」
その場にいた全員からツッコミを貰うタツミ
「じゃあ順番に、私のチームメイトで、宮永アカリと、野浦キリノ、二人とは交流会で初めて会ったの」
タツミに紹介され順に頭を下げるアカリとキリノ
そのままタツミと共に会場の人混みの中へと戻っていった
「それじゃ、私たちも」
「当然、使うボタンは………」
ミライたちはいっせいに赤のボタンを押した
「それじゃあ私も」
「トコハちゃーん、せっかくだしファイトしようよ、お店じゃよく会うけど」
赤いボタンを押そうとしていたトコハだったがクミの誘いに笑いかけると青のボタンを押した

「ストライドジェネレーション!桂世の花乙姫 セルフィーナ!」
ストライドしたトコハの放った攻撃をバトルシスターしょこらが受け止める
「私だって負けないよー」
クミのヴァンガード、バトルシスターまどれーぬが笑みをこぼしながら告げる

「クロノドラゴン・ネクステージ!アタック!」
ネクステージの砲門から勢いよく放たれた攻撃が相手のヴァンガードを飲み込んでいく

「覚醒を待つ竜 ルアードの儀式!喰らいつけ!求める世界を掴むまで!天空を舞う竜 ルアード!」
闘気を纏いながら姿を現す天空を舞う竜 ルアード

「全盛の宝石騎士爵 エヴァンジェリンでヴァンガードにアタック!」
エヴァンジェリンの剣に切り裂かれ相手のヴァンガードはその場で倒れる

その後何度かファイトして勝利を重ねていくミライたち
「えっと、次のテーブルは………あった」
「ここね」
ミツキがファイカに表示された番号のテーブルにやってくると丁度そこにタツミがやってくるところだった
「タツミさんが私の対戦相手?………」
「ミツキちゃんが相手か~。こりゃ頑張らないと」
そう言って自分のデッキを取り出すタツミ

一方タツマも目の前の相手に対し身構えていた
「君が相手か………」
タツマの対戦相手として目の前にいたのはタイヨウだった

「スタンドアップ!ヴァンガード!」
ミツキとタツミが惑星クレイ、ユナイテッドサンクチュアリの天空の城に降り立った
「青雲の宝石騎士 ヘロイーズ!」
「禁書の魔女 シナモン」
ミツキはタツミのユニットを見つめ身構えた
「(ジェネシス………ソウルチャージとソウルブラストを軸に様々な能力を駆使するクラン………)」
「ロイヤルパラディン………宝石騎士か~、華やかでミツキちゃんにぴったりだね」
笑顔でそう告げるシナモンに対しヘロイーズは武器を構えた
「ライド!呼声の宝石騎士 クリスティーン!」
クリスティーンが武器を構えながらシナモンを見据える
ジェネシスは多彩な能力を駆使するテクニカルなデッキ
傾向だけでも見据えたいところだが………
「ライド、羽ペンの魔女 オニオン」
手に持った羽ペンで空中に文字を描くユニットの姿
それを見たミツキは身構える
「(オニオンっていうことは、相手は魔女デッキでまず間違いない………魔女はジェネシスの中でもアドバンテージと攻撃力に優れたデッキ、警戒していかないと)」
「オレンジの魔女 バレンシアをコール、ヴァンガードにアタック」
バレンシアが手に持った実を掲げ光を放つ
その光がクリスティーンを直撃する
【純真の宝石騎士 アシュレイ】トリガーなし
「シナモンのブーストしたオニオンでアタック」
「ノーガード」
「ドライブチェック」
【戦巫女 ククリヒメ】クリティカルトリガー
オニオンが空中に文字を描くと白い雷がクリスティーンに襲い掛かった
【必中の宝石騎士 シェリー】トリガーなし
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「惜しい、ヒールトリガーだったら回復できたのにね」
「それ、私のセリフなんですけど………ライド!涼風の宝石騎士 アルトガロ」
ミツキはダメージゾーンを見つめた
開始直後からいきなりダメージ3枚
辛いところではあるが何とか持ち直したい
「そーどみーをコール、エスペシャルカウンターブラスト、シェリーをコール、そーどみーでヴァンガードにアタック」
「ノーガード、ダメージチェック」
そーどみーがオニオンにかみつく
【白蛇の魔女 ミント】トリガーなし
「シェリーでアタック」
「それはククリヒメでガード」
シェリーの放った矢はオニオンではなくククリヒメに直撃
「(一つ止められるのはわかっていた、だからこそ)ヘロイーズのブースト、アルトガロでアタック」
アルトガロが剣を構えオニオンに真っ直ぐ向かっていく
「ノーガード」
「ドライブチェック」
【宝石騎士 さばるみー】トリガーなし
流れるような華麗な剣技でオニオンを攻撃するアルトガロ
【苺の魔女 フランボワーズ】トリガーなし
「私、絶対負けません!」 
 

 
後書き
次回予告
「クランリーダーが相手か、上等だよ」
「油断しない方がいいですよ、タイヨウさんは本当に強いんですから」
「んなことは百も承知だよ、お前こそ姉貴が相手なんだから気を付けろよ」
「言われなくても、全力で行きますよ」
「ふふっ、二人とも気合入ってるわね」

turn:10 仲間として

「がんばれよ」
「タツマさんもね」
「………クミさんにファイトしてもらおうかなぁ………」 
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